カセットテープがワカメ

キノコ国本剛章の音楽活動・妄想・ノリツッコミなど。

チャレンジャー その④

2005年12月17日 | チャレンジャー

SCENE 3 (洞窟)はボーナスステージですよね。主人公がいくつかの噴水の上をジャンプして渡りながらどーたらこーたら…(例によって自分ではやったことないDEATH!)
「Ⅰ⇒ Ⅵm ⇒ Ⅱm ⇒ Ⅴ7」というオーソドックスな循環進行のワルツでメロのハッキリしたとてもシンプルな曲です。ほんとは4つ目のコードは「Ⅴ7」ではなく「Ⅴ7-13-9」のつもりなんですが何しろファミコンは3和音までしか発音できないので実際には「Ⅴaug」の響きとして聞こえます。でもそこがファミコンらしいとこなんですよね。かわいらしいグラフィックにマッチしていたんじゃないでしょうか。
この曲をプレゼンした時、開発スタッフは「意表を突かれた」反応を見せたような記憶があります。そりゃずーっと音の出てない状態でグラフィックを作りテストプレイやデバッグをしているわけですから、そこに突然音が鳴ればビックリしますよね。「イメージと違う…」そんな表情。キノコさん「あ、ヤバイ。はずしたかな?NGか?」でも曲が3回り、4回りと循環してゆくうちにだんだんスタッフの表情が和んできました。「なるほど。こうきたか。んー。こういうのもアリじゃん…ってゆーか結構イイじゃん。」で、結局一発OKとなりました。
「チャレンジャー」の時私は1作目ということでsasagawaさんから曲調に関するリクエストはほとんどなかったのです。海の物とも山の物ともわからない「なんちゃって大学生」に曲作りを依頼しているわけですから、当然あまり期待もしてなかったと思うんですね。「うまくいけばラッキー」くらいなお試し期間ですよね。でもその分私も気楽で楽しかったです。気分は完全に「アマチュア」でしたね…

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♪フンフン作曲法

2005年12月15日 | ファミコンBGM
キノコさんの受けた音楽教育は小1~中3のピアノレッスンだけです。高校は普通科、大学は工学部(しかも6年在籍の後、除籍)でした。作曲法はすべて自己流、難しい音楽理論はいまだにわかりません。
そんな私の作曲法は大きく分けて二通り。「フンフン作曲法」「ガジガジ作曲法」です。
「フンフン作曲法」…歩きながら鼻唄をうたい、メロディーから作曲してゆきます。「勇敢な少年」「追い込まれたヒーロー」「優雅なダンス」「孤独な戦士」などテーマを短い言葉で絞り込み、イメージを思い浮かべながらじぶんちの回りをあてもなく歩き続けます。フンフン鼻唄をうたっているなかで何かが浮かんだら速攻部屋に帰り鍵盤で音を探って「ヤマハ・ミュージックコンポーザ」に入力してゆきます。
「ガジガジ作曲法」…フンフン作曲法で何も思い浮かばない場合の非常手段。締め切りが容赦なく迫ってくるので無理矢理とる手法。鍵盤に向かい、何も思い浮かべずとにかく手を動かします。鍵盤の前を離れることができないよう自分に強制し命じます。最初は自分の「手クセ」のフレーズしかでてきませんがある瞬間を境に「カチッ」とスイッチが入り新発見のコード進行が生まれてきます。コード進行から作り始めて後からメロディーをのっけます。
たぶん歴史上の「天才」といわれる作曲家は全部「フンフン作曲法」、しかもほとんど推敲ナシにファーストテイクで完成品ができたのだと思います。「ガジガジ作曲法」は邪道なのでしょうね…ただキノコさんのような凡人にとっては苦労して作った曲にも思い入れがあるのでした…

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「ガッチャマンの唄」のひ・み・つ

2005年12月14日 | My Favorite

「ガッチャマン」のテーマソング、知ってますか?♪誰だ?誰だ?だれでゃ~~~そりゃにょかーなったへ躍るかぎぇ~ですよ。30歳以下の人は知らないだろうなー。歌ってるのは「子門真人」(ex.「およげ!たいやきくん」)。キノコさんの世代だと小学校時代のアニメソングといえば「子門真人」「水木一郎」「ささきいさお」と相場が決まっていました。
で、「ガッチャマン」のテーマソングといえばとにかくやたらカッコよかった!ヒーロー物テーマソングの王道ですよ。小学4年生くらいのキノコさんはまだ声変わりしてないガキボイスでいっしょけんめいに「子門真人」になりきって歌ってました。
ある時ふと気づきました。どういうわけだか「ガッチャマン」のうたを歌い終わるととてもいい気分になる。元気が出る。勇気が湧いてくる。
「なぜなんだろう?」チ〇毛も生えてないキノコさん小4は考えました。「ん?もしかして短調で始まる曲が長調で終わるといい気分になるのか?」そういえば「ファイヤーマン」も「ウルトラマンタロウ」も「アタックナンバー1」も「イナズマン」も短調で始まり長調で終わるぞ…
おおっこれは世紀の大発見かも!…キノコさん小4は舞い上がりましたね。
私はちゃんとした音楽理論を勉強したことがないので作った曲はすべて自己流なんです。こういう小さい時の「プチ発見」が自分の作風に大きく影響したと思うのです。
「チャレンジャー」SCENE2(フィールド)をプレイするとき、次回から是非「ガッチャマン」のサビを一緒に歌ってみてください。Bメロ(17小節目)からご一緒に♪おーガッチャマーンガッチャマーーン (×4)です。(大爆発) 
それにしても例にあげたのが古いアニメのタイトルばかりで…1曲もわからない方ほんとにスミマセン…

