不良債権を抱え,財政は大赤字,構造改革の論議はかまびすしく,一向に出口が見えない日本経済の現状と行方を50のQ&A方式で解き明かしていく。
物価下落と需要の縮小というデフレ経済の是正が喫緊の課題であるというのが主張の根源にある。ともかく景気を立てなおさないことには,財政も改善されない。このままでは国債の暴落の危険性と金利上昇の懸念があると警告している。
外資のハゲタカ・ファンドに日本経済が蹂躙されかねないという危機感の強い表明がある。日銀の無能ぶりをひはんしているのも特徴である。この10年来の超長期の不況の真犯人は日銀であるとはっきり述べている(p.141)。
日銀が本気でデフレを止めるという判断をしなければいけないと著者は声高に叫んでいる。
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