東アジア歴史文化研究会

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石平著『中国人の善と悪はなぜ逆さまか』 「内輪のみが大事」という伝統

2019-01-13 | 中国事情・中国情勢
2019.01.13

「中国共産党の要人の不正蓄財はけた違い。日本では総理の犯罪でも5億程度でしょ。中国なら村長クラスでももっと“稼ぐ”。しかも一族の間では『悪』ではなく『善』なのです」

習近平国家主席が主導する腐敗撲滅キャンペーンで2015年、汚職によって無期懲役の判決が下された周永康・元共産党政治局常務委員と周辺がため込んだ不正蓄財の額は約1兆5千億円相当。なぜ、その行為が「善」なのか?

「中国社会は『宗族(そうぞく)』という父系の血縁集団を昔から大事にしてきました。一族から優秀な人間を科挙(かきょ)(高級官吏登用試験)に合格させるために物心両面で応援し、偉くなれば今度は不正もいとわず一族の面倒を見る。宗族こそが重要なのであって国家や公(おおやけ)といった概念はありません」

物心両面で応援するための一族の財産が「義田(ぎでん)」、教育機関が「義塾」、宗族間の争いは「械闘(かいとう)」と呼ばれた。出世した人間が一族に利益や権益をもたらさなければリーダー失格とみなされ、「悪」となる。小中華の韓国の歴代大統領が自身や一族の犯罪に手を染めるのも同じ論理であろう。

宗族は、共産主義になっても生き残る。毛沢東は、宗族を潰すべく、荒っぽい農村改革に乗り出すが、社会が機能しなくなり、結局「人民公社」が宗族に取って代わっただけだった。「圏子(チェンズ)」と呼ばれる利益共有集団が構成され“一族や内輪の繁栄のみが大事”という伝統は脈々と続く。習主席のキャンペーンも実は宗族同士の権力争い(械闘)に他ならない。つまり、宗族の原理が共産党政権を支配したのである。

「日本人と中国人の顔は似ているが、思考はまるで違う。外交でもビジネスでも、それを理解した上で対応しないと痛い目を見続けることになります」(産経新聞出版・1300円+税)

石平(せき・へい) 1962年、中国四川省出身。北京大哲学部卒。88年来日、神戸大大学院文化学研究科博士課程修了。2007年、日本国籍取得。14年『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』で山本七平賞。他に『私はなぜ「中国」を捨てたのか』など著書多数。
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