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一般社団法人北洋開発協会

ロシア独禁庁長官アルテミエフ 首相補佐官へ

2020-11-12 12:15:13 | 日記

 

2020年11月09日
[ロシア独禁庁長官アルテミエフ 首相補佐官へ]
ロシア首相ミシュスチンは、2020年11月11日付命令No.1934により、首相補佐官としてロシア独占禁止庁長官イーゴリ・アルテミエフ(Игорь Артемьев)を任命した。
これにより、アルテミエフは、16年以上務めた同庁長官の任を離れることになる。
アルテミエフは一貫して漁獲割当の配分過程において、過去の漁獲実績に基づく”歴史的原則”が漁業分野発展の障害となっていると主張、これを排除し、オークション枠の拡大を求め、業界の主流的考え方と反目し続けた。
また、2012年、ロシア漁業会社を実質支配し、ロシア海域のスケトウダラの漁獲枠を管理しているとされた中国企業“パシフィックアンデス” (PacificAndes International Holdings)を追い詰め、これを排除した。
同社が株主向けに、多数のロシア極東漁業会社を実質管理して、ロシア海域のスケトウダラの60%を支配している旨の報告をしたことに端を発した。
アルテミエフは、執拗な調査活動と強硬な訴えにより、パシフィックアンデス”に対し外国投資政府委員会によるロシア漁業資産の売却命令の決定が下されるまでに至らしめた。
アルテミエフは、“パシフィックアンデス”の極東における活動は合法的ではないと指摘、中国同社は違法に取得したロシア漁業資産を売却し、ロシアから退去しなければならないと主張した。
また、アルテミエフはロシアにおいて漁業は戦略的産業分野に位置付けられていて、現行法律の下では、外国投資管理のための政府委員会の承認を受けてのみ、その投資活動が許されるが、この時点において同社はその許可を得ておらず、また、ロシア政府も同社によるロシア漁船等資産購入のための許可を与えていないと指摘した。
一方、その後、大統領プーチンの盟友とされるオリガルヒのチムチェンコらが主要株主だったロシア水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)の"Русское море добыча"(ルスコエモーレダブイチャ)が、“パシフィックアンデス”が関与していたとされる“ТУРНИФ”(トウルニフ)“Интрарос”(イントラロス)、“Востокрыбпром”(ヴォストークルイブプロム)“Совгаваньрыба”(ソフガバニルイバ)、"Балтстар холдинг"(バルトスタルホールデイング)、"Маликс"(マリックス)等を、低くなった資産価値で次々と買収、2013年に、ロシア海域スケトウダラの最大のクオータ・ホルダーとなったことから、一つのデザインされた行動だったのではないかとの分析もされるところとなった。
なお、新たなロシア独占禁止庁長官には、サンクトペテルブルグのエネルギー等を担当した副知事マクシム・シャスコルスキー(Максим Шаскольский)が任命された。

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