三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「白ニョン島湿地帯は渡り鳥の中継地…DMZの一方的開発やめよ」

2019年12月02日 | 韓国で
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35114.html
「The Hankyoreh」 2019-12-02 08:55
■[ルポ]「白ニョン島湿地帯は渡り鳥の中継地…DMZの一方的開発やめよ」
京畿道-ハンギョレ共同企画 
[DMZ現場報告書](8)「平和の道」の同伴者たち<終> 

 「鳥と命の拠り所」「ハンス・ザイデル財団」など 
 NGOの学者らが10年以上南北の生態系を調査 
 持続可能な生態系、平和のため南北協力が必要 
 DMZの南側の生息地破壊を防ぎ、野生生物の保全を

【写真】先月12日、仁川甕津郡白ニョン島ファドン村の平野で。「鳥と生命の拠り所」のナイル・ムーアズ代表が望遠鏡で鳥を観察している//ハンギョレ新聞社

 先月12日午後、西海最北端の孤島、白ニョン島(ペンニョンド)のだだっ広い平野に青い目の外国人が望遠鏡を持ってひとり立っていた。頭上に軍のヘリコプターがごう音を響かせて近づいてくると、野原の片隅にある貯水池で休んでいたガン数百羽が驚いて一斉に飛び立った。
 20年あまりにわたって南北を行き来し、鳥の生息地保全活動をしてきた「鳥と命の拠り所(Birds Korea)」のナイル・ムーアズ(56・鳥類学博士)代表は、気がかりな表情で野を眺めながら、しきりに頭を横に振った。

【図】白ニョン島の位置//ハンギョレ新聞社

 仁川(インチョン)から船で191キロ、北朝鮮の黄海南道長山串(チャンサンゴッ)とは14キロ離れた白ニョン島の低山と丘陵、海岸のいたるところに重武装した軍人とものものしい軍事施設が北朝鮮からの攻撃に備えて神経を尖らせていた。
 2013年から毎年この時期に、白ニョン島で2~3週間ほど寝泊まりしながら鳥と湿地の調査を行ってきた英国出身のムーアズ博士は、白ニョン島の多くのタクシー運転手や、食堂や旅館の主人も顔見知りの親しい隣人である。

【写真】「鳥と命の拠り所」のナイル・ムーアズ代表が先月12日、仁川甕津郡白ニョン島のファドン村周辺で鳥と湿地の調査をしている//ハンギョレ新聞社

◆白ニョン島の生態調査、今年で7年目 ナイル・ムーアズ博士
 「ファドン湿地は、わずか数年前の2013年の今頃でさえコウノトリ17羽をはじめ、コクチョウ、サカツラガン、ガン2千羽あまりが訪れて感動させてくれたけれど、今は何の価値もないデッド・スペースになってしまいました」。白ニョン島のファドン湿地で会ったムーアズ博士はカモが数羽浮いているだけの湿地を見て、深いため息をついた。
 彼は、ファドン湿地に鳥が来なくなったのは、湿地を横切る道路の開通と島全体を塗りつぶすように作られたコンクリート堤防などの分別なき開発のせいだと話した。コンクリート工場が3カ所もあるこの島は、コンクリートの道路と水路、橋、大規模なマンション団地開発など、島全体がコンクリートで覆われつつあった。
 彼がたどたとしい韓国語で白ニョン島が「東アジアの渡り鳥の移動経路」において重要な位置を占めており、保全が必要だと力説するその間にも、タゲリとノスリの群れが北に向かって休むことなく飛んでいった。先月1日と8日に白ニョン島で初めて発見されたカタグロトビやクロヅルなどがこの日も姿を現した。ムーアズ氏が取り出した手帳には、今回の調査で確認した鳥の種類、数、観察時間と場所が小さな文字で記録されていた。

