kirekoの末路

すこし気をぬくと、すぐ更新をおこたるブロガーたちにおくる

最も長く続く恋は

2008年11月23日 18時48分51秒 | メモ
ならば、報われる恋は不幸か@kirekoです。


>遅ればせながら?

お前らどんな描写するんじゃいこんにゃろーシリーズ第三段レスポンスやります。
ちなみに今回の、タイトルを付けんかいと言った理由は、
各人のネーミングセンスの多様ぶりを見たかったからです。
はっはっは、タイトルをつけろという縛りに、身を構えた人も居たでしょうが、
的外れでも、的確でも、kirekoは面白さ第一主義ですから、
そこに面白さがあれば、何でも良いのです。
カレーは甘口でも辛口でもなく、食べやすい中辛に限るのです。


>各種レスポンス



■タイトル
【チャイナシンドローム】

作:一読者さん

飲んじゃダメ!それが彼女の第一声。昭人の元恋人ナナ、つい先日別れたばかりの女だ。「飲んじゃダメって……どうして?」受話器を片手に昭人は顔をこわばらせた。もう片方の手には飲みかけのワイングラス。中身は近頃解禁されたばかりのボジョレーヌーボーだ。今朝友達から宅急便で送られてきた。「そのワインには……毒が入ってるわ、青酸カリよ。あなたの友達名義で私が送ったの!」「ど、どうやってそんなものを?そもそも何故?」「中国から通販でよ。私を捨てたあなたが憎かった!でもやっぱりあなたが好き。だから死なないで昭人。本当にごめんね、こんな事した責任はとるわ」「責任?おい、もしかして!」電話は唐突に切れた。ナナは自殺するつもりじゃ?昭人の頭に不安がよぎる。彼はワイングラスを放り投げると、慌てて車のキーを掴んだ。無事でいてくれ、ただそう祈りつつ……
その後?残念ながらナナは死んだ。自殺が原因ではない。いやもちろん彼女は青酸カリで自殺を試みた。だが不幸中の幸い、それは偽物だったのだ。中国製品の質の悪さが今回ばかりは吉と出た。では何故か?実は念のために病院で点滴をうけていた彼女……その点滴が中国製品だったのだ。(完)


:感想
助かったと思わせておいて、死にました。こういうアメリカンジョークを思わせる二段オチ付きの小話は、読んでいて苦労しないところが良い。個人的にセンスがあるなと思ったのは、中国製品の青酸カリのところ。物が物だけに、語感というか、ニュアンスが好きだ。つまるところそれは青酸カリじゃなくて何だったの!?青酸カリもどきの成分は!?と、気になってしまうところもあったが、テーマである「毒」に概ね外れている部分は無いと思う。良く耳にする中国製品の危険性を、テーマが毒だけに、毒づいて(ブラックに)コメディー化するという見方をしても、なかなか面白い話だったんじゃないんだろうか。ただ、個人的には、せっかく固有名詞まで出したワインなのに、後半は青酸カリが主体になってしまったことが残念だった。病院に担ぎ込まれて、点滴かと思ったら、実は中国産赤ワインが入ってました><ぐらいの冒険をしても良かったんじゃないだろうか。
どうでも良い事だが、ボジョレーヌーボーといえば、確か外国の鴨猟解禁と同時にその早飲みを競う(?)若い酒だったと記憶しているが、ボジョレー(地名)産の酒が、中国産だった、という部分には思わず笑ってしまった。



■タイトル
『希望』

作:怪人三面相くん

「おねえちゃん、また学校さぼり?」
 そういう君は幼稚園どうしたの──思ったけど口にしなかった。なんだかひどく大人びて見えたから。
「これ、あげる。大丈夫、僕の分はもう取ったから」
 たいして仲良くもない、隣の家庭の小さな男の子は、そういって私の手に小瓶を握らせた。白い錠剤の詰まった小瓶。ラベルには、『毒』の一文字。
「じゃあね」
 生きているその子を見たのは、それが最後だった。
 夜のうちに、その子は死んだ。

