花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「日韓両国で原子力の協力を模索すべき時ではないのか」

2012年09月07日 18時19分12秒 | ちょっと気になること

9月8日〜9日に予定されているAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議(ロシア・ウラジオストク)の宣言案骨子に、“原子力の安全かつ確実な利用を支持する“文言が盛り込まれると報道されています。 (読売新聞:9月6日)

<宣言案骨子中、原子力関連部分>
☆知識などを共有し、クリーンなエネルギー源としての原子力の安全な利用を支持。
☆核の平和利用について加盟国・地域間での協力を強化。

APEC諸国は、原子力を域内の経済発展や温室効果ガス排出抑制に欠かせないエネルギー源として認識して、原子力発電所の建設に着々と進んでいます。 中国・韓国・ベトナム・ロシアなど。 

一方、日本ではマスメディアや一部国民の“感情的な脱原発“の声が大きくなってきており、総選挙も間近かと言うこともあり、これ(民意?)に迎合する形で、政府は“2030年時点で原発ゼロ“を打ち出そうと必死ですが、先般、原発ゼロ時の課題8項目を公表しました。 TVなどでは、家庭での電気代が2倍になることが大きく取り上げられ、街頭インタビュ―も中継していました。 電気代が2倍になるという前提から、生活を少々切り詰めれば何とかなること、感覚的な安全から原発ゼロ止む無しという人も多かったように見えました。  マスメディアが原発ゼロ時の深刻さを全く伝えていないのです。 

電力料金の大幅UPに関係しては、国内で競争力を失い、海外に移転せざるを得ない企業が多く出てくると思いますし、廃業を選択する企業も出てくると思われます。 雇用不安・生活不安が深刻化する可能性があるのです。 電気代が2倍になり生活がやや苦しくなると言う単純な問題ではありません。 生活そのものが脅かされるのです。 さらに、原油や天然ガス・シェールガスなど、原子力代替燃料の調達が安定的に出来るのか、要するに、エネルギー・セキュリティの問題があります。 

政府が挙げた原発ゼロ時の8項目の課題の中で、「使用済み核燃料の扱い」は早速、青森県から強烈な抗議の意見が出されました。即ち、使用済み核燃料再処理施設の建設停止に繋がるならば、日本各地の原発から搬入された使用済み燃料を返送することや、海外で使用済み燃料を再処理した時に発生する高レベル放射性廃棄物の搬入を拒否すると公表しました。

国際的に原子力利用が益々重要になることを前提に、我が国では、安全性が確認された原発を順次再稼働すること、核保有国以外で日本だけに特例的に認められている核燃料サイクル施設を堅持して行くこと、原子力発電所の廃炉技術を確立すること、さらに、韓国との原子力分野での協力を緊密化することが必要で、これにより、我が国の原子力技術の向上、原子力関連産業の存続を図り、なによりも、日本の原子力安全に対する世界各国からの信頼を得ることに繋がります。

韓国では23基の原子力発電所が稼働中です。(霊光1〜6号:西南部海岸、古里1〜4号/新古里1〜2号:南部海岸・釜山市東部、月城1〜4号/新月城1号:東南部海岸、蔚珍1〜6号:東部海岸 合計23基)  今後の建設予定地もすべて日本海沿岸です。 釜山市の古里原発から福岡市迄は約200㎞、長崎県の対馬迄はわずか約75㎞に過ぎません。
もし、韓国の原子力発電所で放射能漏れなどの深刻な事故が発生した場合は、偏西風に乗って放射性物質が日本上空に来ますので、日本が放射性物質汚染の危険にさらされる恐れがおります。原子力に関して日韓両国は運命共同体にあると言えます。
  
日韓両国の政治的な関係が冷え切っている今こそ、日韓で原子力に関する技術協力を模索すべきと思います。
 1、両国で原子力発電所の運転・保守や安全対策などの情報の共有や技術協力を目指し   て協議を開始する。
 2、将来的には、原子力技術者や技能者の育成なども協力して行う。
 3、韓国も核燃料サイクル構想を持っているが、核拡散を望まない米国の本音もあり、   実現は困難と思われる。将来的には、日本の再処理施設を韓国が利用することを認   める。 
 4、韓国は使用済み燃料の再処理時に出てくる高レベル放射性廃棄物の処分場の問題に   直面することになるが、領有権問題の象徴の“竹島を日韓共同の高レベル放射性廃   棄物の最終処分場“とすることを日米韓で検討する。竹島諸島は強固な岩盤の島で   あり、面積の大きな西島、又は東島を深く刳り抜いて、この穴の中に「ガラス固化   体」に処理された高レベル放射性廃棄物を埋設することを検討してはどうか。

 <竹島諸島>
・西島(男島):約10万㎡(3万坪   全体の48%)海抜168m
・東島(女島):約7万㎡ (2万1千坪、全体の33%)海抜 98m
・他(52岩礁):約4万㎡ (1万2千坪、全体の19%) 




<韓国の原発の立地>






(2012年9月6日  花熟里)
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