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素敵な日本画でした~上村松篁展

横浜そごう美術館へ行きました。近代美人画の大家、上村松園を母にもつ方の日本画です。‘写実に根ざした近代感覚溢れる画風’とのまえがき通り、特に動物の写実の見事さにまいりました。

『早秋』『月夜』 とても気に入りました。身長よりも大きな絵です。これらの絵があった一角は、絵本のワンシーンが並んでいるようで惹きつけられました。

『月夜』は「キビ畑で見た月夜の光景をもとに制作。ゴブラン織り風の単純な表現で、童話のような世界を描いた。」との解説。キビの根本でうさぎがの一家が佇んでいます。穂先や葉の表面等がほんのり明るくぼやけているのがいい味を出しています。
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「ゴブラン織り」を帰ってから調べてみました。

ゴブラン織り:フランスのゴブラン家の管理下にある織物工場が、名前の由来。ここで製作されるつづれ織りのタペストリーが精巧で、デザインが美しいことから有名になり、やがてつづれ織り自体がゴブランと呼ばれるようになった。

つづれ織り:爪で織る芸術品。極めて簡単な織機によって原画を頼りに一本一本の糸を、のこぎりの歯の様にギザギザにした指頭の爪で、丹念に糸を掻き寄せて織り上げていくため複雑な図柄になると、僅か数センチ織るのに数日を要する場合もあります。

…そんな技術があることにびっくりです。
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『母子の羊』「陽炎のゆれる春の野原で遊ぶ羊の母子。目を閉じて浮かんだ情景。草原のみどりと羊の白だけでは満足できず、黒か茶のなにかがほしいと思っていたところ、自宅の庭で飼っていた羊が産んだ子羊が黒いまだらもようで'神様からのおくりもの'と歓喜して描いた」と。ききょうやたんぽぽがまたかわいいのです。色々な動物を飼われていらしたようです。

そして、中国の画家の絵に感銘を受け、テーマでもあったような『鶴』の絵は、本当に本当に見事でした。

『鴨』や『鶏』たちが毛づくろいしている様子の絵も良かったし、『蓮』『ガクあじさい』の絵も良かったです。

学芸員さんのお話が少しだけきこえてきました。
『…“創造美術”という新団体を結成したきっかけは、松篁の絵をみて「あの鳥は何も考えていない」と言った弟子の言葉だったそうです。松篁は寛容だったので素直に聞き入れたのですが、まわりは「師匠にそのような口をきくとはとんでもない!」ということになってしまい…』80才を過ぎて、水墨画に関心を持ち、それに挑戦されるようなお人柄を表すエピソードだったのかもしれません。

良かったです。とても、とても、素敵な日本画でした。

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