PTS きんぱね株式会社     タンクの修理奮闘記

貯水槽と呼ばれるタンクの補強・修理を行なっている会社の奮闘記です。安心・安全な水を飲んでいただくために頑張っています。

貯水槽清掃作業従事者研修会 補足編

2009-03-17 15:15:47 | 貯水槽清掃作業従事者講習会
3月12日に(社)関西環境開発センター主催の「貯水槽清掃作業従事者研修会」に講師として参加してまいりました。

テーマはいつもと同様の「FRPタンクの劣化と補修方法について」50分程度お話しさせてもらいました。

しっかりとメモを取って頂いてる方も多数居られ、気持ちよくお話させて頂きました。

それで今回、貯水タンクの外タラップの腐食についてご説明させてもらった時に適切な写真がなかったので、この場で補足説明を致したいと思います。



FRPの一体型タンクに特に外タラップの腐食が顕著に見られます。
これは写真を見ていただければ分かりやすいのですが、FRP一体型タンクの外タラップはタンクの本体に直接取り付けあるのがほとんどです。



FRPタンク本体に穴を開けて直接ボルトで縫い付けてあるんです。

前にそんな錆でどうするののテーマで書いた様に、貯水タンク内部の気相部は塩素ガス充満していて、ほとんど全ての金属ボルトが錆びてしまいます。

外タラップの取付ボルトが塩素ガスで錆びてしまい、非常に危険な状態になります。



この貯水タンクは外タラップの取り付け部分が完全に外れてしまい、外タラップが立てかけてあります。
よく事故にならなかったものです。



FRPパネルタンクは外タラップの取付ボルトが全て外に位置するので、腐食がましです。
FRP一体物の場合ボルト頭が水槽内部に位置するために、塩素ガスで著しく錆びて危険な状態になってしまいます。



これは円形タンクの外タラップの取り付け部分です。



ボルトのナット側ですら、この様に錆ています。
水槽内側のボルト頭は朽ちてしまっているかもしれません。



タラップの下の付け根も小さなプレートが腐食して非常に危険です。
タラップに乗ってる最中に外れたら、ひとたまりもありません。

タラップに乗る前にはくれぐれも気をつけて上る必要があります。

確かに我々の使命は、
「我々の存在価値は貯水槽をただ単に洗うだけではありません。
  貯水槽清掃時にその貯水能力を見極めて改善しお客様の命を護る事を目的としなければ存在価値はありません。」
と言う事なんですが、決して命を懸けてはいけません。

しっかりと安全点検をして、場合によっては貯水槽清掃作業の中止も選択すべきです。


貯水槽清掃作業従事者の皆様、くれぐれもご安全に作業をして下さい。