安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

学ぶチカラ

2018年06月14日 | 月刊ブログ

 梅雨の晴間のさわやかな風を受けながら、いつものように車で、県北の山を越え、海辺を走りぬけてガイダンスに向かいます。これから出会う高校生や、その土地の自然に触れるのを楽しみにして。

 先日は、県北の松浦高校に行ってきました。公務員のガイダンス会場は校舎の4階、最上階です。重い資料をもって、息を挙げながら階段を登りきると、窓越しに目の前に遠浅の薄いブルーの海が広がっていました。立ち止まって思わず「きれい」と声がでてしまいました。そしてため息も一つ。

 松浦市は、かつては平戸藩に属していて、1281年、総勢4千4百隻の船と14万人ともいわれる元(モンゴル民族)軍が攻めて来たところです。大半が鷹島南岸の海底に沈んだということで、鷹島周辺の海では昭和55年(1980)から調査が行われ、数多くの元寇遺物が発見されています。地元の武士団の松浦党は水軍として有名で、元寇でも活躍していました。そんな武士団の荒々しい気質の街なのかと思いきや、会う人たちは皆穏やかで笑顔があふれていました。

 佐世保から、ちゃんと制限速度を守っても、その日は本校からわずか40分で高校に到着することができました。十分通学圏内でした。今は、松浦高校から夜間講座に通って来てくれている人もいて、そのガイダンスにも一番前の席でにこやかに聞いてくれていました。知っている顔があると、私もほっとします。

 

 先日、公務員受験の情報誌を読んでいると、特に地方自治体では部署間の異動が多く、2,3年で、新しい部署の知識やスキルをいち早く習得する必要があるということでした。

 今、本校では公務員になるための勉強を日々行っていますが、めでたく内定をもらって公務員として現場に行けば、また、新たな勉強が始まるというわけです。

就職した時が勉強の終わりではなく、新たな実践の勉強の始まりとなるのです。レポートではそのことを経験談として書かれていました。

黙っていては、いつまでたっても戦力として活躍できる一人前にはなれないのです。結局は本人の「学ぶチカラ」が肝心なのだと。

 

 その著者によれば「学ぶチカラ」は、「素直な気持ち」、「調べる習慣」、「教えを乞う勇気」の三つをもっているかどうかで決まる、と書いています。

 「素直な気持ち」は、まずは先輩や上司に指示されたとおりにやってみようという気持ち。「守破離」の「守」をしっかりと身に付けるということです。「守」は、武道や茶道において、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階のことをいいます。

 「調べる習慣」というのは、言われたとおりに実際にやってみて、わからないことがあれば自ら調べるという習慣です。

 そして「教えを乞う勇気」はどうしてもわからないことがあれば、たとえ年下の後輩にでも勇気をもって「教えてください」と声を出せることです。

 このレポートを読んで、本当にその通りだと私も思いました。特に「素直な気持ち」はどんな仕事や、人との関係でも言えることです。相手のことを受け入れなければ、先へ進めるはずがありません。まずは相手の話を聞くことから人間関係が始まります。求められる人物の第一は、私はこの素直さだと思っています。学生たちにもこのことを一番に言いたいですね。

 

 昨日は、本校では夕方から、保護者会を開催しました。たくさんの保護者の方にお越しいただき、熱心に公務員試験の情報などに耳を傾けていらっしゃいました。内定を獲得するためには、ご家庭の協力が必須です。一緒に協力してサポートしていきたいと思います。

 上級大卒程度の試験はすでに始まっていますが、初級高卒程度の国家一般職のインターネット申し込みがもう間もなく始まります。いよいよ動き出しました。ちょっと緊張してきました。

 「合格内定まで、一緒に頑張りましょう!なんでもご相談ください。」と、私は、保護者会の最後に挨拶をしました。

 

 今月の写真は、ニオイバンマツリ(番茉莉)です。さわやかな香りで、紫から白へと花色が変化していきます。日ごとに変わる花色から、気持ちが移り変わる様子が連想されて、「浮気な人」という花言葉が付けられました。紫陽花の紫と同様に、これからのうっとおしい梅雨の時期に、私たちの心をさわやかにしてくれることでしょう。

 

Photo by mizutani

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。