三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「「桜咲く順に大学滅びる」地方の青年たち、あきらめの中にも…」

2019年12月07日 | 韓国で
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35122.html
2019-12-03 15:36
■「桜咲く順に大学滅びる」地方の青年たち、あきらめの中にも…
 [もし韓国の若者が100人だったら](1)地方・学閥差別
 
 公然と「編入しろ」という地方大学の教授 
 地方大学生の半数以上、「離れたい」 
 職場まで続く「無視・差別・孤立」 
 大学名の代わりに「自分の夢」追い 
 劣悪な現実で「未来」作りも

【図】全国の満19~23歳100人に対する深層アンケート//ハンギョレ新聞社

 英国下院の議場の床には赤い「剣線(ソードライン)」が2列引いてある。対座した与野党議員が論争の途中で剣を抜いてお互いを刺せないように引いた線だ。激しい討論が繰り広げられる英国議会の象徴だ。慶尚南道金海市(キムヘシ)の22歳の大学生、チョ・ジフンが政治外交学科を選択した理由は、そのような熾烈な政治を韓国でやってみたかったからだ。
 大学でチョ・ジフンがまず学んだことは自嘲だった。「桜の花が咲く順に大学は滅びる」。チョ・ジフンが通う金海のある大学の教授たちは、「近いうちにソウルから遠い順に大学が一つずつ消えていくだろう」という。チョ・ジフンは、ただ親の親の親が定着した金海で生まれ、そこで大学に通っているだけなのに、周りはその2つの事実だけでチョ・ジフンに対する評価を簡単に済ませる。チョ・ジフンは未来を計算するたびに、「溜まった洗濯物をまとめてやるように暗澹とする」と語った。「うちの学科ではうまく行けば銀行に就職するんです。でも普通、就職した先輩たちを見ると月給は180万~250万ウォン(約16万5千~18万4千円)くらいです。250万ウォン以上もらえる職業を持つのはとても大変そう…。私はお金とは縁遠い職業を選ぶと思うのですが、電卓をたたくと『どうやって生きていこう』という気にしかなりません」。

