【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

橘木俊詔『家計からみる日本経済』岩波新書、2004年

2012-06-14 20:56:51 | 経済/経営

                    

  「行き先を見失った日本経済」「家計からみた戦後の日本経済」「豊かさを実感しない家計の存在」「家計の経済危機」「社会保障制度改革と家計の対応策」。

  各章のタイトルは面白そうだが,内容にはそれほど目新しさを感じられない。従来,言われていたことが体系的に整理されているところが長所か?

  指摘されている、貧困家計の増加,失業者の増大,生活への不満,世代間の抗争,社会保障改革の不徹底(p.191)は,確かなことだ。

  著者による日本の所得格差拡大傾向の実証は「日本の経済格差」に,また税の投入による年金改革は「消費税15%による年金改革」に詳しく,その議論が再論されている。医療保険制度についても一本化が望ましいと述べられている。

  歯切れがよい文体に好感。


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