東アジア歴史文化研究会

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう
歴史の書き換えはすでに始まっている

バイデン政権は本当に頼りになるか? 「核の傘」は幻想、中露北「核保有国」と向き合う日本「自立」の好機! 大原浩氏が緊急寄稿

2022-05-30 | 日本の安全保障

岸田首相(右)と握手するバイデン米大統領

ジョー・バイデン米大統領は岸田文雄首相との首脳会談で、「日本の防衛への責任を完全に果たす」と述べた。だが、中国、ロシア、北朝鮮といった「核保有国」と向き合う日本は米国頼みでいいのかと国際投資アナリストの大原浩氏は疑問を突きつける。大原氏は寄稿で、防衛力やエネルギー供給を自国で強化する必要があると力説する。

バイデン氏は23日、岸田首相との共同記者会見で「中国が台湾に侵攻すれば台湾防衛のために軍事的に関与する」と発言した。しかし、オースティン国防長官は同日の記者会見で「(過去からの)政策に変更はない」と強調した。日本の国防にも重大な影響を与える「台湾有事」の際の米国のスタンスは不透明だ。

バイデン氏は「ウクライナのために第三次世界大戦を戦わない」と明言している。中国と「台湾(日本)のために第三次世界大戦のリスクを冒して戦う」可能性は、現実的にはかなり低いと言える。したがって、日本は自らの力で自らの国を守る体勢を早急に固めなければならない。

「(自ら開発した)核の抑止力」で日本を防衛すべきだ。現状の米国による「核の傘」が幻想にすぎないことは、ウクライナ紛争での米国の態度を見ればよくわかる。

「核共有」の議論もあるが、玄関に警備会社のステッカーを貼るだけで警備会社と契約していないようなものだ。何もしないよりはましだが、泥棒に見破られれば終わりである。

核開発技術を保持するためにも原子力発電は重要である。世界中で電力需給が逼迫(ひっぱく)しており、日本でも電力不足による大規模停電が懸念されている。太陽光発電などのいわゆるクリーンエネルギーは、太陽光パネルが環境を破壊するだけではなく、夜や雨の日などに発電できない弱点を抱える。

国産(通常)兵器の開発・生産も国防上重要だ。第二次大戦後、零戦の圧倒的戦力に苦しんだ米国は、日本の航空機の研究・設計・製造を全面禁止した。朝鮮戦争によって方針が覆ったが、航空機産業でボーイングやエアバスのような企業は日本に存在しない。

だが、実際には大手航空機メーカーは多くの日本製部品を使用している。日本はその気になれば兵器産業においても世界の主要メンバーになれる。すでに、日本と同じ敗戦国であるドイツの武器輸出額は国別ランキングで4位、イタリアも7位である。

ところが日本では、いまだに憲法9条、非核三原則といった遺物を引きずっている。特に非核三原則は、「核の抑止力による平和」を阻害する害悪ともいえる。

1967年4月に当時の佐藤栄作首相が衆院決算委員会で表明した「武器輸出三原則」もそのような過去の遺物だ。必ずしも全ての武器輸出を禁止しているのではないのだが、三原則が独り歩きし、日本の軍需産業の市場を狭めている。

ウクライナ紛争によって、ドイツも積極的な軍備増強に動き出した。ショルツ首相は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への引き上げを明確に表明している。

米国は以前ほど頼りにならなくなったが、その代わりドイツや日本に加えられていた「圧力」も低下しているのだ。日本も防衛費を増やす方針だというが、国防において「自主独立」するチャンスを与えられているのだから、この好機を逃すべきではない。

何しろ、米国以上の「核」を保有するロシアだけではなく、軍事費が日本の5倍以上の中国、さらにはミサイルを花火のように打ち上げる北朝鮮にわれわれは取り囲まれているのだ。


■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