【図】全国の満19~23歳100人に対する深層アンケート//ハンギョレ新聞社

 両親はチョ・ジフンが高校2年の時に離婚した。父親が事業に失敗し、離婚後、保険設計士として働く母親がその借金を抱えた。チョ・ジフンは高校3年生の時、随時選考(大学入試の一形態)を終えてからコンビニ、ファミリーレストラン、化学工場、ホテル、サムギョプサルの店などで休みなく働いた。今はファストフード店で週に3~4日、1日5~6時間ずつ働いている。チョ・ジフンに経済的援助が欲しくはなかったのかと尋ねた。「そのような言葉は、高句麗が三国を統一していたら満州は韓国の領土になっていたというくらい意味がありません。体は非常に疲れますが、与えられた環境で最善を尽くす方法しかないでしょう」。
 チョ・ジフンは自分を「主流の外の人間」と定義した。チョ・グク前法務部長官の娘の「スペック相互扶助」疑惑以降浮き彫りになった対立では、どちらの側にも立てなかった。「チョ前長官の家族にも同意できませんでしたが、ソウル大学の学生たちのデモにも同意できませんでした。しかも、東洋大学がチョ前長官の娘に表彰状を授与したことが果たして入試に役立ったかという話も出ましたが、その言葉には地方の大学を見下す意図が隠れているじゃないですか。この根深い学閥主義は解決されなければならないと思います。内申3~4等級だったチョ・ジフンが地方の私立大学で頑張れば成功できるという希望を持てることこそ公正で、大学の名前だけで全てが決まるのは公正ではないでしょう」。
 チョ・ジフンの現実はチョ・ジフン自身の信念を抑圧している。「友人たちはよく、編入学してソウルに行けと言うんです。でも、みんなソウルに行ってしまったら地元はどうなるんですか。私のような人間が努力して暮らしやすい町を作らなければならないと思ったんです。でも編入を勧める話ばっかり聞いていたら、パニックになってしまいました」。
 ハンギョレが会った首都圏以外の地域の大学生47人のうち、半分以上の26人(55%)は自分が住む地域を離れたがっていた。首都圏の専門大学(2年または3年制の職業教育を中心とする教育機関)や4年制大学に通う学生36人に同じ質問をしたところ、今住んでいる地域を離れたいと答えたのは8人(22%)だった。首都圏以外が首都圏より2.5倍多い。多くの地方の大学生はチョ・ジフンの友人のように「編入」を人生を変える突破口と考えていた。地方の大学生は離れたい理由を「機会が少ないから」と答えた。大邱(テグ)のある4年制大学に通う21歳のカン・ウンビ(仮名)は「就職する企業がそれほどないので、何が何でもソウルに行かなければならない」と話した。
 地域には学べる場所もあまりない。慶尚北道のある大学を卒業した25歳のキム・テグァンは俳優が夢だった。しかし、故郷の昌原(チャンウォン)や学校のある慶尚北道には演技を学べる場所がなかった。彼は2016年12月にソウルに行って味噌チゲの店でホールのバイトなどをしながら、清潭洞(チョンダムドン)の演技塾に通った。しかし、生活費と塾の費用のストレスでうつ病と診断され、故郷に帰った。故郷に帰ってから、キム・テグァンは演技の夢をあきらめた。しかし、依然として知りたいことがあり、演技の先生を探す携帯電話のアプリを起動した。ソウルではいつも近くにいる演技の先生を見つけられたのに、昌原では最も近い先生でも50キロ近く離れた釜山。会うことができる友達さえ限られる。「ソウルには趣味と価値観を共有できる友達がいたのに、故郷には思い出を共有する友達しか残っていません」。
 差別と孤立を感じるのは、ソウル以外の大学生だけではない。専門大学の学生も同じ立場にある。高等教育法第47条には、専門大学は「専門職業人を養成することを目的とする」と明示されている。「深奥な学術理論とその応用方法を教え、研究」(第28条)する「大学」とは別の、固有の役割がある。しかし序列にこだわる社会は設立目的が異なる専門大を最下層に位置付けた。全羅南道のある専門大学を出て同地域の総合病院で医療技師として働く23歳のコン・ミンジョン(仮名)には心に傷がある。コン・ミンジョンはソウルのA大学病院で実習を受けた。ある日、親しい実習生たちと行った飲み屋で他の実習生たちと出くわした。コン・ミンジョンの一行はみな地方の専門大出身で、出くわした人たちはみなA大学出身だった。後日、実習の講師がA大学出身者だけを集めて設けた飲み会だったということを知った。差別は職場にまで続いた。「4年制大学を出てうちの病院で働いている人たちには『なぜあえてうちで働いているんですか? もっといい所に行ったらいいのに』と言うんです。ところが専門大出身にはそのようなことは言わず、それとなく無視します」。
 ハンギョレは大学生83人に学校生活満足度(10点満点)を尋ねた。その結果、ソウルの大学生は平均7.5点、地方の大学生は6.8点、専門大生は5.3点だった。首都圏のある専門大学に通う20歳のキム・スジョン(仮名)は2点をつけた。学校は学生たちにまともに教える気がないように見えた。授業の質は低く、学校の資金を横領する教授がいるといううわさが流れた。教授たちさえ「あなたは洗浄(編入)をしなければならない」と公然と言い放った。キム・スジョンは、韓国社会で学閥がどれほど重要と思うか10点満点で答えよという質問に、ためらうことなく「10」と答えた。「出身校が大事じゃないですか。人が初めて会った時に聞くのも『どこの学校を出たんだ』でしょう」。

