ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

フォークランドのイカ資源が急落する

2016-10-05 13:24:02 | 日記

2016年10月05日
モスクワ発
[フォークランドのイカ資源が急落する]
ロシア業界紙(WEB)は、米国業界紙の報道を引用し、アルゼンチン漁業者による自国海域およびフォークランド諸島海域におけるイカの漁獲量が急減していると伝えた。
アルゼンチンの小型漁船の業界代表“Хуан Редини”(“Khuan Redini”)によると、今年2016年漁期のイカ漁獲量は自国海域5万トン、フォークランド諸島海域わずか2,000トンとなっている。
昨年2015年同期は、それぞれ11万トンと35万トンだった。
このことから昨年2015年トンあたり1,000ドルだった単価も、今年2016年には、ほぼ2倍となっている。
“Khuan Redini”は、この5年間で中国企業がアルゼンチンに積極的に投資し、アルゼンチンの領海近くで中国漁船が操業を開始しており、今年2016年には、自国漁船62隻に対し、外国漁船が260隻、当該漁業に着業していると語り、それらの乱獲を批判した。

(参考:国立研究開発法人水産研究・教育機構様の情報から引用)
アルゼンチンマツイカ 南西大西洋
Argentine Shortfin Squid, Illex argentinus
最近の動き
我が国いか釣り漁船のアルゼンチン200海里水域(EEZ)内への入漁は、2002年以降の裸用船契約(船舶所有者が船体だけを用船者に貸与する契約)が2006年で切れたこともあり、2007年から引き続き本漁期もなかった。また、公海や英国領フォークランド(マルビナス)諸島周域150海里の暫定保護海域(FICZ)への入漁もなかった。2004年には資源量が激減して資源の枯渇が危惧された。しかし、2005年にアルゼンチン政府の要請を受けて実施した水産庁調査船「開洋丸」による若齢イカの資源調査では資源の回復が示唆され、実際、2005年から急速に資源は回復し、2008年まで極めて高い資源水準を維持していた。2009年漁期には前兆なしに資源水準が急激に悪化したが、2010年漁期以降は増加し、資源は最高水準にある。
利用・用途
漁場が遠隔地にあるため活魚での利用はないが、その他の点では基本的に日本のスルメイカと同様である。肉質がスルメイカよりやや堅いため、刺身の需要は少なく、多くが干したスルメ、さきいか、塩辛等の加工品となる。DNAを用いて量販店及びコンビニエンスストアで販売されている製品を解析した結果、胴肉は一夜干しや乾燥珍味、鰭や足は主に乾燥珍味として利用されていた。食用以外では、まぐろはえ縄の餌としても利用されてきた。
漁業の概要
本種は、南西大西洋のアルゼンチンEEZ内、公海域及び英国領フォークランドFICZ内にまたがって主漁場を形成する資源(ストラドリングストック)である。近縁種のアメリカオオアカイカ、スルメイカと並び世界最大のイカ資源の一つであり、日本、韓国、台湾、アルゼンチン、さらに最近では中国が主要な漁業国である。1970年代には、沿岸国であるアルゼンチンとウルグアイによって年間数千トンが漁獲されていたにすぎず、その大半はアルゼンチン北部の大陸棚上でメルルーサ類を目的としたトロール漁業の混獲物であった。1980年代に入ると本種を対象とした漁業は急速に発達し、ポーランド、日本等の遠洋漁業国のトロール船による本格的な操業が開始され、漁獲量は20万トンから30万トンへと増加した。1984年には台湾、1985年には日本と韓国のいか釣り漁船が操業を開始し、1987年には十数か国の漁船が操業することになり、総漁獲量は50万トンを超えた。この1987年には、日本の漁獲量も前年比で約3倍の19万トンに増加した。この年以降、各国による本種の総漁獲量は、90万トン近くに急増した1997年までは40万~60万トン前後で比較的安定していた。日本の漁獲量も1990年代は約10万トン前後を維持しており、1999年にはこれまでで4番目に高い漁獲量を記録した。しかし、それ以降は各国における総漁獲量の減少とともに日本の漁獲量も減少に転じ、2005年にはわずか約6,000トンへと激減した。一方、沿岸国のアルゼンチンの漁獲量は1990年代中頃から急増を始め、1997年には30万トン弱に達したが、2002年以降10万トン前後に減少した。その後漁獲量は増加し、2006年から再び20万~30万トンに達したが、2009年に7.3万トンと激減し、それ以降は10万トン以下で推移していたが、2013年より急激に増加し、今年度まで高い水準を継続している。
いか釣り漁船による本種の主漁場は、英国領フォークランドFICZ内、アルゼンチンEEZ内及び水深200m等深線が公海に張り出した南緯45度付近の大陸棚縁辺のわずかな海域である。FICZ内における我が国を初めとする遠洋漁業国のいか釣り漁船による操業は、フォークランド政府に入漁料を支払って許可されてきた。一方、アルゼンチンEEZ内での操業は、1993年からチャーター制度によって入漁料・漁業振興負担金・現地水揚げ割合等の条件付で入漁が許可されてきたが、2002年以降は、我が国を含めた外国いか釣り漁船のアルゼンチンEEZ内での操業は厳しい制約を受ける裸用船契約による入漁制度となった。2006年漁期の入漁は、アルゼンチンのフラッグでの形式用船方式でわずか5隻のみとなり、2007年以降の入漁はない。
本種の盛漁期は、南半球の夏から秋(2~6月頃)で、漁場は季節とともに南北に移動する。漁獲対象となる親イカは、春には南緯36~45度の大陸棚縁辺部とその斜面にかけて分布し、しだいに南方へと回遊する。夏は南緯45~52度の大陸棚上に分布が見られ、大陸棚斜面への分布の移動が観察されている。秋には南緯38~52度の南北に広い範囲の大陸棚縁辺部とその斜面にかけて分布し、しだいに大陸棚斜面から深みにかけての北東方向への移動を開始する。冬は南緯37~42度の縁辺部及び大陸棚斜面に分布し、北東への移動が示唆される。
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沿海州漁業の未来に日本人らが招かれる“Sputnik”リュドミラ サーキャン

