氣楽亭 日乗

大阪生まれで奈良県広陵町の長閑で氣楽な田舎暮らしの氣功師が氣ままに綴る懐かしい昭和の年代記です。

はったい粉

2005-07-17 09:50:01 | 懐かしの食品
初夏になると「麦茶~はったい粉~」と売り声を上げておじさんが自転車で街を流す。
大阪で「はったい粉」とは麦焦がしの粉で塩や砂糖を入れて少量のお湯で練り上げ食べる。
あまり美味しい食べ物ではありません。
チベットではチャンパと言ってバター(羊乳)と塩で練り上げた物が主食らしい?

その頃は映画や漫画で忍術物が大流行していた。
忍者では無く忍術使いの「猿飛佐助」「霧隠才蔵」「児雷也」「戸沢白雲斎」などである。
映画は東映の中村錦之助や東千代之助のフアンだった。
漫画は杉浦茂の「ドロンちび丸」「猿飛佐助」「少年児雷也」などが大好きです。
登場人物も「やさいサラダのすけ」「ふうせんガムすけ」「コロッケ5円のすけ」「おもしろかおざえもん」「ほしいも小僧」「がまぐちぼうや」などふざけた名前の人物が多かった。
当時は食糧難の時代では無かったが豊富でも無かった時代です。

近所の子供達との遊びはチャンバラが主流で新撰組対鞍馬天狗に飽きたら忍術遊びに移る。
忍術使いに成るには忍術を使わなくては面白く有りません。
家に帰って「はったい粉」を紙袋に入れ忍術遊びに戻ります。

「はったい粉」を口に入れ両手で印を結び息と共に大きく吐き出し姿を隠します。
隠れる時は「デレンデレン~」とか「ドロンドロンドロドロドロ~」と叫びました。
粉を口から吐いた位では姿は隠れませんが煙幕のつもりです。
決まり文句の「デレン~」「ドロン~」が聞こえたら見えないふりをするのが決まりでした。

夕暮れに頭から服まで唾液混じりの「はったい粉」で汚れて家に帰るのは憂鬱です。
松屋町交差点の馬の水飲み場で頭と顔を洗って家に帰りました。

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