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映画『推理作家ポー 最期の5日間』を観て

2012-11-10 19:11:26 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

12-86.推理作家ポー最期の5日間
■原題:The Raven
■製作年、国:2012年、アメリカ
■上映時間:110分
■字幕:石田泰子
■観賞日:11月10日、新宿ミラノ1(歌舞伎町)
■料金:1,800円 

 

□監督:ジェームズ・マクティーグ
◆ジョン・キューザック(エドガー・アラン・ポー)
◆ルーク・エヴァンス(フィールズ刑事)
◆アリス・イヴ(エミリー・ハミルトン)
◆ブレンダン・グリーソン(ハミルトン大尉)
◆ケヴィン・マクナリー(マダックス編集長)
◆オリヴァー・ジャクソン=コーエン(ジョン・カントレル巡査)
◆ジミー・ユイル(エルダリッジ警部)
◆パム・フェリス(ブラッドリー夫人)
◆ブレンダン・コイル(酒場の店主リーガン)
◆サム・ヘイゼルダイン(植字工アイヴァン)
【この映画について】
憧れと嫉妬はファン心理の裏表だ。新作を発表しない作家を挑発する小説模倣犯は殺人に取り憑かれ、自らの優位性を誇示し、憧れの作家を屈服させようとする。推理小説の創始者であり、詩人、批評家としても活躍した天才作家エドガー・アラン・ポーが40歳で謎の死を遂げるまでの最期の日々を、史実とフィクションを織り交ぜて極上のサスペンスに仕立てたのが本作である。
脚本家チームの大胆な発想を見事に映像化したのは『Vフォー・ヴェンデッタ』の監督ジョン・マクティーグ。主人公ポーにはインディ系『さよなら、いつかわかること』から大作『2012』まで幅広くこなすジョン・キューザックが扮し、孤高の作家を魅力的に演じている。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1849年のアメリカ、ボルティモア。闇夜の中で凄惨な殺人事件が発生する。現場に急行したエメット・フィールズ刑事が目にしたものは、血まみれの母娘の無残な死体だった。その事件は、トリックも殺害方法も、数年前に世間を震撼させたエドガー・アラン・ポーの推理小説『モルグ街の殺人』に酷似していた。

その頃、酒場で騒ぎを起こして放り出されたポーは、恋人エミリーと出会うが、彼女の父親のハミルトン大尉から、娘に近づかないようにと言われてしまう。新聞社のマダックス編集長と口論の後、帰宅した彼をエミリーが訪ねてくる。自分の誕生日に行われる仮面舞踏会でプロポーズして欲しいというのだ。招待客の前であれば、父親も結婚を許してくれるのではないか……それが彼女の思惑だった。

その頃、文芸評論家のグリズウォルドが、木の台座に磔にされ、巨大な刃の振り子によって胴体を真っ二つにされるという『落とし穴と振り子』のような殺人事件が起きる。
ポーに捜査への協力を要請するフィールズ。第2の殺人現場に“仮面舞踏会に死がやってくる”と書いたメモが残されていたのだ。それは、エミリーの誕生日の仮面舞踏会を指していた。舞踏会当日。フィールズと部下たちが警備する中、深夜12時を回ろうとした時、髑髏の仮面を付けた死装束の騎士が乱入。それは、まさにポーの『赤き死の仮面』を思わせる光景だった。
会場が騒然とする中、忽然と姿を消すエミリー。しかも、死装束の男は金で雇われただけで、殺人鬼ではなかった。その手には、ポーに対する挑戦状が記されていた。“ポーが新聞に連続殺人の偉業を書いて載せれば、今後の殺人で犠牲者が出るたびにエミリーの居所のヒントを与える”。恋人を救うために、殺人鬼に従うしかないポー。模倣殺人犯の目的は一体、何なのか……?

ポーの作品で実際に発生した事件の手口を真似た殺人事件で世間を騒がせる犯人像は?非常に興味をそそられるテーマで、しかも、この当時のポーは冒頭でのシーンにあるように、執筆活動が行き詰まり呑んだくれに成り下がっていた。
こうしたポーの現状を嘆いていたのがマダックス編集長だったので、当初、この事件は編集長が仕組んだというか犯人だと思いながら観ていた。次はどういう手口なのかを探るきっかけが必ず犯行現場に残されているのだが、それをポーに解決を依頼する警察の能の無さは酷いが、最後はフィールズ刑事の活躍もあって無事解決する。
途中での事件発生とポーと恋人エミリーと父であるハミルトン大尉の関係が描かれるのだが、少々中だるみ気味な展開が続いた。編集長が怪しいと思っていた(ポーもフィールズ刑事もそうだった)のだが、実際は、植字工アイヴァンだった。社に駆け付けた時に既に編集長は殺害され、そこにはアイヴァンがいた。アイヴァンはポーが新作を発表しないので、過去の作品での手口を模倣して作品を作り上げたと告白。
エミリー解放の条件として彼女の身代わりとして毒薬を服用させた。ポーの意識が薄れる中で、冒頭の薄暗い公園のベンチでポーが佇む姿と繋がって来るのだった。

その後、アイヴァンはパリに渡ってSF作家ジュール・ヴェルヌを同じ手口で殺害すると言う。アイヴァンのパリでの動向を掴んだフィールズ刑事が最後は彼を射殺し、エミリーも無事解放された。

まあ、簡単に言えばこんな内容なのだが、ポーを演じたジョン・キューザックは相変わらず上手い。だが、ストーリー展開が前述したように中だるみ気味が長かったのが残念だった。



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