高越山(1)

2009年01月11日 | 日記

 年末来、「年越しそば」 に対抗した 「年明けうどん」 という言葉を目にしている。「純白で清楚なうどんを食べて幸せを願おう」 という趣旨らしい。しかし、自分の中では 「年が明けたらあんこ雑煮」 である。おせち料理が無くてもいい。数の子が無くてもいい。白味噌仕立てのあんこ雑煮だけは必須である。

 「年が明けたらあんこ雑煮」、「お口初めは大吟醸」、「腹ごなしに歩くは岩瀬尾八幡」。正月標語は多々あるが、最近新しい標語が加わった。『雪が降ったら高越山』 である。このフレーズ、最近どこかのHPを見て記憶にインプットされていた。その言葉の通りにgoogleで検索すると1行目2行目ご夫婦の登山記が表示された。

 6時40分に自宅を出発した。塩江の山々は白く雪を被っていた。清水峠を越えると急に車のスピードが落ちた。5台前に赤い車がのろのろと走っていた。少ししてバックミラーを見ると、後ろも長々と連なっていた。待避所はたくさんあるのだから気を遣いよけて欲しかった。運転手がご老人ならば怒りもしないが赤い普通車である。いつまでも譲ろうとしないマイペースぶりに我慢が出来ず自分が待避所に入った。少し待ってから再スタートしたが、暫くするとまたのろのろ集団に追いついた。今度は辛抱して走った。

 展望は鉄塔コースにはあるが表参道コースにはない、ということを知っていた。だが、より多くの御利益を得たいという欲深さもあり表参道コースを歩くつもりだった。車を走らせていると明王院というお寺の駐車場を見つけた。トラクターが1台止まっているだけでがら空きだったが、「当院にご用の方以外は・・・」との看板が有った。お寺でお賽銭を入れれば済むと思ったが、駐車場に停めたいがために仏様にお参りすることは如何なものか。仏様はきっと見透かしているだろうと思った。さっさと諦めてふいご温泉の方へ向かった。高越大橋の交差点を越え右に大きく曲がると、前夜HPで確認した登山口が見えた。

 8時20分に出発した。コンクリートの坂道を20mほど上がるとお地蔵さんがあった。延命地蔵と書かれていたので、じいさんばあさんのことをお願いした。山道に入り5分ほど歩くと鉄塔があった。また5分ほど歩くと鉄塔があった。5つまでは数えたが鉄塔がいくつ連なっていたかは分からない。

 緩やかで整備された山道が続いた。黙々と歩き、9時間30分に中腹の広い車道に出た。車道の向かい側に山道が見あたらなかった。右へ行くか左へ行くか、はたまた尾根筋直進か。サンダルを履いていたら蹴飛ばして決めるところであるが登山靴である。道路の勾配から見て標高の高い左へ進んだ。50mほど行くと「覗岩」の標識があった。雪で滑るコンクリート階段を下ると岩に鉄柵が掛かっていた。つるつる滑る岩にあがり、屁っ放り腰で覗き込むと二連の梯子があった。迷わずスルーすることにした。

 車道に戻り、雲で隠れている高越山の山頂方向を見上げた。今いる地点は尾根筋の南側のようである。元きた方向に戻ることにした。5分ほど歩くと表参道への分岐があり、さらに進むとお寺が見えた。2人の足跡があった。大きいのと小さいのと。ここまで新雪の上を歩いて来たが、此処から先は人の歩いた後を辿ることになる。ちょっとがっかりだった。








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