【写真】南ソウル大学の学生たちが10月23日午後、忠清南道天安にある南ソウル大児童福祉学館の講義室でハンギョレの企画「もし韓国の若者が100人だったら」に関する深層アンケートに答えている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 「もし韓国の若者が100人だったら」、19~23歳の若者のうち、専門大学やソウル以外の地域の大学に通うのは67人だ。しかし、彼らは自分を多数派だとか主流だとは感じていなかった。
 地方の若者たちは、絶対に自分が主流になるべきとは思っていなかった。今の生活でも自分の未来が現在より良くなることを期待して生きている人は多かった。馬山大学ホテル観光バリスタ科に通う19歳のシン・ミョングァンもそのひとり。シン・ミョングァンは学校生活満足度を10点満点の「8」と記した。中学時代にハンドドリップとサイフォンコーヒーの淹れ方を知ってから、彼はバリスタという専門職を夢見はじめた。「とにかくここに入学するために勉強しました」。まだ1年生だが、彼はすでにバリスタ1、2級とトレーナーの資格をとった。「外国のホテルでバリスタとして働きたい」というシン・ミョングァンの表情は、インタビューの間ずっと明るかった。京畿道の4年制大学に通う21歳のチェ・ユリ(仮名)は、オルタナティブ・スクールの中学校に通っていたが、音楽をやりたくて退学した。しかし、「大学には通いたい」という気持ちが生じ、大検予備校を経て今の大学に入学した。チェ・ユリは学校生活満足度を「10点満点」とした。「改めて学校に通ってみたら、何かを学ぶこと自体が楽しかったんです。誰かに私の考えを尋ねられるのも初めてだったし、その過程で自分の成長の可能性を見出したのも良い経験でした」。チェ・ユリが直面する現実も、多くの若者たちと同じく甘くはない。「1カ月50万ウォン(約4万6000円)で暮らしています。厳しい人生ですよね。周りには就職で大変な人も多いです。それでももっと年を取れば私も成長するし、そうなれば社会でももっと認められると思います」。
 それは一種のあきらめかもしれない。仁川(インチョン)のある専門大学に通う20歳のミン・ソラ(仮名)は、学校の環境は劣悪だが、自分の未来はいつか良くなると思っている。学校で学ぶことがないのは同じ専門大生のキム・スジョンと同じだが、ミン・ソラは就職してからのことだけを考え、現実は忘れるようにしている。「人間関係を除けば、学校で満足できることはありません。なぜ受けなきゃならないのかわからない授業も多いですし。でも就職すれば私もいろいろ経験を積むわけですし。すぐには大企業に入れないでしょうけど、その下の段階でキャリアを積めば、いろいろなチャンスが開けるのではないかと思います。営業やマーケティング戦略を練ることができる中小・中堅企業を調べているんですよ」。
 ハンギョレが会った、ソウル以外の私立大学の学生29人のうち、大企業志望はたった2人だった。9人は中小企業志望だった。専門大生(28人)も大企業志望は2人だけだった。中小企業志望の専門大生は11人だった。地方の国立大学の学生(10人)は、3人が大企業志望だった。一方、ソウル地域の大学生16人のうち、中小企業志望は1人もいなかった。半分の8人が大企業志望だった。これは差別が固定化したものと捉えられるが、あきらめの中でも自分が直面する現実をより良い未来に作り変えようとする人々がいるということでもある。
 英国下院の剣線が左右を分けるなら、ソウルの境界と「4年制」の敷居は韓国の若者たちを上下に分ける。韓国社会は生涯のすべての瞬間で「お前はなぜその線を越えられないのか」と問う。固定化した差別の中で現実を克服するために今日を生きる若者たちに必要なのは、すべての瞬間で試験する社会ではなく、平等な人生のために若者たちを支援する社会だろう。

キム・ユンジュ、キム・ヘユン、カン・ジェグ、ソ・ヘミ記者
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/919204.html
韓国語原文入力:2019-12-02 05:00


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35118.html
2019-12-02 10:17 修正:2019-12-04 10:26
■「韓国の若者100人」会ってみると…「階層移動の可能性高い」と答えたのは6人のみ
 [韓国の若者がもし100人だったら] 

 人口統計を考慮し選別した100人に深層インタビュー 
 SKY大学生は2人…ソウル圏の4年制大学生は16人だけ 
 70人が「正当な努力の対価を受けられない」 
 81人が「学閥が重要だと思う」

