花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

動物の命の大切さを歌い上げる-----佐良直美の新曲「いのちの木陰」

2010年12月29日 13時43分23秒 | 日々のこと

去る12月22日の東京新聞に「佐良直美27年ぶり新曲『いのちの木陰』 生き物への恩返

し歌に込め」 と題する興味深い記事が掲載されました。 


佐良直美という名前を見て、「世界は二人のために」を思い出しました。 芸能界を離れ

て、那須の田舎に隠棲しているようだとは何かの番組で放送されたので、知っていました

が、犬や猫など動物たちと一緒に起居しているとのことに、びっくりしました。



12月26日 BS11「篠原文也の直撃!日本」で、佐良直美へのインタビューが放送されま

した。この中で、佐良直美は次のように語っていました。

『 復帰は歌の世界でお世話になったことへの恩返し。芸能界を休業したのであり、引退       

  したわけではない。復帰は期間限定であと1年。 現在は栃木県で家庭犬のしつけ教

  室などを開いており、今後も今の生活のスタイルを続ける。

  毎日の動物とのふれあいの中で感じていることとして、秋葉原事件のような残虐な無

  差別殺人が頻発しているが、他人の命を奪うということは、自分の命をささげる覚悟

  が必要で、終身刑がなく無期刑しかない日本の現状では、死刑廃止には反対。命の大

  切さがわかるには子供の時からの家庭での躾が重要 』



今回の復帰にあたり、作曲家の山川啓介に「今の自分の仕事にかかわりのある、命の尊さ

を訴える曲にしたいと」要望を伝え、今回の曲「いのちの木陰」が出来上がったと言われ

ています。
 

また、26日のインタビューの中で、佐良直美が現況を話していましたが、それによると、

  ・家庭犬のしつけ教室「アニマルファンフィマーズクラブ (AFC)」主宰

  ・優良家庭犬普及協会 専務理事

  ・環境省 中央環境審議会 動物愛護部会 委員

などで活躍中のようです。

ちなみに、動物愛護部会では「動物愛護管理法」の2011年の改正に向けて審議中です。


以下は環境省ホームページから転載


*動物愛護が環境省の所管であることを初めて知りました。 厚生労働省か農林水産省が

 所管していると思っていましたので*


<制度見直しの主要課題(抜粋)>

  ・動物取扱業の適正化――取扱業者、販売時間や販売方法の規制 等

  ・虐待の防止検討――自治体職員の立ち入り、一時保護等の検討 等

  ・多頭(犬10頭以上)飼育の適正化――届け出制の検討 等

  ・自治体等収容施設検討―――収容施設や殺処分方法の検討 等

  ・特定動物――種類の見直し検討、危険犬種の検討 等

  ・実験動物の福祉――届け出制の検討 等

  ・産業動物の福祉――産業動物飼養等基準の改正 等

  ・罰則の引き上げ――懲役3年、罰金300万円、法人罰金1億円等の検討

  ・その他

    ・犬猫のマイクロチップの義務化

    ・犬猫の不妊去勢の義務化

    ・飼い主のいない猫の繁殖制限

    ・学校飼育動物、講演飼育動物等の適正飼育の規定 

 
<環境省 中央環境審議会 動物愛護部会名簿>

 部会長 林  良博   東京大学大学院農学生命科学研究科教授

     青木 人志   一ツ橋大学大学院法学研究科教授

     伊藤 克彦   宮城県知事

     臼井 玲子   (社)日本愛玩動物協会理事

     太田 勝典   全国ペット小売業協会副会長

     奥澤 康司   東京都福祉保健局食品医薬品安全担当部長

     蔵内 勇夫  (社)日本獣医師会副会長

     佐良 直美   優良家庭犬普及協会専務理事

     菅谷 博    茨城県自然博物館館長

     永村 武美   (社)ジャパンケンネルクラブ理事長

     兵頭 哲夫   (社)日本動物福祉協会理事

     山崎 薫    学校法人ヤマザキ学園理事長

    (以上12名)



  「いのちの木陰」

  作詞:山川啓介

  作曲:渋谷 毅

  歌 :佐良直美


  生まれてきたのは  幸せになるため

  誰かに愛され    愛するため

  それなのに世界は  時々いじわるだね

  そのまごころをほら 人ごみが踏みつける

  あなたのために   ささやかな

  いのちの木陰に   なりたい

  傷だらけの     悲しみたち

  私にあずけて    そっとまどろんで



  子供の頃には    夕焼けが教えた

  あしたは今日より  いい日になるって

  それなのにあの時  信じていた未来は

  そのやさしさをほら 弱さだとあざ笑う

  あなたのために   ささやかな

  いにちの木陰に   なりたい

  傷だらけの     悲しみたち

  私にあずけて    そっとまどろんで 



<東京新聞 12月22日 朝刊>

佐良直美27年ぶり新曲「いのちの木陰」 生き物への恩返し歌に込め


「世界は二人のために」で一世を風靡(ふうび)した佐良直美。芸能界の表舞台から去っ

て久しい、かつての国民的歌手が、二十七年ぶりにシングルを出した。「いのちの木

陰」。幼いころから愛情を注いできた犬や猫への思い、命あるものへの限りない愛を魅力

ある低音で切々と歌い上げている。 (安田信博)