 原因不明の突然死──そんな話を聞いたけど、私にはわかってしまった。
 私は小瓶と見つめ合った。
 私の手元にきた意味を、考えた。
 毎日、笑顔で平然と嘘を垂れ流す、父親に使ってやろうか。不幸だ死にたいと、いつも嘆いている母親に差し上げようか。人間をばい菌扱いするクラスメイトの給食に、混ぜてやろうか。
 感じることなど忘れてしまった、私自ら食らおうか。

 三日間考えて、私はそれを封筒に入れた。
 漢字二文字を記して、何重にも何重にも封をした。
 机の一番上の引き出しにしまって、鍵をいつでも見える場所に貼り付けた。


:感想
三面相君の書く話にしては、随分とブラックで、ダークな話だ。発覚から処置までの流れが簡単に纏められており、読了した後にタイトルを見ると、その内容と逆行した文字に驚かされる。すでに服毒を終えた隣の家の子から渡された白い錠剤は、毒で、主人公は家庭事情や他の生徒から受けた仕打ちの描写から想像するに、生に飽きている様子。そんな常軌を逸している状態で、こんなものを受け取ったら、ついつい感情的になってすぐ飲んでしまうor飲ませてしまいそうだが、あえて封筒に入れて、鍵付きの引き出しにしまい、封筒にタイトルの二文字を記したのは何故か。そんな事を考え始めると、想像が止まらない。彼女にとって毒が何故希望だったのか、何故鍵を見える場所に置いたのか、若い(と思われる)彼女の気持ちを察するに、そこから死への戸惑いや恐れ、もしくは生への執着も見えてくる描写だった。そういった点の他に、個人的に気に入ったのは、やはり幼稚園児が毒と書かれた錠剤を持ってくるという筋書きだろう。こういうのは想像するだけで恐ろしい話だ。ただ文中の「隣の家庭」というのは、互いの家庭間の関係の薄っぺらさを表現するには少々遠すぎでは無いかと思った。「隣の家」のほうが、しっくりする感じがする。
しかし、このしっくりこない「隣の家庭」という表現が、実は同じ家庭内の寒々しさを例えた比喩であって、毒を差し出す男の子と主人公が同じ家族であったのでは?と考えると、また違った読み方も出来るところが怖い。


■タイトル
Strawberries and Cream

作:無記名

君の住まう山を彷徨う。君を求めてさ迷い歩く。そうしてようやく再会出来た。今の僕の喜びが君に解るかい? 寒露飴の様な透き通る茶色が、僕を甘く妖しく誘惑する。
「私を食べてみたかったんでしょう? どうぞ、私を丸ごと召し上がれ」
生肌を晒して彼女が誘う。ふとある言葉が思い出された。あれは茸辞典だったか?
『毒茸程、美味くて甘い』
まるで彼女を特定して記述された様だ、と当時の僕は思ったものだ。彼女の白い柔肌を誘われるままに貪り食らう。彼女の甘い嬌声が僕の鼓膜を刺激する。もっと彼女を味わいたくて火照る彼女のカラメル色の部分を食らう。甘える声で「熱いわ」という彼女に一層そそられた。僕の全身に毒が回る。彼女を食らえた痺れが襲う。ぼやけた視界と嘔吐の中で、彼女は悩ましげな声で囁いた。
「あなたに食らわれて死ぬなら本望よ。ねえ、一緒に逝きましょう」
そうして僕は、地獄に堕ちた。甘い彼女と一つになりながら。快楽の刹那に思い出す。僕は死の間際まで、彼女の名を知ることが出来なかった。


:感想
毒キノコを食った話を少し官能的に描いた話。とは言うものの、少しピントをボヤけさせたモノローグ、想像を促進させる詩のような表現は、読み方次第では、山に住む男を誘う悪女と、それを求めてやってきた主人公の、爛れた生活(だとすると最期は腹上死か、精神的な死に近いものだと思う)を描いたようにも見えるから不思議だ。色々と想像できるので、考えることは様々ではあるが、個人的には「地獄に堕ちた」の部分が好きだ。前述のkirekoの想像だと、男にとっては地獄というより天国に近いものだったのにも関わらず、最後の最後まで名も知らなかった彼女との熱い体験を、「快楽の刹那」とさも一瞬であったかのように書くあたりが、なかなか面白いなと思う。ただ、やはり詩的な表現が事実を隠しているため、内容を踏んでいくのが難しい。それに「食らえた」「食らう」という言い方が、個人的にすっきりしなかった。人間の口は「歯」もあれば「舌」もあるから、ただ一概に「食べる」と言っても、噛み千切る事も出来れば、舐めまわす事も出来る。その違いも描ければ、もっと質感が増して良かったんじゃないだろうか。



