花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

内向き思考型の日本人

2010年07月01日 17時46分27秒 | ちょっと気になること

産経新聞が次のように報じています。

「カナダで開催されたG8 の日本記者との総括会見で菅首相は韓国大統領の

名前をイ・ミョンビャク(イ・ミョンバクが正しい)と言い間違え、ロシア大統領の名前

をメドメージェフ(メドベージェフが正しい)と言い間違えた。 さらに、インドや

インドネシアに触れたときには、『エマージング・カントリー(新興国)』というべき

ところを、『エマージェンシー・カンパニー(緊急会社?)』と発言した。」


菅首相は鳩山内閣時代には副総理でありながら、沖縄の普天間基地移設問題には、

まったく関わらなかったのを見ても、外交は鬼門のようです。 公表されていない

ので真相は不明ですが、もしかしたら韓国やロシア大統領との個別会談の場でも、

名前を間違っていたのではないかと勘ぐってしまいます。名前を間違うのは単に言

い間違えたというよりも、思い込みによる場合が多いからです。 もしそうであれば、

国のトップが相手だけに大変な失礼にあたります。 もしビジネスの場で相手の名前

を言い間違えたら、商談不成立間違いなしでしょう。 さらに、内向き思考型の政治家

である管首相には、「インド」と「インドネシア」の区別さえつかないのかも知れません。



GDP世界2位(2010年は中国に抜かれるとの報道があるが)の国の首相が国際感覚に欠

けるのは、恥ずかしい限りです。 公式会合・会談は別として、それ以外の時には各国

の首脳と通訳を交えずに話せるようでないと、これからの日本の首相は務まらないので

はないでしょうか。


企業レベルでは、一般社員や取締役.に外国人が多くなってきていますし、社長など

トップ経営陣が外国人という会社も増えてきています。 社内の公用語を英語にし、

会議は当然英語という企業も多くなってきています。  ビジネスの分野ではグロー

バル化が現実の姿になって来ているにも関わらず、政治家には旧態依然とした古臭い

感覚から脱皮できずにいる人が多いようです。


商社の若手社員が海外赴任を嫌がっていると言われています。 豊かな社会の中で

少子化で大事に育てられてきたので、海外への雄飛はおろか、新しい分野に飛び込ん

で自分を試すような覇気のある若者が少なくなってきているのです。 


先般、このブログで「オランダ東インド会社(VOC)と日本人」を書きましたが、

停滞している日本を再び蘇えさせるには、日本版大航海時代の ‘日本人としての矜持

を忘れず、海外に雄飛した日本人の『覇気と心意気』’ をもう一度思い起こす必要

があると思います。  日本文化への愛着もなく(かつて菅氏は国旗・国歌を定める

法案に反対していた)、日本人としての誇りを持たず(かつて菅氏は北朝鮮による

日本人拉致の実行犯とされる辛光洙(シン・グァンス)容疑者の釈放運動に携わった

される)、内向きの思考しかできない政治家には即刻「さよなら」を言いたいです。


 
インドネシアは私が6年間駐在した国であり、当時のことをこのブログで時々書いて

います。 インドについては、私の会社の先輩がインドのニューデリーに駐在して

いたので、様々な苦労などを耳にすることがありましたが、正直言って、よく知り

ません。


日本人の多くは、インドについて、「カレーの本場」、「カーストという時代錯誤の

身分差別.がある国」、「象とヒンズー教の国」、「非暴力主義のガンジーを生んだ国」

などのイメ-ジを持っていると思います。 


インドはBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の一角として今や中国と並ぶ

高度経済成長の大国であり、日本企業には中国ばかりでなく、インドマーケットを

視野に入れているところが多いのです。 


インドと比較される中国では最近労働争議が頻発して工場の操業が停止しているところ

が多いようです。 労働契約法の施行により労働者の権利意識の向上が発端となって

いるようですが、遅かれ早かれ、中国は安い労働力を使った世界の生産工場から

脱皮し、巨大なマーケットに変貌する時期が来るとみなされていましたが、丁度今が

その時期に差し掛かってきたのではないでしょうか。


インドは人口が約12億人で、いずれ、一人っ子政策をとる中国の人口を抜き去ると

みられています。 「ゼロや円周率の発見、インド式数学」でもわかるとおり、

インド人の頭脳の明晰さはすばらしいものがあり、インド人のIT関連ソフトウエアの

技術者は世界中から引っ張りだこの状態です。 インドを良質の安価な労働力を有

する生産拠点としてみる企業が増えていますし、さらに経済成長に伴って広大な

マーケットとしても注目されてきています。 魅力のある国ですが、分からないこと

や知らないことが多すぎるので、インドという国を冷静に分析してみることが必要と

思います。 


インド人ビジネスマンの日本体験記 「喪失の国、日本」(文春文庫)は一読に値する

書物と思います。 論理的に冷徹に日本人・日本文化を観察しており、その鋭い観察力

に感服します。 さらに「インド(人)ならこうだ」と対比して書いてありますので、

非常にユニークなインド人・インド文化論にもなっています。



(2010年7月1日 ☆ きらきら星 ☆)
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