生まれた時から犬、猫に囲まれて育った。同居していた叔母は捨て犬、捨て猫を次々に

持ち帰り「二十八匹もの飼い主」として雑誌のグラビアを飾っている。“死”という悲し

い別れも何度も体験。生き物への慈しみの心が自然に培われた。

小学五年で乗馬を始めた。メキメキ上達し、五輪選手を夢見たが、年とった愛馬から若

い競技馬に乗り換える必要があると指摘され断念した。「いとおしく、かわいそうで、と

てもそんなことできませんでした」


三歳からピアノ、バイオリンを習った。在日米軍関係者向けラジオ放送・FENから流

れるポール・アンカ、ニール・セダカらのメロディーに親しみ、十六歳の時、日本の女性

ジャズボーカルの草分け、水島早苗さんに師事してジャズの勉強を始めた。テレビの音楽

番組のディレクターを目指して大学に進学したが、女子の採用枠がなくまたも断念。しか

し、思いがけない形でプロ歌手への道が開けた。「叔母がNHKの新人オーディションに

私に無断で応募していたんです」


裏方になるつもりが、表舞台へ。デビュー後も生き物への愛情を注ぎ続ける。全国の公

演先から、見捨てられた犬や猫を連れて帰る。会場に隣接する家畜の処分場から悲しそう

な犬の鳴き声が聞こえ、五匹まとめて引き取ったこともある。

声帯ポリープ手術後の一九八七年、芸能界の第一線から退いた。現在、那須連山が見渡

せる栃木県那須塩原市の広大な敷地で家庭犬のしつけ教室を主宰。百匹を超す犬・猫、ペ

ットショップで売られていたため、憤って引き取った豚一頭と同居している。


猫がタンスの上から腹部に飛び降りた時、違和感を覚え、子宮がんの発見につながった

ことが今の生活を始めるきっかけになった。「動物に生かされた命。動物たちに必要とさ

れている限り、残りの私の人生を差し出し一日でも長くそばにいてあげたい」

建物の中にはいくつものケージが置かれ、自らは最奥部のケージで犬三匹、猫一匹と起

居をともにする。「毎晩、私の枕の争奪戦ですよ」と、いとおしそうに語る。


そんな日常の光景から生まれた「いのちの木陰」(山川啓介作詞、渋谷毅作曲)。

 生まれて来たのは 幸せになるため…。

 あなたのために ささやかな いのちの木陰に なりたい…。

心に染み入る歌詞とシャンソンを思わせるメロディー。往年と変わらない包み込むよう

な温かい声で、歌い上げる。愛する生命に責任をもって最期まで寄り添いたいという強い

思いが伝わってくる。


当初は覆面でリリースする予定だった。「シャイな性分ですし、いまさらという気持ち

もありまして」。しかし、かつてテレビドラマでお世話になり、“大親分”と慕う石井ふ

く子さんの「堂々とやったらいいじゃない」の意見に従った。歌の英語バージョンでの歌

手名は今は亡き二匹の猫の名前を組み合わせ、ジャケットの図柄は愛猫の肉球で描いた。

レコーディング以降は、歌の一節さえも口ずさんだことがない。「あまりにも作品がす

ばらしく、心にカギがかかってしまったようです」。それほど重みのある歌なのだ。


犬や猫の寿命は人間に比べてはるかに短い。だからこそ、一瞬一瞬をおろそかにできな

いと思っている。世に出したい曲がもう一つ手元にあるというが、歌手への復帰、歌番組

への出演は考えていない。

 「“いのちの木陰”は今は別の世界に住む私の祈りをこめた歌。私を育ててくれた歌の

世界へのささやかな恩返しなのです」



 さがら・なおみ 1945年1月10日生まれ。田園調布雙葉学園中学・高校、日大芸

術学部放送学科卒。120万枚の大ヒット「世界は二人のために」で67年歌手デビュ

ー。69年「いいじゃないの幸せならば」で日本レコード大賞。NHK紅白は67年から

13回連続出場。司会も5回務める。幕末、明治の漢学者で、三大美文家の一人とされた

川田甕江(おうこう)の末裔(まつえい)に当たる。



<2010年12月 29日 ☆きらきら星☆>
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