【写真】仁川甕津郡白ニョン島ファドン村の入り口の塀に住民の顔が描かれている。住民の大半が北朝鮮黄海道出身の失郷民2世たちだ//ハンギョレ新聞社

 ムーアズ博士は「白ニョン島は、セマングム、錦江(クムガン)、牙山湾(アサンマン)などと比べると北朝鮮と隣接しているため、まだ環境が良くて生物多様性も豊かな方だが、鳥の種類と個体数は毎年減っている」と懸念する。特に朝鮮半島と山東半島を行き来する渡り鳥の中継地の役割をする白ニョン島に国際空港が作られれば、生態環境が破壊されるだろうと心配する。
 国土交通部は干拓事業で不毛の地となった127万平方メートルの用地に、民・軍兼用空港の建設を推進している。白ニョン空港建設は、北方限界線(NLL)と隣接しているため航空機の運航に慎重な態度を見せてきた国防部が電撃的に同意したことで、推進に拍車がかかっている。白ニョン空港は、政府の計画通りなら1154億ウォン(約107億円)の事業費を投じて来年着工され、2023年に竣工することになる。
 白ニョン島は、1991年に始まり2006年に完成した干拓事業により476ヘクタールの干潟が消え、干拓地と白ニョン湖ができた。韓国で14番目の大きさだったこの島は、干拓事業で8番目に大きな島となった。しかし、コメ余りで農地がそれ以上必要なくなると、干拓地は荒れ地として放置され、淡水だった湖も塩分濃度が高まり、農業用水としても使えない状態で放置された。

【写真】先月13日午後、海の向こう北朝鮮黄海南道長山串が望める仁川甕津郡白ニョン島頭武津に掲げられた太極旗が、強い雨風で半分ほど破れた状態ではためいている//ハンギョレ新聞社

 結局、住民だけがカキ、ワタリガニ、カレイなどが溢れていた黄金の漁場を失い、干潟に宿っていた生命も棲み処を失った。飛行機が離着陸するほど砂がしっかりしており、朝鮮戦争当時は天然の飛行場として使用されていた沙串(サゴッ)海岸(天然記念物391号)は、干拓事業後、潮の流れの変化でパサパサとした砂浜へと変貌した。
 ムーアズ博士は「空港ができれば観光客は訪れやすくなるだろうが、環境は破壊され、島はゴミなどで苦しむことになるだろう」とし、「韓国は1970~80年代のような金のない国でもないのに、経済マインドのみで考えてもよい未来は来ない。新しい考え方、別のやり方が必要だ」と述べた。彼は「白ニョン島は優れた景観と歴史、文化、生態などを持ち、持続可能なエコツーリズム、平和観光地として価値が高い。田畑や湿地、干潟の管理をしっかり行い、コウノトリを復活させれば、外国のようにファームステイ観光が可能になるだろう」と語った。

【写真】北朝鮮黄海南道龍淵郡と向かい合う仁川甕津郡白ニョン島鎮村里のハニ海岸に、北朝鮮の侵攻を防ぐための鉄条網と対戦車障害物が設置されている//ハンギョレ新聞社

◆ 外国の研究者から見た南北非武装地帯の生態系
 10年以上も南北を行き来しながら、朝鮮半島の生態平和を研究してきた外国人研究者はムーアズ博士だけではない。15年前から北朝鮮で山林復元、有機農法などの協力事業をしてきたドイツのハンス・ザイデル財団韓国事務所のベルンハルト・ゼリガー代表(49・経済学博士)と梨花女子大学エコ科学部教授を務めたアマエル・ボルゼー博士(現在は中国の南京大学教授)が代表的だ。
 「鳥と命の拠り所」による調査の結果、朝鮮半島では約540種の鳥類が観察されており、特に非武装地帯一帯では、ハイガシラコゲラやタンチョウ、雁などの絶滅危惧種が多く棲息することがわかった。これは、民統線地域と国境地帯が外部の妨害から比較的安全で開発圧力が少ないためと分析される。
 ムーアズ博士は「最近、高城(コソン)地域で何千羽ものヒメウが夜にはDMZ北側の海金剛(へクムガン)岩で休み、昼には南側の巨津串(コジンゴッ)の海に餌を求めてやって来ているのを確認した」とし、「DMZと境界地域は陸上・海洋生物の実際の保護地域として、生物多様性を脅かす要素を適切に管理すれば、個体数を維持し、領域を拡大していける可能性がある」と述べた。「南北朝鮮は東アジア~オーストラリア間の渡り鳥の移動経路の中心地として、渡り鳥の生息地保護のために責任意識を持たなければならない」と強調した。調査によれば、西海岸の湿地はこの50年間で韓国の分別なき開発によって66%も減ったという。

