三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

2月11日

2007年02月11日 | 海南島
 ヒロヒト、日本政府、日本軍が、海南島奇襲上陸を、2月10日に設定したのは、2月11日に、海南島の首都海口を占領するためでした。2月11日は、1872年に設定された「紀元節」の日でした。
 中華民国政府軍(国民党軍)がほとんど反撃しなかったので、日本軍は天尾海岸に上陸した2月10日に、予定より1日早く、海口に侵入しました。
 1939年2月11日の『大阪朝日新聞』朝刊1面には、「けふ輝く紀元節」、「海口へ一番乗り 全市街忽ち日の丸の波 皇軍砂丘を縫ひ堂々入城」、「海口、瓊山完全占領」などという見出しの記事が掲載されています。
 
 1937年12月の日本軍の南京占領を、おおくの日本の民衆は、喜び支持しました。その1年2か月後の日本軍の海南島侵略を、おおくの日本民衆は、喜び支持しました。
 他国他地域に侵入し、その地を占領し、その地のモノを奪い、抵抗する民衆を殺傷することは、犯罪です。それが犯罪であることを、当時の日本民衆のほとんどは、自覚できなかったのでしょうか。
 社会生活においてあたりまえのモラルを、どうして、当時の日本民衆は、国民的規模で喪失していたのでしょうか。そのモラルを、現在の日本民衆は、国民的規模で、回復しているのでしょうか。
 最悪の戦犯・侵略犯罪者ヒロヒトを天皇としつづけ、いまなお「紀元節」やヒロヒトの誕生日を日本国民の祝日としている日本国民は、侵略犯罪を侵略犯罪であるとするモラルを、確立できていないのではないでしょうか。
 たしかに、1945年以前の日本のマスメディアは、悪質でした。しかし、日本政府やマスメディアの煽動を批判し、国民国家日本の他国他地域侵略に反対する論理と倫理を確立できなかった歴史的原因を、日本政府やマスメディアによる天皇制イデオロギー攻勢や日本政府の思想弾圧などに限定することはできないのではないでしょうか。
 国民国家日本の国民(1947年5月3日までは「臣民」)は、アイヌモシリ植民地化を支持し、ウルマネシア植民地化を支持し、台湾植民地化を支持し、朝鮮植民地化を支持し、「南洋群島」植民地化を支持し、中国東北部・モンゴル東南部植民地化を支持し、中国全土軍事侵略を支持し、海南島侵略を支持しました。
 他国他地域侵略を肯定する日本国民の論理と倫理は、非論理であり反倫理なのですが、なぜそのような非論理・反倫理が、国民的規模で19世紀後半以後、国民国家日本内部で通用し続けてきたのでしょうか。

 1937年7月から1945年8月までの「戦没者」310万人を対象として、1963年8月15日に、はじめて日本政府主催で「全国戦没者追悼式」が行われ、ヒロヒトが出席しました。
 1965年8月「15日の3回目の「全国戦没者追悼式」では「キミガヨ」演奏後に、ヒロヒトが、「さきの大戦において、戦陣に死し、職域に殉じ、非命にたおれた人々とその遺族を思い、今もなお、胸の痛むのを覚える…………」という文書を朗読しました。この日から、毎年8月15日正午に日本の市町村役場などが、サイレンをならすようになりました。
 「紀元節」が復活したのは、その半年後でした。
 1999年8月13日に、他国他地域侵略の旗「ヒノマル」と天皇賛歌「キミガヨ」が、国民国家日本の法律で、はじめて「国旗」・「国歌」とされました。

 国民国家日本の植民地や占領地において、「ヒノマル」・「キミガヨ」・神社は、植民地や占領地の民衆を思想的に抑圧する暴力の手段でした。海南島でも、「ヒノマル」を掲げて侵入した日本軍は占領直後から「ヒノマル」を海南島の民衆に強制しました。占領の全期間に、日本政府・日本軍は、学校などで「キミガヨ」を強制しました。
 日本軍侵入後、海南島民衆の生活は、激変しました。侵略による被害は、回復されことが不可能な被害です。失われたいのちも時間も、もどりません。
 
 どうして、日本国民のほとんどが、日本政府・日本軍の海南島侵略を支持したのでしょうか。
 どうして、民衆が平和にくらしている島に突然侵入して、その島を占領するという犯罪を、日本国民のほとんどが、肯定できたのでしょうか。

 パレスチナやレバノンにおけるシオニストの暴虐を、日本国民のおおくは黙認しつづけています。1948年5月にパレスチナを軍事占領したシオニストは、パレスチナ民衆の大地を奪い、いのちを奪い、されに占領地を拡大しています。その非論理・反倫理は、他国他地域侵略を継続している日本国民の非論理・反倫理と同質です。

 その非論理・反倫理をうちくだいていくインターナショナルな関係を築いていきたいと思います。
                            佐藤正人
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする