アキバ系ギャンブラーの賭け

ギャンブルで儲けてアニメに貢ぐという崇高(?)な目的のため、ありとあらゆるギャンブルに手を出すギャンブラーの日記

(中央競馬)グラス最強

2018-05-25 19:26:24 | 中央競馬
 ウマ娘プリティーダービーは、テレビでは先日第9話が放送されましたが、ニコニコ動画では土曜日の昼に更新となっており、現在はまだ第8話が無料公開されています。第8話は、宝塚記念でグラスワンダーがスペシャルウィークを一気に突き放し優勝する様子が描かれました。そのため、ニコ動のコメントには「グラス最強」という言葉が何度も流れました。

 「グラス最強」という言葉は、当時からネットの掲示板を賑わせていました。
 先日も書きましたが、当時は外国産馬にいろいろ制限がありました。ダービーやオークスなどのクラシックや、天皇賞には外国産馬が出走できませんでした。単純に、外国産馬は内国産馬よりも強いので、国内の馬産地を守るための措置でした。このことについて、私も何も疑問に思いませんでした。それどころか、何となく外国産馬は悪役的なイメージがあり、スペシャルウィークのような内国産馬の方が応援されやすい雰囲気があったように思います。余談ですが当時は父が内国産の馬しか出られないレースもあり、JRA賞にも最優秀父内国産馬という表彰があるくらい、父も内国産馬の馬は更に劣るというイメージがあったので、スペシャルウィークの父が外国馬(サンデーサイレンス)であることは、誰も気にしませんでした。一線級の馬の多くが父内国産である現在では考えられないことです(チームスピカのメンバーではスぺとスズカ以外父内国産馬です)。

 一方、エルコンドルパサーについては、グラスと同じ外国産馬ですが、4歳(当時の年齢表記は5歳)になると渡欧し、凱旋門賞では海外の強豪を相手に惜しい2着という結果を残したこともあり、他の外国産馬のような悪役臭が薄かったように思います。ですから、99年の年度代表馬争いが、スぺ、グラス、エルの3頭でもめた時に、最終的に記者投票で一番票数が少なかったエルが年度代表馬に選ばれた時も、特に不満に思いませんでした。

 こんな感じで、グラスは残した結果の割に評価が低かったのですが、グラスが正当に評価されないこと不満に思う競馬ファンが増えてきたのです。彼らが合言葉のように叫んでいた言葉が「グラス最強」でした。そして、スぺファンとの間で大喧嘩が勃発するのです。
 今回のウマ娘第8話でも、グラス最強を叫ぶだけでなく、リアルのグラスもスぺを圧倒していたとコメントする人が多くいました。どちらかと言えばスぺ派だった私ですが、当時を思い出して、むしろ懐かしさすら感じました。

 改めて個人的に検証してみます。
 確かにグラスはスぺに対し2戦2勝です。結果だけで判断すると、グラス>スぺは揺るぎません。
 しかし、スぺは東京でGIを3つ勝っているように、一番得意なコースは東京だと思われます。その東京で、グラスが走る機会がなかったのなら仕方ないですが、1回だけ機会がありました。99年のジャパンカップです。しかし、グラスは出走態勢が整わず回避してしまいました。スぺはこのレースで優勝して、有馬記念でグラスと2度目の対決をしたわけですが、結果は体勢こそスぺが差し切ったように見えましたが、写真判定の結果わずかにグラスが残していたという結果でした。結果は尊重しますが、強さの評価としては互角とする以外ないと思います。
 一方、グラスは1400mの京王杯スプリングカップでも勝ち鞍があることから、どちらかと言えば長すぎない距離の方が良いように思います。ですから、おそらく東京2400mならスぺの方が強いと思いますが、東京2000mなら、もしかしたらグラスの方が上かもしれません。

 ついでに、スぺのエルの比較についても・・・。
 リアルでの直接対決は、98年のジャパンカップのみです。結果はエルが1着、スぺが3着、着差は0.5秒差でした。とはいえ、エルは毎日王冠から1か月半の間じっくり調整できたのに対し、スぺは菊花賞から中2週の強行軍でした。スぺはその後疲れが取れず、有馬記念を回避しています。私は、この1戦だけでエル>スぺと決めつけるのは早計だと思います。
 しかし、エルは(凱旋門賞で)モンジューに負けた、しかしスぺは(ジャパンカップで)モンジューに勝ったという理由で、スぺ>(モンジュー>)エルと評価するのはさすがに乱暴すぎます。ホームとアウェイでは全く話が違います。

 こんな感じで、当時は競馬ファンの間で激論が交わされていました。本当に懐かしいです。これらを検証することはもう不可能ですから、一生激論を続けることができます(笑)。今後の競馬でも、20年後に当時を懐かしんで語り合えるようなドラマを見せてほしいと思います。

(追記)
昨年制作されたJRAのCMの1つに、「夢の第11レース」というものがあります。
これまでのJRAの名馬が一堂につどいレースをするのですが、全く時代が違うのに、本当にレースをしているように上手く編集してあり、競馬ファンを驚かせました。
改めて、このレースにゲートインするメンバーを見ると、チームスピカのメンバーはゴールドシップ以外全員(全馬)エントリーしているのですが、スぺに加えエルもいるのにグラスの名前がなく、グラスファンの感情を逆なでしたのでした・・・。
でも、第9話でトレーナーが「お前らが全員走っているレースを見たい」と言っていたので、第8話で出てきた架空レースのウインタードリームトロフィーに、チームスピカのメンバー(ゴルシ含む)とエル、グラスらが全員出て、直線の途中で終了という、CMと同じパターンもあるのではないかと思います。

(追記2)
スぺとグラスの有馬記念と同様に、天皇賞で数センチ差の勝負を繰り広げたウオッカとダイワスカーレットですが、この2頭を比較すると、スぺ、グラスと同じような感じになります。
まず、直接対決を見てみると、ダスカの3勝に対しウオッカは2勝。内容についても、ウオッカの勝利時のダスカはいずれも2着(しかもタイム差なし)だったのに対し、ダスカの勝利時にウオッカは2着、3着、(ダスカ2着に対し)11着となっており、どう贔屓目に見てもダスカの方が上と言わざるを得ません。
しかし、ウオッカがダスカに間違いなく勝っているのが「順調さ」。ダスカが引退までに12戦しかできなかったのに対し、ウオッカは倍の24戦を消化。勝ったGIの数も、ダスカの4つに対しウオッカは7つで、更に牝馬限定戦を除くと、ダスカの1つに対しウオッカは5つに上ります。総合成績で言えば、ウオッカの方がダスカより上と言わざるを得ません。
ただ、ウオッカの勝ったGIの内容を見ると、なんと7つ中6つのレースが東京競馬場です。悪く言えば東京以外はサッパリと言うこともできるウオッカに対し、阪神、京都、中山でGIを制し、東京でもGIでほぼ同着の結果を残したダスカの方が、色々なコースに対する適応力は高そうです。
そう考えると、当時のブログでも書きましたが、ダスカがフェブラリーステークスに出走し(2回出走計画があったが、2回とも故障し回避することになった)、更にドバイで走っていたらどうなっていたかを見たかったと改めて思います。

最新の画像もっと見る