【図】全国の満19~23歳100人に対する深層アンケート//ハンギョレ新聞社

 「世界がもし100人の村だったら」は、環境科学者であり人口問題専門家のドネラ・メドウス博士のエッセイを翻訳家の池田香代子が再構成した文章だ。63億人の世界の人口を100人が暮らす村に縮小すると、100人のうち52人が女性、48人が男性であり、90人は異性愛者、10人は同性愛者であり、銀行に預金を持っている人は「いちばん豊かな8人のうちの1人」といったかたちだ。違いと不平等、資源の偏重状態を理解し、隣人を愛そうというメッセージが込められている。ハンギョレはこれを若者談論に借りて「韓国の若者がもし100人だったら」という仮定のもと、地域や性別、学歴と学閥などに分類した若者100人を深層インタビューし、地域格差と学閥の序列、不平等の問題を探った。
 韓国の若者とは「ソウル圏内、4年制大学生」をいう。主流は「SKY」(ソウル大、高麗大、延世大)の大学生。彼らの言葉が「最近の若者たち」の見解になる。韓国の入試とは、この大学がどのような選考で新入生を選ぶかを指す。彼らの図書館の貸出本の順位は20代の読書のトレンドになる。あげくの果てに、彼らが大学を退学すると新聞1面のトップ記事で紹介される。韓国で形成された「若者」という象徴は、誰かを過剰代表したり過小代表したりする単語に過ぎない。
 「関心の偏り」を示す代表的な例が「チョ・グク事態」だった。序列化した大学の頂点にある一部の大学生の発言は、連日新聞やテレビ放送を一色にした。ソウル大学と高麗大学の学生たちがチョ・グク前法務部長官の娘の「スペック慣れあい」疑惑に対して怒ると、これはそのまま「20代の怒り」として報道され、その怒りを説明するキーワードは「能力によって正当に順位をつけて差別してほしい」という意味の「公正」になった。この「公正」というキーワードは、公論化過程まで経て苦心してつくった大学入試制度の再編案を1年で覆す威力を発揮した。マスコミは11月28日、教育部が発表した「大学入試制度の公正性強化案」がソウル所在の16校の大学を対象としたものにも関わらず、誰彼なしに「20年ぶりにまた戻ってきた修学能力試験」と一般化した。「韓国の若者がもし100人だったら」は、このような過剰代表から脱しようという問題意識と省察から始まった。
 核心は、「ソウル所在の4年制大学の学生、中位所得以上の家庭、男性」から脱すること。このため、2019年の韓国を生きる若者たちの姿を広角レンズで覗きこむことにした。全国で満19~23歳の若者100人に会い、深層インタビューと共にアンケート調査を進めた。100人は、人口住宅総調査(2015年)、韓国教育開発院の資料など各種統計を参考にし、彼らが進学した大学の類型と高等学校卒業後すぐに就職した比率などを考慮して分類した。地域と性別比も合わせた。大学の類型を主に考慮したのは、少なくとも現時点で若者たちの未来を分ける最も大きな要素の一つだと判断したからだ。ハンギョレはこの割合に沿って、非ソウル圏の私立大学29人、専門大学28人、ソウル所在の大学16人、非ソウル圏の国立大学10人、就職・自営業者10人、無職などその他7人に会った。このように韓国の若者を100人に縮小すると、SKYに通う「最近の若者」の割合はたった2人だった。私たちはこれまで割当がなかった98人の分を充足させることにして、SKY2人をハンギョレが会った100人から除外した。ただし、取材過程で会った24歳以上の若者18人はアンケートからは除外し、深層インタビューには追加した。
 100人に会うために、記者4人は全く知らない人に電話をかけて「100人のうちの1人になってほしい」と懇願した。交渉は断られることが多かったが、運良くつながれば荷物をまとめ、取材源のある地域に駆けつけた。4人が行き来した距離を合わせると1万キロメートルぐらいになる。そのようにして100人に会ってみると、予想と違う結果がいくつも出てきた。
 ソウルの4年制大学の学生16人のうち、半数は大手企業への入社を希望したが、非ソウル圏の4年制私立大学の学生29人のうち大企業を夢見る人は2人しかいなかった。100人のうち30人は努力による正当な対価が提供されていると思っていたが、70人はそうではないと答えた。6人は階層移動の可能性が高いと考えており、46人はまあまあと感じて、48人は可能性が低いと考えた。男性50人のうち、38人は結婚する考えがあり、16人は子どもを持つ計画がなかった。その反面、女性50人のうち結婚する考えがある人は30人で男性より少なく、子どもを持つ計画がない人は29人で男性の2倍に近かった。何よりも、100人のうち79人はチョ前長官の子どもの入試疑惑が不公正だと思っていたにも関わらず、100人のうち60人は、だからといって怒ってはいないと答えた。意外な結果だった。

【写真】10月23日、馬山大学ホテル観光バリスタ科の学生たちが慶尚南道昌原キャンパスで実習をしている=ソ・ヘ記者//ハンギョレ新聞社

 広角レンズで眺めた若者たちから、改めて地域格差が確認された。首都圏以外の地域に住む若者の多くは、故郷を離れて大都市で暮らしたいと言った。主に雇用と文化インフラの不足がその理由に挙げられた。特に、ソウルに親戚の家があったり、ソウルを行き来した経験のある若者たちは、各種のインフラが豊富な首都圏での生活をより切望した。韓国青少年政策研究院のキム・ジギョン研究委員は、これについて「若者の問題ではなく、地域問題と言わなければならない」とし、「地域のバランス発展ができなかった国家発展上の問題を地域の若者が抱えることになった」と指摘した。すべての資源がソウルに偏る状況は、首都圏と地域を垂直に分化させた。
 何よりも私たちは、「韓国の若者がもし100人だったら」を企画しておきながら、依然として先入観を持っていることを取材過程で数回にわたって確認した。非進学高卒者や首都圏以外の地域の大学、専門大学の学生は、絶望ばかりで未来を夢見ていないだろうと予想したためだ。しかし、「ヘル朝鮮」(受験戦争や若者失業率の高さなど韓国社会の生きづらさを表した造語)の「n放棄世代」(厳しい社会状況により就職や結婚など様々なことを諦める世代)の多数は、地域格差や学閥差別などに挫折して傷ついた姿を見せながらも、自分の未来が現在より良くなるだろうと楽観(100人のうち69人)していた。88万ウォン世代(2007年頃、非正規雇用の20代の平均月収88万ウォンから名付けられたワーキングプア世代)とn放棄世代論が述べた「不幸な現実に希望を失った若者」という特定の姿ばかりに注目しようとした慣性のせいだ。若者に挫折を抱かせる構造を変えることができれば、若さの弾力は早く回復するという希望を垣間見ていた。メディアがソウルの主要大学の若者たちを過剰代表する慣性のように、挫折ばかりを展示するのも違う形の一般化である。
 企画のために専門家に助言を求めた。専門家たちは、多様な若者に会うという趣旨は肯定的に評価した。しかし、6月に出版された『若者売り社会』を書いた新村文化政治研究グループのキム・ソンギ研究員は「いっそ『若者はいない』とするのはどうか」と提案した。彼は若者を単一の集団とみなす既存の若者談論に問題を提起してきた。「『韓国の若者がもし100人だったら』が世代内の分化を追求したというのは進んだ構図だが、根本的になぜ若者(というくくり)を捨てられないかに対する問題意識がある」とした。意味のある指摘だった。キム・ジギョン研究委員も「今の若者世代はあまりにも多分化しているため、世代内の傾向性を見出すのが難しい」と述べた。キム研究委員の言葉通り、100人が出した人それぞれの回答から、実際に有意味な傾向を引き出すのは難しかった。それは、私たちがこれまで「若者」というキーワードだけで世代を見て、その中の多様なアイデンティティを探ろうとしなかったせいもあるだろう。100人に聞いた深層アンケート調査の項目が一人あたり100個以上にも関わらず、記事で統計を鮮明に掲げないのもそのような理由からだ。
 もしかしたら、これまでの若者談論が説明し描いてきた若者は、すでにどこにもいないのかも知れない。

ソ・ヘミ、カン・ジェグ、キム・ユンジュ、キム・ヘユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/919206.html
韓国語原文入力:2019-12-02 07:25
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