花熟里(けじゅくり)の静かな日々

脳出血の後遺症で左半身麻痺。日々目する美しい自然、ちょっと気になること、健康管理などを書いてみます。

「被曝元凶の4人組(菅・枝野・海江田・高木)を許してはいけない」

2011年08月21日 11時48分04秒 | ちょっと気になること
菅政権の終焉が近づいています。内閣総辞職により、福島第一原子力発電所の事故で国民

を被曝させたという責任を国民が忘れてくれることを心待ちにしている不届きな大臣がい

るのかもそれません。然し、国民は今後長い期間放射性物質による汚染に苦しめられるこ

とになります。被曝をさせた元凶の4人組は、内閣総辞職後も国民による責任の追及を行

い、決して許してはなりません。海江田大臣は次期総理に出馬すると報じられています。

“辞める辞める詐欺”の張本人、“言行一致できない人”に一国を任せられるでしょう

か。菅総理は福島第一原発周辺の高濃度放射線汚染地域は今後長期にわたって居住が困難

になるとの判断から、住民に「陳謝する」と報じられています。“陳謝”(広辞苑によれ

ば、陳謝とは、「わけ述べてあやまること』とあります)という言葉だけで済ませる腹積

もりのようです。 菅総理・海江田大臣ともに、国家の責任者として自分の犯した罪の大

きさを分かっているのでしょうか。 被曝元凶4人組は、即刻政界から引退し、国民への

謝罪の日々を送るべきです。


・菅直人総理大臣

  :原子力災害対策本部長として、事故発生直後からSPEEDI による汚染予測を活用し

   て国民の被曝回避施策(風上への避難や疎開等)を実行せずに、国民、特に乳幼児

   や妊婦、子供にあってはならない被曝をさせた罪。

・枝野幸雄官房長官

  :事故直後から放射線汚染の危険について「直ちに健康に影響ある数値ではなく安心

   するように」と国民を欺きつづけた罪。

・海江田万里経済産業大臣

  ;原子力発電所の安全規制を所管する大臣として、東京電力との緊密な情報一元化を

   果たせず、タイムリーな事故収束対策を実施せず、優柔不断にいたずらに日数を費

   やし、国民を被爆させた罪。

・高木義明文部科学大臣

  :放射線の国際的な合意に基づく被曝基準を、子供や妊婦への影響を考慮することな

   く、専門家の危険指摘も無視して緩めた暫定基準を設け、一律に暫定基準を適用し

   て国民、特に乳幼児・子供・妊婦を被曝させた罪。


放射線被曝の影響については、「1年間に100ミリシーベルト以下については、医学的

には分かっていない」ので、専門家の間でも、ほとんど影響が無いという見解と、線量の

低下に伴いつつも影響がある、特に細胞分裂の盛んな乳幼児などでは危険がある、とする

見解があるようです。 やはり、子供や乳幼児などは、低線量といえども、可能な限り被

曝を避けるようなな努力を一人ひとりが行うべきであり、政府としても被曝回避の対策を

採るべきと思います。



政府の調査で福島の子供の45%が甲状腺被曝していると報じられています。「検査は3

月24~30日、いわき市と川俣町、飯舘村で0~15歳の子どもを対象に実施した。原

子力安全委員会が当時、精密検査が必要だと決めた基準は甲状腺被曝線量が毎時0.20

マイクロシーベルト以上。1150人のうち、条件が整い測定できた1080人は全員、

0.10マイクロシーベルト以下だった。 この日、説明会には、検査を受けた子どもの

保護者ら約50人が参加した。対策本部原子力被災者生活支援チームの福島靖正医療班長

は、“問題となるレベルではない”、と説明した。」(8月17日 朝日新聞)

こと子供が対象です。今後10年、20年、30年後にどのような影響が出てくるか分からない

のにも関わらず、「線量が低いので健康に問題はない」との一言で片付けています。 今

後、長期的に継続して健康管理を行うことや低線量の放射線被曝を避けるような対策(除

染、疎開 等)を政府として行うなどの方針を説明すべきと思います。政府関係者の低線

量被曝への認識が国民目線に立っていないことがはっきりと分かります。




<科学者の日記110519 「被曝量と健康」の基礎>(中部大学 武田邦彦 教授)

『放射線をどのぐらいあびたら危険か、ということは今、福島やその周辺にお住みの方

 の、もっとも強い関心事と思います.また福島から遠いところでも、土壌、茶葉、野菜、

 牛乳、魚などに不安を持っている人も多いようです.そこで、「なんの立場もなく、深

 く反省しているわたし」が、自分の知識を整理して、簡潔に示してみたいと思います.