■kirekoの雑感

毒というと、やはり毒殺という話題がパッと浮かぶんだけど
その毒をどういう毒にするのか、というのがかなり難しい。
死を伴う体の毒なのか、やり場に困る目の毒なのか、社交辞令の気の毒なのか、
そういった多様さを含むテーマだけに、自由度の高さの割に
話として完成させるのは難しいと思う。
実際kirekoもやってみて思ったのだが、
500文字強弱という制限のある中で、毒というテーマを描ききり、
読者に納得させる話にするのは難しいと思う。

今回の反省点として思ったのは、
大まかなテーマに話を付随させるよりも、
第一弾の「ハンバーグを食べた」のように
描写について、拘ってみるというぐらいが、
丁度良いのではないかと感じた。


>こっからは拍手レス

11:34 ──以上、怪人三面相でした。

いいですね、毒。好きです。


そうか、毒が好きか……ってー毒だよ毒っ!?
別に悪い趣味じゃないが、毒が好きってことは、あの、その
そ、そそそ、相当マニアックだぞ。
あなたの趣味についていけるかしら、でも私負けない!
てかいっそのこと、毒って部分を聞こえなかった事にしてしまえば……ッ!?
ムフフ、これはイケますよ博士ぇっ!!


11:56 ということで、牧屋師匠のR18小説の学習が出来ているか腕試しを兼ねて…失敗したのでツバメ君にぶった切ってもらいます(笑)。

で、彼女の名前を、晴れて三ちゃんとの両想い記念と言うか結婚前祝と言うかそんな意味合いを込めて

http://www.geocities.jp/midomega/mushrooms/kiroku/photo/Hydnellum030628.html
と特別にプレゼントさせて戴きます。
ちなみに、思いついたネタの元は

http://blog.goo.ne.jp/kireko1564213/e/2ec22ca523706203c6799ae55fff63ea
こちらでございますご主人様。

もう読み返すのが怖いので、このままラビダッシュします!
ε=ε=ε=ε=ε= タタタタ・・・。゜.☆ ドロン♪


文字で「ご主人様」って言われると、何故かドキッとしますね。
リアルで呼ばれても何も感じなかったのに……!
っておい!後半は良いとして、前半の画像はうわあああ!
く、これがプレゼントとは、どういう意味だ。
さては二人の幸せな生活に水を差す、もう一人の愛人(ラマン)の嫉妬!?
これは、きっとやきもちを焼かれているのね!?
ハートは三角、またきて四角なのね!?

と、冗談はさておき。
R18小説期待してますよ

ふふっ、ここからは大人の世界さ。
甘えん坊の羊は眠れ!


1:34 > 着崩れした美女たち

複数なのか……

複数なのか……



(T人T)哀れ、僧侶(合掌)
(毒よりこっちの一連の描写が読者には目の毒でした。ゴチであります!)


最初は、地元に残してきた恋人にしようかなと思ったんですが
それだと僧侶が禁欲的な雰囲気を出せない気がして……
というより、最初は料理下手な不良少女が、彼氏のために卵サンドを作ってきて、無理矢理食わせて、甘~い毒の話だったんですが、500文字以内に収まりきらなかったので……でも、実はその前は(以下略)

どれも、こんな毒もあるよね的な発想ですなー。

17:23  リクエストに応じていただき、ありがとうございました。感想です。「毒」をこう使いましたか。なるほど、盛るだけが「毒」ではないですよね。坊さんもただの人だったのね。「このエロ坊主がぁー! ちゃんと修行しろや、このまぬけめ。せっかく苦労したのに何やっとるんじゃい!」って感じですかね(笑)。失礼しました。

どうもどうも。
新たなるたわごとの更新を、誰よりも待っている読者の一人@kirekoです。
なんでもそうですが、それまで抑圧されていたものが満たされると、次の欲が沸くのが人間なので、やっぱり坊主も人間だという強引なまとめ方を今思いついたので、そういうことにしておいてください><
それにしても、エロ坊主って響きは、なんか好きですね。


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