【写真】先月14日午前、白ニョン島鎮村里の住民たちが対戦車障害物が並ぶ村の前のハニ海岸でカキを採っている//ハンギョレ新聞社

◆韓国だけの一方的な非武装地帯開発計画は中止すべき
 研究者たちは、「北朝鮮でも干潟の埋め立てや森林伐採、川の浚渫などの開発が行われているが、韓国と比べればまだまし」とし、「韓国政府が一方的な開発をやめ、国境一帯の湿地に対する保護地域指定とラムサール条約への登録に積極的に取り組むべき」と強調した。
 ムーアズ博士は、「韓国は、DMZを平和プロセスの一部と見なしてDMZの未来について様々な開発計画を提案しているが、このような提案が生態系にどのような影響を及ぼすのか理解が足りず、国民に支持されているのかも明らかでない」とし、「北朝鮮と公式に合意した開発でないなら、DMZ内やDMZに直接影響を与える開発計画の一切を中止すべきだ。その代わり、DMZ一円の土地を買収し、その地域の農民を支援して生物多様性を豊かにしていくべきだ」と主張した。
 ゼリガー博士も「DMZ一円が世界的な生態・平和観光地になるためには、新しい建物や道路を作るのではなく、自然保護地域として統合管理しなければならない」と述べた。ボルゼー博士は「現在行われている開発プロジェクトが多い上、水陸両方で暮らす生物のための生息空間がほとんどないことが最大の問題だ。破壊されているDMZの南側の生息地の悪化を防ぎ、野生生物を保護することが何よりも急がれる」と述べた。

【写真】白ニョン島の海岸に建てられた天安艦46勇士慰霊塔//ハンギョレ新聞社

白ニョン島/文・写真 パク・ギョンマン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/area/capital/919081.html
韓国語原文入力:2019-11-30 11:13


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35116.html
「The Hankyoreh」 2019-12-02 09:19
■[インタビュー]「DMZに入っても全く不安を感じません」
 京畿道-ハンギョレ共同企画 
 [DMZ現場報告書]南北の退役軍人に聞く

【写真】坡州DMZ平和解説士、ヨン・ソンジュンさん=パク・ギョンマン記者//ハンギョレ新聞社

 DMZ平和解説士のヨン・ソンジュンさん 
 「南北交流の糸口さえ見つかれば、急ピッチで進むだろう」

#1.30年経歴の退役軍人の「冷戦の思い出」
 「非武装地帯に入っても、ひょっとしたら撃たれるのでは、という不安は全くありません。南北関係が行き詰っているようですが、糸口さえ見つかれば、交流が急ピッチで進むと思います」
 先月25日、京畿道坡州市(パジュシ)臨津閣(イムジンガク)DMZツアーの案内事務所で会ったヨン・ソンジュンさん(54)は、今年7月に「DMZ平和解説士」になってからの自らの変化をこのように語った。
 二十歳の時の1985年、陸軍に入隊し、31年後の2016年に元士(曹長に当たる)で除隊したヨンさんは、平和解説士になる前は平和という言葉自体に抵抗を感じるほど、思考が凝り固まっていたという。1990年初め、大学生たちが臨津閣に集まって「行こう、北へ、来てくれ、南へ」というスローガンを叫ぶ時も、軍警合同状況室に派遣されたヨンさんは“アカ”を逮捕することで頭が一杯だった。
 「北朝鮮に対する敵対感が蔓延した軍事政権の時に入隊し、詰め込み式の洗脳教育を10年間受けていたため、政権が変わって、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府がいくら和解と平和を掲げても、心に響きませんでした」
 吸収統一が唯一の道だと考えていたため、最初は平和解説がうまく行かず、辞めようかとも思ったが、勉強を重ねていくうちに、30年間堅く閉ざされた心が開かれ、思考が広がった。「以前とは比べものにならないほど、統一直前まで来たと思います。過去の極限の対立に戻ることなく、平和のムードを維持していけると思います」

