to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

風が強く吹いている

2009-11-26 23:45:42 | the cinema (カ行)
俺たちはつかんだ。
人生を変える、一歩を。

製作年度 2009年
上映時間 133分
原作 三浦しをん『風が強く吹いている』(新潮社刊)
監督・脚本 大森寿美男
音楽 千住明
出演 小出恵介/林遣都/中村優一/川村陽介/ダンテ・カーヴァー/橋本淳/ 森廉/内野謙太/斉藤慶太/斉藤祥太/水沢エレナ/五十嵐隼士/渡辺大/津川雅彦

直木賞作家・三浦しをんの同名小説を映画化した青春ストーリー。
寛政大学の4年生ハイジは、新入生のカケルに声を掛けると半ば強引に自分が寮長を務める竹青荘に入居させる。まかない付きで3万円という破格の家賃の裏には陸上部への入部という条件が付いていた。カケルは、高校時代には将来を嘱望されていた天才ランナーだったのだ。そんなカケルとの出会いが、ハイジに無謀な夢への一歩を決意させる。そして、寮の住人たちを前にして、このメンバーで箱根駅伝に出場する、と宣言するのだった。しかし、ハイジとカケル以外の残りの8人は、ハイジのつくるおいしいまかない料理目当てで入居(=入部)した、陸上とは縁遠い素人集団だったのだが…。

公開されて1ヶ月近くが経っていて、他に気になる作品もあったのに、
なんだか疲れていて、元気になれる作品が観たかったのでコチラをチョイス。
といっても、1日に2回の上映になっていたのでかなり時間的に無理はしましたが、
ほぼ予想どうりの地味な陸上競技のお話。
舞台が箱根であっても、その練習風景は極めて地味。。。

でも、奇を衒わない演出に心地よく入り込めました。

特別出演の有名女優や俳優を除けば、林遣都と、小出恵介、川村陽介、五十嵐隼士といったROOKIESつながりの学生役を見知っているだけで、
そんなスター俳優は出ていない。

寛政大学陸上部の青竹壮の住人たちは、自分たちの為に毎日美味しい飯をつくってくれ、母親のように面倒をみてきてくれたハイジ(小出恵介)が決めたことだから、
なんとなく断れなくて箱根を目指すことになる。

ハイジが集めてきたメンバーは、彼に言わせればそれなりに資質は十分だが、
長距離を専門にやってきたのはハイジとカケル(林遣都)だけ。
それでいきなり箱根の山を目指すというのだから、上手く出来過ぎの感もないとはいえないけれど、
実際、毎年行なわれるホンモノの箱根駅伝にも、似たようなドラマは現実に起こっている。

10人のメンバーの過去の傷や個性を短く語りながら、やはり、
たった一度の青春の日に、たとえそんなにのめり込む物がなくても、
心を通わせた仲間のために一歩を踏み出せば、
苦しい日々の向こうに、きっと何もしなかった昨日と違う明日がある!と感じさせてくれる。

さすが日テレと感じさせる画と、緊迫感においてチョット・と思うところもあったけれど、
普通の青年たちの夢にも思わなかった挑戦。
なかなかよかったです!
元々箱根駅伝は毎年みているのでそうだったのか?2時間越えの作品だとは終わるまで気づきませんでした!

特別好きな俳優も出ていなくて、
大感動とかっていうのではないけれど、
コミカルさとドキュメンタリーのようなリアルな演出のバランスもよく、
楽しんで観れた青春ドラマでした

久々の千住さんの音楽もよかったです