花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「3月11日の追悼式に思う」

2012年03月12日 16時14分38秒 | ちょっと気になること
東日本大震災から丸1年を迎えた昨日(3月11日)、政府主催の追悼式が国立劇場で開催されました。 私はテレビでこの追悼式を見ていましたので、式に合わせて、黙祷しました。 

天皇陛下は皇后陛下ともに参列され、「哀悼の言葉」を述べられました。2月18日の心臓手術後わずか20日間しか経っていないので、健康状態が気がかりでしたが、壇上で哀悼の言葉を述べられている陛下のお姿に、えも言われぬ荘厳さを感じました。これが125代連綿として続いてきた皇統の重みのなせるところなのだろうと目頭が熱くなりました。

皇后陛下は菊の紋入りの和服の喪服でした。 皇室では菊の紋入りの服を召されることを改めて思いました。 女性の場合は、厳粛な場所では和服が雰囲気をより醸し出すように感じたのは私だけでしょうか。

昨日の式の中で残念だったのは、天皇陛下がお言葉を述べられて、壇上の席にお戻りになり、椅子に着席なされる時に、椅子の介添えをする人がいなかったことです。 皇后陛下がお座りになった椅子を自分で前に出しておられるのがテレビに映っていました。 政府関係者の心配りの至らなさに猛反省を促したいと思います。

被災地をはじめ日本各地で鎮魂の祈りが捧げられている様子がテレビで報道されていましたが、野田総理が追悼式の挨拶の中で述べた「御霊への三つの誓い」、即ち、「ふるさと再生、教訓の伝承、助け合いの心を忘れない」を、被災者と手を携えて復興に向かって実行することが日本国民に求められています。

最政府が検討を開始した「女性宮家創設」の危うさを感じています。療養中にも関わらず追悼式に参列された天皇陛下の御心は私ごときには分かりませんが、男系皇統の存続、即ち「Y染色体の継承」こそが国民の皇室への理屈抜きでの敬愛の源であると改めて確信しました。 宮家が少なくなっている現状で、女性宮家を創設して皇室行事を分担することは大事なことであると思いますが、“男系(Y染色体)の継承”を忘れてはいけません。


「東日本大震災 1周年追悼式  天皇陛下のお言葉」 <毎日新聞>

『 東日本大震災から1周年、ここに一同と共に、震災により失われた多くの人々に深く哀悼の意を表します。

1年前の今日(こんにち)、思いも掛けない巨大地震と津波に襲われ、ほぼ2万に及ぶ死者、行方不明者が生じました。その中には消防団員をはじめ、危険を顧みず、人々の救助や防災活動に従事して命を落とした多くの人々が含まれていることを忘れることができません。

さらにこの震災のため原子力発電所の事故が発生したことにより、危険な区域に住む人々は住み慣れた、そして生活の場としていた地域から離れざるを得なくなりました。再びそこに安全に住むためには放射能の問題を克服しなければならないという困難な問題が起こっています。

この度の大震災に当たっては、国や地方公共団体の関係者や、多くのボランティアが被災地へ足を踏み入れ、被災者のためにさまざまな支援活動を行ってきました。このような活動は厳しい避難生活の中で、避難者の心を和ませ、未来へ向かう気持ちを引き立ててきたことと思います。この機会に、被災者や被災地のために働いてきた人々、また、原発事故に対応するべく働いてきた人々の尽力を、深くねぎらいたく思います。

また、諸外国の救助隊をはじめ、多くの人々が被災者のためさまざまに心を尽くしてくれました。外国元首からのお見舞いの中にも、日本の被災者が厳しい状況の中で互いに絆を大切にして復興に向かって歩んでいく姿に印象付けられたと記されているものがあります。世界各地の人々から大震災に当たって示された厚情に深く感謝しています。

被災地の今後の復興の道のりには多くの困難があることと予想されます。国民皆が被災者に心を寄せ、被災地の状況が改善されていくようたゆみなく努力を続けていくよう期待しています。そしてこの大震災の記憶を忘れることなく、子孫に伝え、防災に対する心掛けを育み、安全な国土を目指して進んでいくことが大切と思います。

今後、人々が安心して生活できる国土が築かれていくことを一同と共に願い、御霊(みたま)への追悼の言葉といたします。』



「東日本大震災  1周年追悼式  野田佳彦首相の式辞」 <毎日新聞>

『 本日ここに、天皇、皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、東日本大震災1周年追悼式を挙行するに当たり、政府を代表して、謹んで追悼の言葉を申し上げます。

多くの尊い命が一時(いちどき)に失われ、広範な国土に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から、1年の歳月を経ました。  亡くなられた方々の無念さ、最愛の家族を失われたご遺族の皆様の深い悲しみに思いを致しますと、悲痛の念に堪えません。ここに衷心より哀悼の意を表します。また、今もなお行方の分からない方々のご家族をはじめ、被災された全ての方々に、心からお見舞いを申し上げます。 亡くなられた方々の御霊(みたま)に報い、そのご遺志を継いでいくためにも、本日、ここに三つのことをお誓いいたします。

一つ目は、被災地の復興を一日も早く成し遂げることです。
今もなお、多くの方々が、不自由な生活を余儀なくされています。そうした皆様の生活の再建を進めるとともに、生まれ育ったふるさとをより安全で住みよい街として再生させようとする被災地の取り組みに最大限の支援を行ってまいります。  原発事故との戦いは続いています。福島を必ずや再生させ、美しいふるさとを取り戻すために全力を尽くします。

二つ目は、震災の教訓を未来に伝え、語り継いでいくことです。
自然災害が頻発する日本列島に生きる私たちは、大震災で得られた教訓や知見を、後世に伝承していかなければなりません。今般の教訓を踏まえた全国的な災害対策の強化を早急に進めてまいります。

三つ目は、私たちを取り結ぶ「助け合い」と「感謝」の心を忘れないことです。
被災地の復興には、これからも、震災発生直後と同様に、被災地以外の方々の支えが欠かせません。また、海外からの温かい支援に「恩返し」するためにも、国際社会への積極的な貢献に努めていかなければなりません。  我が国の繁栄を導いた先人たちは、危機のたびに、よりたくましく立ち上がってきました。私たちは、被災地の苦難の日々に寄り添いながら、共に手を携えて、「復興を通じた日本の再生」という歴史的な使命を果たしてまいります。

結びに、改めて、永遠に御霊の安らかならんことをお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様のご平安を切に祈念して、私の式辞といたします。』


(2012年3月12日 花熟里)

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