【写真】臨津江芸術団のペク・ヨンスク代表=パク・ギョンマン記者//ハンギョレ新聞社

 ペク・ヨンスク臨津江芸術団代表 
 「平和への道、自由旅行に合意すればいい」

#2.「血が一滴も残らないまで戦う」
 「北朝鮮では男性であれ、女性であれ、軍隊に行けば朝鮮労働党にも入れますし、良い職業に就けるため、入隊を希望する人が多いです。身分が悪い人は頭が良くても軍隊に行けず、特に女性が入隊するのは大学入学より難しいです」
 17歳で北朝鮮軍に入隊し、黄海南道海州(ヘジュ)の4軍団で10年間勤務し、大尉で除隊した臨津江(イムジンガン)芸術団のペク・ヨンスク代表(55)は先月26日、北朝鮮離脱住民坡州市協会事務室で行なったハンギョレとのインタビューでこのように語った。
 坡州で活動する臨津江芸術団は、脱北女性20人で構成された公演団だ。ペクさんは高校卒業後、家計が苦しく、入隊を決心したという。「新兵訓練の時、シャベルとつるはしで厚い氷を割って塹壕を掘ることから始まり、真冬でも上着が汗で塩まみれになるまで厳しく訓練を受けました」
 「北朝鮮は貧しい国ですが、軍人が 『血が一滴も残らないまで、党と祖国と人民のために戦おう』という厳しい軍人精神で軍生活をしています。韓国の軍人とは雰囲気がかなり異なります」
 同じ部隊の軍人と結婚し、二人の息子をもうけたペクさんは、夫が病気で死亡した後、息子たちを連れ、中国を経て2009年に韓国で新しい人生を始めた。平日はパン工場で、また週末には食堂で、3年間1日も休まず懸命に働き、今は自分の食堂を開いて「南北の異質感を解消するため」芸術団を作って、定着に成功した。
 「北朝鮮は平和共存を語っても、常に戦闘態勢を整えているはずです。南北が本当に平和の道に進みたいなら、自由旅行に合意すればいいと思います」。

パク・ギョンマン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
http://www.hani.co.kr/arti/area/capital/919080.html
韓国語原文入力:2019-11-30 11:23
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「故キム・ヨンギュンさん事故から1年…公共・大型事業所の88%で「労働者安全」なし」

2019年12月02日 | 韓国で
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35115.html
「The Hankyoreh」 2019-12-02 08:22
■故キム・ヨンギュンさん事故から1年…公共・大型事業所の88%で「労働者安全」なし
 雇用労働部、399カ所の安全・保健措置点検の結果を発表 
 ベルトコンベア「挟まれ事故」防止装置など依然として不備 

