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トヨタディーラーのサービス

(トヨタディーラーのショールーム)

NHKの番組にジャパンクールという番組がある。日本に来て間もない外国人に、日本独自の様々な文化を取材してもらい、クール(ステキ、かっこいい)かどうか聞く番組である。前回は美容室を取材していた。お客の髪をどのように切りセットしたか、克明にカルテを取っている。時間待ちに出す飲み物が12種類が選択できる。時間潰しにゲーム機を貸してくれる。じっとして疲れただろうと按摩をしてくれる。などなど、本来の髪を切る以外に数々のサービスが用意されている。概ね満足し、クールだとの評価であったが、その分、時間がかかりすぎるとの意見もあった。急いでいる人にはそんな時間がもったいない。

日曜日の朝一番で、藤枝のトヨタのディーラーに6ヶ月点検をしてもらいに行った。「安心点検」とネーミングされた点検で、予約して行かねばならない。9時10分前に入って、9時の予約をカウンターで告げた。奥の壁に予約時間別に作られた状差しが並んでいて、指図書を差し込むようになっている。そうすれば予約状況が一目で判るのだろう。そこに探しに行ったが指図書が見当たらない。少しうろうろしてデスクから指図書を探してきてくれた。「時間を間違えたかと思った」と皮肉を込めて言う。どこの職場でもルールを守らない者がいるのだろう。

9時半には終りますという。持参の本を読んで過ごす。飲み物のサービスがあった。やはり数種類から選べるようになっていて、メニューを見せる。朝食後で甘いものは重いから、普通の緑茶を頼んだ。途中でツナギを来た青年が来て、テーブルに坐った自分に合わせて膝を突き、オイルクリーナーが交換時期が来ているので交換して良いかと聞く。もちろん諾と返事した。こういう場合、何も膝まで突かなくてもいいと思うのが常である。しかし、この時は上から見下ろすのではなくて目線を合わせてくれるのは悪くないと思った。

9時25分、終りましたとその青年が計算書を持ってきた。一万円札を渡すと「一万円から頂きます」という。どこかで聞いた言い回しである。マニュアル通りなのだろうと思ったが、渡した渡さないで500円余分に取った食べ物屋があった。あの時、黙ってお金を受け取って、もらったお金を先にレジに入れ、お釣りを出して寄越した。お金の授受の際、今幾ら受け取ったかを確認する言葉は必要である。日本語としては「一万円お預かりします」という言葉の方が正しいと思うが、「一万円から(この代金を)頂きます」と言葉が省略されていると考えれば間違ってはいない。みんなにこんな風に使われるといつの間にか違和感はなくなるのだろうと思った。

さて、トヨタディーラーの一連の扱いは悪くないと思った。何よりも時間通りに、時間を5分余して終了したのは最大のサービスであった。
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