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お袋七回忌の法事に帰郷(7)

(温泉寺本堂/左にロープウェイ中間駅が見える)

午前中、U氏が見えて、牛尾のU氏の御本家にお邪魔した。U氏の兄嫁さんに当るおばあさんが一人で見えた。この一月に亡くなられたU氏の実兄が祀られた仏壇にてを合わせて、しばらくお話して帰った。生きていれば、古いことを色々お話出来ただろうと、おばあさんは残念がる。

午後、静岡市南部学習センターから電話があり、この4月から新任のセンター長と話す。話が今一つよく通じないので、来週火曜日に、センターに打ち合わせに行くことにした。

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3月27日朝、チェックアウトして、宿からサービス券をもらい、初めて登るという長兄の要望で、城崎ロープウェイに乗った。たちまち、城崎の街を眼下へ見下ろす山頂に着いた。大師山からは、城崎の街の先に川幅一杯に水を湛える円山川河口付近が見えた。その左に、気比の浜あたりが僅かに見える。反対側には来日山が間近に迫り、尾根伝いに歩けば、すぐにでも行けそうに見えた。事実、山頂近くまで、道は悪いが車で行けるらしい。

山頂には温泉寺の奥の院がある。参詣に行くと、住職と逢った。奥の院の見廻りに見えたのであろう。温泉寺住職の小川祐泉氏であった。保護司をされていて、次兄とは保護司仲間で、懇意にさせてもらっているらしい。下りのロープウェイの中間駅まで、住職と一緒に降り、次兄が頼んだらしく、本堂を案内していただいた。

本堂の御本尊は十一面観音像で、身の丈六尺三寸(約2メートル)、秘仏として厨子に収められている。この4月より、1000日間御開帳され、厨子から前に出されて、参拝者の手が触れんばかりの側で、公開されると聞いた。期間が3年あるから、何とかその間に参拝に来なくてはなるまい。


(温泉寺多宝塔)

そのあと、境内の中に建つ美術館に行く。途中、石段を少し登った先に、多宝塔がある。但馬に多宝塔は珍しいから、塔好きなら見逃してはならない。美術館は以前は、城崎町から出土の土器なども飾られていたが、今は寺宝だけが展示されていた。夥しい数の仏像が館内狭しと並んでいる。中でも、一ヶ所のガラス棚に、寺に残された古文書が山と積まれていた。古文書愛好家の自分としては、垂涎ものであった。

次兄に聞けば、本堂も美術館も拝観料を取ってくれなかったというので、住職が編集発行された「温泉寺誌」を一冊購入した。ハードカバーで、箱入の立派な本であった。中興の祖から数えても、700年にも及ぶ温泉寺の歴史が、記されていた。あの夥しい古文書をつぶさに読めば、まだまだ新しい発見があるのだろうと思った。

下山して、やや疲れの見える長兄に合わせ、タクシーで城崎温泉駅まで向い、電車に乗った。
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