【写真】故キム・ヨンギュンさん死亡事故の真相究明と再発防止のための石炭火力発電所特別労働安全調査委員会の調査委員たちが4月3日午後、忠清南道泰安郡の韓国西部発電泰安発電本部で現場調査を行っている=泰安/パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 韓国西部発電の下請け会社所属の非正規労働者として生涯を終えた故キム・ヨンギュンさんの事故が起きてから1年近くが経ったが、公共・大型事業所10カ所のうち9カ所は依然として下請け労働者たちの安全を図るための処置をしていないことが分かった。故キム・ヨンギュンさんは昨年12月、石炭運搬用コンベア装備に体が挟まって死亡したが、当時も労働者を保護する安全装置はきちんと設置されていなかった。
 1日、雇用労働部は社内下請け(協力会社)労働者の割合が高い公共部門の建設現場と民間企業の大型事業場(常時労働者100人以上)など399カ所における安全守則の遵守などを点検した結果を発表した。今回の点検は、故キム・ヨンギュンさんの事故後今年3月に発表された「公共機関の作業場安全強化対策」の後続措置だ。
 点検対象事業所のうち、353カ所(88.47%)の事業所で安全・保健措置がきちんと行われておらず、労働部は計1484件の是正命令を下した。また、260カ所(65.16%)には3億9千万ウォンの過料を賦課した。高所作業台など有害または危険な機械・機構を別途の保護装置なしに使用していた12カ所については使用中止命令を下した。
 具体的事例をみると、発電公企業(発電5社)が運営する慶尚南道固城(コソン)の発電所では依然として石炭を運搬するベルトコンベアの回転体に労働者が挟まれる事故を防止する“防護柵”を設置していなかった。同発電所はまた、天井クレーンの点検のための作業台にも墜落防止装置を付けていなかった。
 建築資材などを生産する忠清北道清州(チョンジュ)のある大企業系列の工場では、建物の外壁補修作業をする時に使われる高所作業台に、高さ制限装置を設置していなかった事実が点検過程で摘発された。同装置がなければ、高所作業台の上に天井のような構造物があるにもかかわらず、作業台が上がり続け、労働者が天井と作業台の間に挟まれる事故が起こる可能性がある。雇用労働部労災予防補償政策局長は、「公共機関や民間企業の大型事業所が模範的に下請労働者の生命を保護し、安全を図る企業文化が産業現場全般に広がるよう、毎年定期的な指導・点検を推進する」と述べた。

ソン・ダミン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/society/labor/919147.html
韓国語原文入力:2019-12-02 02:38
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「駐韓米国大使館に靴を投げて、たいまつを持ったデモ隊…現場逮捕者はゼロ」

2019年12月02日 | 韓国で
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/02/2019120280067.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/02/2019120280067_2.html
「朝鮮日報日本語版」 2019/12/02 11:20
■駐韓米国大使館に靴を投げて、たいまつを持ったデモ隊…現場逮捕者はゼロ
 親北・左派団体、光化門広場で集会
 警察 網で投てき物阻み、消火器でデモ隊のたいまつ強制鎮火
 司法処理方針発表も、違法行為者の身元把握は進まず

