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映画『複製された男』を観て

2014-08-02 12:36:58 | 映画・ドラマ、アクション

14-65.複製された男
■原題:Enemy
■製作年、国:2013年、カナダ・スペイン
■上映時間:90分
■料金:1,100円
■鑑賞日:8月1日、新宿シネマカリテ(新宿)

 

□監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
◆ジェイク・ギレンホール
◆メラニー・ロラン
◆サラ・ガドン
◆イサベラ・ロッセリーニ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ノーベル文学賞作家でポルトガル出身のジョゼ・サラマーゴの小説を実写化したミステリー。至って普通の日々を送ってきた教師が、ある映画に自分と酷似した男が出ているのを見つけたことから思わぬ運命をたどっていく。メガホンを取るのはカナダ出身で、その衝撃的な作品で知られる『灼熱の魂』、やはりジェイク・ギレンホールが主演の『プリズナーズ』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ。キャストには『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、『マイ・ファミリー/遠い絆』などのメラニー・ロランら実力派が集う。
大学で歴史を教えるアダムが同僚から薦められたビデオを見ていたところ、自分とそっくりな男が出演しているのを見つける。あまりにも似ており恐怖さえ覚えたアダムは、そのアンソニーという俳優について徹底的に調べ、居場所までつきとめる。気付かれないように監視していたが、そのうちに彼と話してみたい気持ちが膨れ上がり、ついに接触。対面した二人は、姿かたちだけでなく、声も、生年月日も、生まれついたものではない傷痕もまるっきり同じだった。自分とまるっきり同じ存在の出現に混乱する二人。自己像が揺らぎ、それぞれの妻や恋人を巻き込んだ極限状態に陥っていく……。

この映画は原則4人?しか登場しません。瓜二つの男で古代史教師アダムと売れない俳優アンソニー、アダムの恋人であるメアリーとアンソニーの身重妻であるヘレン、アダムの母である。こう見ると5人だが、アダムとアンソニーはジェイクが一人二役を演じている上に、同一人物とも解釈出来るので「4人」?とも言える。そして映画館で観ている時も観終わった後も思い出せば思い出すほど、どちらがどちらなのか混乱してくるヤヤコシイ作品なのである。まあ、ノーベル賞受賞作家が書いた作品だから、そんなに単純な物語でも無い。
ここでキーワードとなっているのが「蜘蛛(クモ)」の存在で、ラストシーンのホラー映画もどきのシーンも含めてクモが何かを揶揄しているのは事実。歴史教師のアダムが同僚から切り出された映画の話が全てのスタートで、ここで彼が興味を持たなければ何も起こらなかった。そこで観た自分と瓜二つの男の姿、一卵性双生児では無いのかと疑って母に尋ねるのは笑ってしまうが、そこで母にあっさりと否定され、益々混乱するアダム。そこで止めれば良いのに、インターネット(WEBもクモの巣の意味がある)でこの俳優を徹底調査したばかりにど壺にはまる。まあ、ハマらなければ映画になりませんが。

二人が対面してからは主導権は何故かアダムからアンソニーへと移る。と言う事はアンソニー自身は(多重人格の)アダムが妄想の中で生み出したのかとも解釈出来るが、恋人に内緒で入れ替わったりしてスリルを味わう展開に。だけど最後のシーン、メアリーと喧嘩してしまってアダムの車を運転するアンソニーが帰路に就く際にトンネルの側壁に激しく激突(何だかダイアナ妃の最期を思わせる)して二人は即死、車のフロントガラスは「クモの巣状」にひび割れていた。
翌日、アダムはアンソニーとして新たな生活をヘレンと始める覚悟を決めた。そこにはヘレンでは無く巨大なクモが、アダムのびっくりする顔が写されてエンド・ロールに。何だか訳が分からない終わり方だった。

ヴィルヌーヴ監督が主役アンソニーとアダムの一人二役に起用したジェイク・ギレンホール、異なる個性を持つ二人の男を見事に演じきっていた。それぞれの職業も生まれ育ちも恋人も別々なのにそういう違和感を感じさせずにいられるのは彼の演技力の素晴らしさの証明だ。


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