2016-10-02 05:40:41 | 日記

2016年09月30日
“Sputnik”リュドミラ サーキャン
[沿海地方漁業の未来に日本人らが招かれる]
ウラヂジオストクのルースキー島で開催中の第11回国際漁業者会議に10カ国から約500人が参加している。ロシア、イギリス、ノルウェー、日本、中国、韓国、香港その他の国の漁業分野の企業・省庁から代表者が集まった。多くの参加者が既に大分以前から知り合い同士。会議では、経験の交換や、新しいパートナーの模索、漁業活動の発展を考えることのほか、漁業資源の維持についても話されている。これも非常に重要なことだ。フォーラムのメインテーマは、漁業への国の支援、漁業規制のための新しい法律、水産加工や造船、極東漁業クラスターの創出への投資だ。フォーラムのいずれの参加国にも漁業従事者と国の協力について独自の経験がある。ロシアにはこの経験が興味深いのだ。 生物資源の増大について、今、極東海域は好適な状況だ。しかし、ロシアの漁業にとっての主たる課題は、生の魚の輸出から付加価値の高い製品の輸出への移行だ。これには投資が必要である、とロシア漁業庁のイリヤ・シェスタコフ長官。 「沿海地方は出荷量、インフラ、登記されている漁業企業数の面で、ロシアのすべての漁業複合体のリーダー格だ。低温貯蔵施設の建設に関するウラヂオストクとナホトカの漁港の具体的な計画があり、喜ばしい。漁業クラスターや競売場も形成されている。一般的に、動きは活発であり、これはよい兆候だ。経済成長は間違いなく高い投資活動を要請する。国はこの活発さを万策尽くして奨励する。今日、投資家らは、連邦および地域レベルで、国の様々な支援策にアクセスできる。補助金給付や、優先発展特区、自由港などだ。最近、漁業に関する新しい法律が発効、2016年の終わりまでに私たちは投資対象の割り当てを調整する一連の文書に対する作業を完成させることを期待している」 漁業者らの会議には日本の代表団も参加している。日本こそ極東における漁業に最も積極的だ。9月中旬、日本の投資家らは、潜在的な資本投下地であるサハリンのホルムスク地方のプラウダ村にある小さな港を視察。かつてここに港を築いたのは日本の漁業協同組合だった。海の災害から小型の船艇を守るためだった。今やそれらのほとんどはとうの昔に摩耗し、使用されていない。プラヴダ村のかつての集団農場7ヘクタールあまりが日本人らに対し投資先として提案されている。日本側はここに漁獲・加工・海洋生物資源の再生のための工場を開くことを検討している。 この地域の海洋水は暖流に洗われており、一年中凍結しないことを考えると、一年中魚をとることができる。日本代表団の話では、現在日本は魚・海産物の輸入国から世界最大の輸出国へと変貌しつつある。プラヴダ村への工場建設により国際市場への供給を増加できる。これは地元住民にも利益をもたらすという。 先に、ロシア極東発展省のアレクサンドル・ガルシュカ大臣は日本企業に対し、極東の水産加工施設への投資を呼びかけ、その引き換えとして水産生物資源の漁獲割り当てを提案だと報じられた。
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