 複数の親北・左派団体が先月30日に大規模な集会を開き、駐韓米国大使館に靴を投げたり、たいまつに火をつけて青瓦台に向かって行進したりした。警察はこうした違法行為を阻止したものの、たった1人しか現場で逮捕しなかった。全国民主労働組合総連盟(民労総)・民衆党など左派や親北性向を持つ50以上の団体からなる「民衆共同行動」は30日午後3時、ソウル・光化門広場に集まり、「全国民衆大会」を開いた。集会には数千-1万人が参加した。
 参加者たちは集会中、「米国の防衛費分担金引き上げ要求に反対する」として「くす玉割りパフォーマンス」を行った。米国大使館近くで、プラスチック製のくす玉をぶら下げた高さ約4メートルの柱を立て、物を投げて割るというパフォーマンスだった。警察は、事前に大使館周辺を警察のバス車両で囲んで封鎖していた。しかし、デモ隊が投げた靴や水の入ったペットボトルなどはバス車両を越えて大使館の建物の方に飛び込んできた。警察が制止しても靴が飛び交い続けたため、バスの上に網を設置し、靴が大使館の塀を越えないようにした。それでも物が投げつけられてくす玉が割れると、「駐留費は払えない。嫌なら出ていけ」という垂れ幕が出てきた。
 集会の参加者たちは午後5時ごろに青瓦台の展示館「サランチェ」に向かって行進する際、あらかじめ用意してきた「たいまつ」約30本を出して火をつけた。警察が「集会で許可されていないたいまつは消してほしい」と警告放送をしたが、デモ隊はこれを聞き入れず、逆にたいまつを1カ所に集めて大型のたいまつを作った。警察が消火器を使って強制的に火を消すと、デモ隊は警察を手で押しのけて抵抗した。
 ソウル・鍾路警察署は1日、「民衆共同行動は集会中にたいまつを使用し、これに対する消防当局の警告や消火措置を妨げ、米国大使館に向かって多数の靴などを投げるという違法行為をした。主催者と違法行為者を徹底的に捜査して司法処理する方針だ」と明らかにした。
 しかし、警察のこうした宣言はかけ声のみの終わるとの指摘もある。現場では数時間にわたって違法行為が行われたが、警察は1人も現行犯で逮捕しなかった。鍾路警察署の関係者は「強制連行した場合、デモ隊を刺激して衝突が大きくなる恐れがあった。現場指揮官の判断に基づいて対処した」と説明した。だが当時、デモで違法なたいまつを持った人物のほとんどはマスクで顔を隠しており、身元の把握が容易でない状態だった。
 警察のぬるま湯的な対応は今回が初めてではない。民労総が先月9日に国会前で行った全国労働者大会でも、メンバーが義務警察官(兵役の代わりに警察で服務する警察官)や警察官の胸ぐらをつかみ、シールド(盾)を奪ったが、今回と同じ理由で現行犯逮捕をしなかった。警察はこの時、「証拠用の映像を分析して違法かどうか捜査する」と言っていたが、「何人捕まえたか」という1日の本紙の質問に「捜査進行中の事案なので立件された人がいるかどうか明らかにするのは難しい」と答えた。
            アン・サンヒョン記者
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「「嫌韓ビジネス」が触発した『反日種族主義』症候群」

2019年12月02日 | 国民国家日本の侵略犯罪
https://japanese.joins.com/JArticle/260118?servcode=A00§code=A10
https://japanese.joins.com/JArticle/260119
「中央日報日本語版」 2019.12.02 10:27
■「嫌韓ビジネス」が触発した『反日種族主義』症候群

【写真】都内の大型書店で販売中の李栄薫・元ソウル大教授の『反日種族主義』日本語版。ユン・ソルヨン特派員

 先月21日に東京で開かれた李栄薫(イ・ヨンフン)元ソウル大教授〔李承晩(イ・スンマン)学堂学長〕の記者会見にはOB・現職記者100人余りが集まった。李氏が書いた『反日種族主義 日韓危機の根源』(以下、『反日種族主義』)の日本語版出版にあたって日本記者クラブが用意した席だった。開始前からすでに満席で、会見場外にも椅子20脚余りを置かなければならないほどだった。彼らのために記者会見は扉を開いたまま行われた。
 記者会見場には熱気であれていた。「韓国人の反日感情を理解できるようになった」「このように衝撃的な本は初めて」という反応もあった反面、「日本の植民支配に対する責任はどう思うか」「強制徴用者らが自由に生活をしたと主張しているが、その根拠はなぜ提示しなかったのか」という鋭い質問も飛んだ。YouTube(ユーチューブ)に掲載された李氏の記者会見動画は再生回数が17万回を超えた。普段3000回程度であることと比べると、その50倍以上となる人々が動画を見たことになる。
 『反日種族主義』は出版2週間で日本の出版界で「嫌韓ビジネス」の新たな商品に浮上した。2週間で30万部を印刷し、アマゾンジャパンでは出版以来ベストセラー1位を記録している。紀伊國屋書店では「1人につき1冊のみ販売」との案内があった。「小説でもない社会科学系の書籍としては非常に珍しい」(出版業界関係者)という評価だ。今年6月に出版された太永浩(テ・ヨンホ)元北朝鮮公使が書いた『3階書記室の暗号』も1万部水準だったことと比較すると注目に値する数値だ。
 この本を出版した文芸春秋は日本の代表的な保守系出版社で、本が出てくる前から李氏と接触してきたことが分かった。文芸春秋関係者は「日本語版を出すために書いた本ではないが、李氏がYouTubeで慰安婦関連の講義をしていたものを見て非常に興味深いと思った」と話した。
 日本報道機関と出版界で、「韓国たたき」はよく売れる題材に挙げられる。特に韓日関係が急速に悪化しながら「嫌韓ビジネス」は今年の夏に最高潮に達した。韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了発表とチョ・グク前法務長官の論争があった去る8~9月は、「テレビをつけると韓国たたきをしている」という話が出るほどだった。
 ある週刊誌の記者は「2カ月間に韓国出張に7回も行ってきた」と話した。この記者は「韓国の悪い点を浮き彫りにする記事を書けば販売部数が変わる。デスクが韓国取材にお金を節約しない理由」とも話した。

