kintyre's Diary 新館

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映画『デビルズ・ダブル-ある影武者の物語』を観て

2012-01-15 11:27:21 | ヨーロッパ映画

12-5.デビルズ・ダブルズ
■原題:The Devil's Double
■製作年・国:2011年、ベルギー
■上映時間:109分
■字幕:林完治
■観賞日:1月14日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)
 

監督:リー・タマホリ
□脚本:マイケル・トーマス
□原作:ラティフ・ヤヒア
□撮影:サム・マッカーディ
□編集:ルイス・カルバリャール
□美術:ポール・カービー
◆ドミニク・クーパー(ウダイ・フセイン/ラティフ・ヤヒア)
◆リュディヴィーヌ・サニエ(サラブ)
◆ラード・ラウィ(ムネム)
◆フィリップ・クァスト(サダム・フセイン/フワズ)
◆ミムーン・オアイッサ(アリ)
◆ハリド・ライス(ヤセム・アル=ヘロウ)
◆ダール・サリム(アッザム)
◆ナセル・メマジア(ラティフの父)
【この映画について】
イラクの独裁者サダム・フセインの息子、ウダイの影武者だったラティフ・ヤヒアの自伝を映画化した衝撃作。ウダイに顔が似ていることから無理やり影武者に仕立てられ、人生を狂わされた男の絶望と怒りを描き、サンダンスやベルリンなど世界各国の映画祭で絶賛された。監督は、『007/ダイ・アナザー・デイ』のリー・タマホリ。狂気にとらわれたウダイと家族を愛するラティフという、正反対の2人を一人二役で演じ切った『マンマ・ミーア!』のドミニク・クーパーの熱演が光る。(この項、シネマトゥディより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
20世紀末、世界中の国家を敵にまわしたイラクの独裁者サダム・フセインには、タブー視されていた息子がいた。“狂気の申し子”と悪名高く〈ブラック・プリンス〉と呼ばれた長男・ウダイ・フセイン(1964.6.18-2003.7.22)。そのウダイに顔が似ているという理由で選ばれ、家族の命と引き換えにウダイの影武者を引き受けることとなった男がいた。

男の名はラティフ・ヤヒア。整形手術と付け歯、徹底した所作訓練でウダイに酷似させられたラティフは、ウダイを生きることを強いられ「サダムの息子が前線にいる」というパフォーマンスのためにと、戦火の地にさえも送られた。
莫大な資産と、全てを思うがままにすることを許される権力、毎夜抱き替える女たち、そして理由なき血への欲求。ウダイの飽くなき狂気に寄り添い、影武者として傍らで応え続ける日々に、自身を許容できなくなったラティフだが、彼には生死を選ぶ自由さえ許されてはいなかった。そんなある日、逃げても執拗に追いかけてくるウダイと、ついに戦うことを決意するラティフ。悪魔と対峙することを決意した彼はどう立ち向かい、何を得、何を失うのか……。

サダム・フセインを上回る狂気の持ち主であるウダイ(劇中ではウ・デ・イと発音)に影武者が居たと言う話は知らなかったが、父サダムには影武者が居たことは知られていた。ここではウダイと影武者の双方をドミニク・クーパー一人が見事に演じ分けていた。別々の役者がメイクを似せて演じるという発想は珍しくないが、そういう意味でドミニク・クーパーが別人格に成りきって演じていたのは評価に値する。
ストーリー的には、実際にあったであろう事実やエピソードを元に脚色したのだろうから、これと言って注目するような内容では無かった。それでもウダイが結婚式に乱入?して未成年の花嫁を犯した挙げ句に自殺に追い込む場面や、父サダムの側近をパーティーで惨殺するシーンなどはウダイの狂気を物語っている。逆にこの映画では父サダムの狂気は描かれずに、むしろウダイの自由奔放さの度を超えた振る舞いに手を焼く父として登場するので、湾岸戦争時の独裁者としてのイメージを持つ我々には違和感を感じさせられた。

サダムの側近を惨殺したことで父の逆鱗に触れたウダイだったが、最後は、影武者のラティフも堪忍袋の尾を切ってしまいウダイお気に入りの愛人であるサラブとの逃避行あたりから映画らしくなってきた。だが、足取りは直ぐにばれてしまうのだが、ウダイも最後は女漁りの最中に奇襲にあい、あわや命を落とす寸前まで追い込まれてしまった。

この映画を何故このタイミングで製作されたのかは疑問で、しかも、ベルギー映画として製作されながらもセリフは全て英語でドミニク・クーパーはイギリス出身、リュディヴィーヌ・サニエはフランス出身、サダム役のフィリップ・クァストはオーストラリア出身で、その他の脇役にアラブ系の俳優を配しバランスを取っているが、イラクが舞台で登場人物の会話が全て英語というのもどうなのかな?
ハリウッド映画としては製作できず、ベルギー映画として製作されたのだがスポンサーや配給会社が二の足を踏んだのだろうか?それでもウダイと影武者を同時に演じたドミニク・クーパーに取っては演技の幅が広がったし、二つの人格を一人で演じるのは難しいのに見事だった。

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