バラの住人

花弁の中の小人を探す そんな小さな日記です
もしもあなたが見つけても どうぞ秘密にして下さい(笑)

雨の浜坂

2011年05月29日 | 旅 紀行
 私達夫婦はハレ夫婦だとかなり長く思って来ましたが、先日変なハレ坊主を作ってから、すっかり様子が変わりました。



「この二ヶ月大変な思いをさせたね」仕事で鍛え抜いた言葉で、ど真ん中を外さないかつての営業マンは、わたくしを連れて、これまたいつもと変わらない温泉地へ向け、但馬街道を走り抜けました。

5月28日、台風がまだ遠い土曜日の午後のことでした。

すでに田植えの終わった山里の風景は“丸ごと緑”で、曇り空にポツリポツリの雨でしたが、苦にならないドライブでした。
鳥取へ続く9号線の幾つものトンネルを抜け、最後に長い「春来(はるき)トンネル」をくぐると但馬の海がぐっと近づきます。

 

有名な湯村温泉を過ぎた直後を浜坂に折れ、「こんにちは」 暫くして今日のお宿に到着です。

 

温泉はいつもの七釜の湯ですが、今日はお宿が違いました。
こちらは二度目です。床(とこ)の花は何と「あざみさん」。大きな柿の木の下を疎水が流れ、大変清潔なお宿です。
有難いことに今夜はわたくし達だけで、大好きな湯に、入り放題の幸運に恵まれました。

   

「どんどん飲んでね。今日は君の慰労のために来たんだからね」
二ヶ月よく頑張ったねと夫が言っているのは、義母を送った後の諸事のことです。
しつらえ舞台も、幕が開くといつしか主役が入れ替わり、夫の独り舞台の始まりです。盛り立て役で今夜はホタルイカが踊ります。 

 
  
 

色々なホタルイカの出番がありましたが、ナンバーワンは串揚げでした。牡蠣フライに似ています。
食事の楽しみはここのところ、静かな朝食にあるのではと、ひとり座長にやられっぱなしの私は思います。

~~~~~~~~2Day

 台風の足が早まったようで、夜半から雨が強くなり、明けて29日は一円に警報が出るお天気になりました。
一応浜坂の海は見て帰りましょうと言うことで、七釜を後にして、浜へ車を走らせました。

 

浜辺も雨に揺らいでいました。



旅の研修 <ひとつかしこく> に湯村温泉の「夢千代館」に立ち寄る予定でしたが、ここも次回にと言うことで、一路自宅に直行することなりました。

 

雨脚が時間を追うごとに強まり、台風の接近を感じます。

 

浜坂を出て三時間、無事に戻って来ました。
今は静かになりましたが、台風はどのあたりにいるのでしょう。東に向かうのが心配です。

自分で買ったお土産は切干大根。ハスの花細工は宿のおかみさんが下さいました。

 

頂戴したのがハスの花とは・・おばあちゃんと思うことに致します。
今はまだ来れるこの距離も、段々遠くに感じることになるのでしょう。
雨の浜坂も心のフォルダにそっと一枚。忘れないでの思いを込めて。


扉の向こうに小さな椅子が

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