【写真】先月21日、東京千代田区の日本記者クラブで李栄薫・元ソウル大教授(中央)が『反日種族主義』日本語版の出版を記念して記者会見を開いている。ユン・ソルヨン特派員

 日本出版界では『反日種族主義』ブームでについて「韓日関係が良かったなら絶対に売れなかった本」という分析がある。韓日葛藤が持続して、その原因を知りたいと思う読者がこの本を購入した。出版社担当者は「韓国人が一体なぜそんなに日本を嫌うのか気になっていたが、その疑問が解消されたという反応が多い」と話す。
 韓国特派員の経験がある東京新聞の五味洋治編集委員は「日本では著者を嫌韓とはみなしていないので拒否感が少なく、韓国人が韓国人に関して書いた本なので一般の人々が軽い気持ちで読んだようだ。読者がすべて極右層ではない」と分析した。出版社によると、『反日種族主義』の読者は半分以上が50代以上の男性で、残りは30~40代の男性と女性全体がそれぞれ25%ずつ占める。
 保守系のある報道機関幹部は「以前は一つのイシューで韓日関係が悪化したが、今はさまざまなイシューが総合的に組み合わさっている。日本社会全般に韓国に対する疲労感が広がっているのは事実」と説明した。以前も同じような本が数えきれない程出たが、非正常的な韓日関係とタイミングがうまく合致した。
 この本に対する反応は日本でも交錯している。アマゾンジャパンの読者レビューには80%以上がこの本に星5つの満点をつけている。「歴史戦の武器となるデータ」「李栄薫の真実に従う姿勢に感動する」というレビューも投稿された。
 しかし同時に懸念も存在する。五味氏は「論理がはっきりしているので面白さはあるが、自己主張に合う事実だけを持ってきて書いたという批判を避けられない」と話した。また他の報道機関幹部は「本の内容がすべて間違っているとは思わないが、一部の証言だけをもって『日本の植民支配は非常に良かった』というような論理の飛躍がある」としながら「韓国をよく知らない人がこの本を読んだら、韓国をどのように理解するか心配だ」と話した。
 ある日本人読者は「韓国に対する理解を広げるのではなく、韓日間の接点がさらになくなってしまうのではないか懸念される。(歴史に関連して)韓国人が無理な要求をすると考える人が多くなるだろう」とした。
 実際に極右層の歪曲(わいきょく)された主張を強化するためにこの本が利用されている。この本はインターネット放送人DHCテレビで「韓国にもこのように良心的な学者がいる。応援しなければ」と紹介された。共同著者である落星台(ナクソンデ)経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究員は、自民党内でも極右に挙げられる新藤義孝議員とフジテレビの衛星放送に共演して「慰安婦は性奴隷ではなかった。少女像はそれ自体が歴史歪曲」と主張した。
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