映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

リトル・ダンサー(2000年)

2014-04-05 | ★10個の作品




 個人的ベスト5に入る作品で、当然、みんシネにも思い入れ垂れ流しの感想文を書いてしまったけれども、改めてBlu-ray版を購入して思ったことを少し。

 Blu-ray版の特典映像には、ミュージカル版『Billy Elliot』のメイキングが入っておりました。そう、本作は、映画としてヒットした後、ミュージカルとなり、トニー賞の主要部門を独占受賞したニュースはご存知の方も多いはず。音楽はエルトン・ジョンで、彼のインタビュー映像も入っておりました。彼がミュージカル化をダルドリー監督に持ち掛けたようですね・・・。舞台演出出身の監督だったからこそ、ミュージカル版も成功したのだと思います。

 さて、私は、ミュージカルが苦手でして・・・。ミュージカル映画はちらほら見ますけれども、実際に舞台を見に行ったことがあるのは、10年ほど前、ブロードウェイの東京公演での『フル・モンティ』くらいです。よく言われることですが、やはり、歌で心情を訴えたり、踊りで話が展開したり、というのに、どうしても着いていけないんでしょうな、私も。割り切って見れば良いのですが、あの「全てに仰々しい」表現が、どーにこもーにも肌に合わないのですよね。とはいえ、ミュージカル版『フル・モンティ』は楽しめましたよ。さすが、ブロードウェイの俳優たちは舞台映えするその手足の長い素晴らしい肢体と、鍛えられた踊りと歌で、映画とは全く違う魅力を教えてくれました。

 が、しかし、この『Billy Elliot』のミュージカル版は、いくら素晴らしい作品だと言われても、見る気になれません。それは映画版に過剰な思い入れがあるからにほかなりません。一度見てみれば、それはそれとして受け入れられるかもしれませんが、自信がないのです。もっと言うと「怖い」です。私にとってのBillyは、ジェイミー・ベル演じたBillyだけであり、あのバレエ・ダンサーとしての素質が本当にあるんだかないんだか分からない、しかし、エネルギーほとばしる伸びやかなダンスこそが、炭鉱の街からはばたいたBillyのダンスなのです。Blu-ray版の特典映像には、トリプルキャストのBillyが紹介され、その洗練されたダンスが披露されていたけれども、既に、そこがもう私の中のBillyではない!!のであります。

 ま、食わず嫌いなことは十分自覚しております。でも、映画を、もうセリフを全部暗記するくらい見てしまった以上、あの世界観は、ミュージカル版に再現できるとは到底思えないのです。『Billy Elliot』は私の中では、映画版ただ一つ。仮に、今後、映像でリメイクされることがあったとしても、絶対に見に行かないと思います。私にとっては、神聖不可侵な作品といっても過言ではない、それくらい特別な映画なのです。

コメント (2)
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