・・・・・・・・・

 まず、「現代の医学で判っている範囲」ですが、それは

 「1年100ミリシーベルト以上、あびるとガンやその他の病気になる」

 ということです。さらに医学が発達すれば、1年100ミリシーベルト以下でどのよう

 なことが起こっているか判ると思いますが、現在の医学のレベルでは100ミリシーベ

 ルトまでしか判らないのが現状です.

・・・・・・・・・

 次に、100ミリシーベルト以下ですが、医学的には判らないので、学問的に推察する

 ことになります.「医学」と「学問」は何が違うかというと、医学も学問の一つです

 が、遺伝子学とか、材料劣化、さらにはリスクに関する学問など放射線と健康に拘わる

 学問は数多くあります.たとえば、遺伝子はDNAで出来ていますが、実験でDNAに

 放射線を照射する実験をするとDNAが損傷します.放射線より弱いエネルギーをもつ

 紫外線でも損傷するのですから、化学的には当然でもあります.DNAが損傷すると、

 ガンや遺伝性の病気になりますが、生物の体は自分でDNAの損傷を治すことが出来ま

 すので、「どの程度の損傷なら、人間の体は修復できるか?」ということになります。

 そこがややこしいところです。

 そこで、医学ばかりではなく関係する学問を総動員してデータを集めると、

「どうも1年1ミリシーベルト以上を被曝すると、1億人に5000人ぐらいのガンが出

 るらしい」

「交通事故やその他の社会的なリスクから見て、1年1ミリシーベルトぐらいで「我慢」

 すると決めれば、国際的に合意できる」

 ということが決まりました。

 つまり、1年1ミリシーベルトと「限度」は、医学的なデータはないけれど、多くの学

 問的な知見や現代社会に生きている人の感覚から言って「我慢できる」という「限度」

 として「国際的に合意できる」ということです。国際的な合意が大切なのは、私たちが

 海外旅行をしたり、海外のレストランで安心して食事をしたり、さらには海外から輸入

 されたペットボトルの水を安心して飲むためには、国際的に同じ基準になっていないと

 いけないからです。もし日本が1ミリで、どこかの国が100ミリとすると、海外製品

 を買う時にいちいち、生産国やその国の法律を知らなければならないので、とても面倒

 です.だから、1年1ミリというのは、それなりにハッキリした根拠を持っています.

・・・・・・・・・

3番目。

 つまり、1年1ミリというのは、「誰でも」、「どこでも」、1ミリなら安心できると
 
 いうことです。「誰でも」というのは、赤ちゃん、体の調子が悪い人、レントゲン検査

 をかなり受けた人・・・などを含んでいます.

 また「どこでも」というのは、土地によって自然放射線のレベルもさまざまですし、一

 時的に何らかの食材などで被曝することもあり、それの余裕も考えています。でも、1

 ミリを越えるところもあります。そこで、日本では3ヶ月で1.3ミリシーベルト、つ

 まり1年で5.2ミリシーベルトという基準もあります。「管理区域」などがそれに当

 たります.


 この場合、

 1)健康状態に注意する、

 2)バランスの良い食事をする、

 3)体調を整える、

 4)1)から3)を守れないところでは時間制限をする、

 というものです。

 たとえば、放射線が少し多めの病室に入院するような場合などがそれにあたります。

 1年1ミリにしても、1年5.2ミリにしても、「総合的判断」と「経験」で「安全」

と決まっているもので、それ以上でもそれ以下でもありません。

・・・・・・・・・

4番目。

 文部科学省の大臣は「1年20ミリまで安全」と言っていますが、そんなことは世界の

 どこにもありません.

 ICRPという任意団体(NPO)が、

 1)事故の時にはやむを得ず1年20ミリシーベルトまで認めることができる、

 2)1年20ミリの場合は、1年1ミリに比べるとガンの発生率が20倍に増える、

 3)しかし、「短期間」で、「1年1ミリまで回復する努力をして」、「個人個人に具

 体的な利益がある場合」に限定する、

 となっています.

 文科省が1年20ミリを決め、それからいい加減な計算をして1時間に3.8マイクロ

 シーベルトという基準を決めましたが、これに対して「安全かどうか不安」という声が

 ありますが、当然です.もともと、1時間3.8マイクロシーベルトが安全などという

 データも学問的知見も全くないのです.強いて言えば、「1時間3.8マイクロシーベ

 ルトが危険であるとも安全であるというデータもない」ということです。神様だけが決

 めることが出来るもので、文科省の大臣は神様になったようです.

 私が「除染」が前提だと言っているのは、「事故でやむを得ず20ミリにするときで

 も、1ミリにする努力が前提で、しかも被曝する子供達に何らかのメリットがなければ

 ならない」からです。

・・・・・・・・・

 今、国会の委員会室の椅子に座っていて、これから参考人として委員会で陳述しま

 す.』

(平成23年5月20日 午前8時30分 執筆)  武田邦彦




〔2011年8月21日 花熟里〕
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