2024年06月10日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア 中国を漁業分野における真の戦略的パートナーと評価する]
ロシア漁業庁副長官ソコロフは、先にサンクトペテルブルグで開催されたロシア国際経済フォーラムにおいて、中国が漁業分野における真の戦略的パートナーだと語った。
現在、ロシア産水産物の輸出において中国向けが50%以上を占め、昨年2023年は約130万トン、約30億ドル相当に達し、数量ベースで前年2022年を33%上回った。
ロシアと中国の漁業協力は貿易以外でも発展している。
南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)やWTOなどの国際機関レヴェルでも共通の取り組みが行われている。
ソコロフは、特に商業養殖の分野における国家間の協力に大きな展望があることを指摘した。
ロシアでは、この養殖漁業が成長の原動力になりつつあり、天然魚の漁獲量に比べてまだ生産量は少ないが、一方で、この10年間で2倍に成長している。
またソコロフは、水産飼料の生産や繁殖作業を含む淡水および海洋養殖の分野における世界のリーダーとしての中国の経験に関心を持っており、投資や共同プロジェクトの創設が有望だと語った。
さらに、両国が、共同でアムール川とウスリー川の境界域におけるチョウザメ等の資源の保護、管理、取締活動を行っているほか、IUU漁業防止協定を締結し、この取り組みを強化していること等を報告した。
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