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モーツァルトがもし生きていれば…

2005年12月12日 | 自動演奏

キノコさんが「ヤマハ・ミュージックコンポーザ」を買って、初めて入力した曲はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」でした。なぜこの曲を選んだのでしょう。この曲は弦楽四重奏なので音数が少なく、同時発音数が8音という制約に合っていたということもあります。しかしそれ以上にキノコさんには昔から疑問に思っていたことがあったのです。「クラシック音楽の作曲家の想像力ってどうなっとんねん!」
交響曲とかってどうやって作曲するのでしょう。フルート、クラリネット、オーボエ、バイオリン、ビオラ、チェロ、、トランペット、ホルン、チューバ、ティンパニ…全パートの譜面を、「出来上がりはこんな音が聞こえるだろうな」という「想像」だけで書くのですよ。できますか?人間ワザじゃないですよ。途中まで作曲して再生ボタンで出来上がりを確認!なーんてMIDI的な事ができないわけです。音数の少ない弦楽四重奏レベルでもバイオリン1、2、、ビオラ、チェロ…と4パートを個々に入力してゆくと「うわっ!ここで第2バイオリンこんな動きしとんねん。」とか「おわっ!チェロのこのライン、隠し味でムチャクチャカッコえー」とかに気づくわけですよ。
自動演奏が発達した現代の作曲家は自分の部屋の「仮想オーケストラ」でいくらでも推敲しながら曲を作れる環境にあるわけですよ。これはなまぬるい!モーツァルトは自分で書いた楽譜がどういう風に演奏されるか、演奏されるまでわからない状況だったんですよ。逆に考えるともし現代にモーツァルトが生きていれば自動演奏できる環境をフルに活かしてどんなスゴい曲を作ったんかっちゅーことですよね。んー。想像するとキリがない…

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「迷宮組曲」 その①

2005年12月11日 | 迷宮組曲

「迷宮組曲」は私が関わった作品としては4作目になりますが「ハドソン ベストコレクション Vol.3 アクションコレクション」(ゲームボーイアドバンス)の発売が近い(12・22)ということもあり先に触れておきたいと思います。
このゲームはタイトルに「組曲」という名がついてます。とても風変わりなタイトルですよね。フツーに考えて小学生が食いついてくるとはとても思えません。「組曲」という言葉から皆さん何を連想しますか?キノコさんのチャラい知識量ではチャイコフスキーの「バレエ組曲・くるみ割り人形」とかサン・サーンスの「組曲・動物の謝肉祭」くらいしか浮かびません。
いずれにせよ「クラシック音楽」ですよね。歌謡曲で「組曲」ってあまり聞いたことありません。ユーミンの「組曲・私をスキーに連れてって」とかサザンの「組曲・マンPのGスポット」とか北島三郎の「組曲・与作」なんてありえないですよ。北島さんは別の意味で「組」曲があるかもしれないけど(汗)
一般に小学生には「クラシック音楽=退屈」というイメージがあるはずなのにあえてタイトルに「組曲」と名づける。そこには「ファミコン音楽をナメンな!」というメッセージが込められているんですねー。カッコイイですねー。アツいですねー。挑戦的ですねー。このゲームを作ったのは一体誰なんでしょう?それではまた後ほどお会いしましょう。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…

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星観る人

2005年12月09日 | 星観る人
キノコさんのオリジナル曲を演奏していたバンドを紹介します。
『 星観る人 』
キノコ     … ベース
吉田 茂生 … ギター
タマオ     … ドラム・ボーカル
member
1988年結成。2000年解散。
「空想科学なんちゃってバンド」としてライブハウス「シルバー・エレファント」を中心に活動してました。
画像のCDは「KAMESUMA RECORD」から自主制作発売のライブ版3枚です。
 ⇒ Special thanks to KAMEちゃん http://www.terra.dti.ne.jp/~fuefuki/CS/
※ファミコンで「星を見る人」というタイトルがありますがキノコさんとは全く関係ありません。


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なんだこの違和感…(ざわざわ)

2005年12月08日 | ファミコンBGM

キノコさんはじぶんちでチャレンジャー1面のBGMをヤマハ・ミュージックコンポーザで作りました ⇒ カセットテープにデータを記録してハドソンに持って行きました ⇒ 開発スタッフに聞かせるととてもウケました ⇒ sasagawaさんはふしぎなそうちを使って(さうんどどらいば?)ミュージックコンポーザのデータをファミコンに移植しました。 ⇒ キノコさんはファミコンから出るチャレンジャー1面のBGMを初めて聞きました。
ん?…(ざわざわ)…なんだ…この違和感…(ざわざわ)…これほんとにオレの作った曲か…?
この時スピーカーから出ていた音は「FAMICOM 20TH ANNIVERSARY ORIGINAL SOUND TRACKS VOL.2」に収録されているテイクとは全く異なるものでした。まずテンポが違う!1個1個の音の長さが短い(ブツ切れ)!異常に無機的!
たぶん「ミュジックコンポーザ⇒ファミコン」のデータコンバートが過去にあまり例がなく手探り状態だったのでしょう。童貞と処女の初Hみたいなもんですよ。一発でうまくいくはずがない。そこからsasagawaさんとキノコさんとの試行錯誤、共同作業が始まりました。
まずはテンポの制限。ファミコンの性能の限界により自由なテンポ設定は不可能なことがわかりました。最少クロックタイムの設定が粗かったのでしょうか?(詳しい方教えてください)。「ちょっとだけ早く」とか「ちょっとだけ遅く」が無理でした。何種類かのおおまかなテンポ設定の中から「どれかを選ぶ」という感じだったのです。キノコさんは軽くめまいを感じたように記憶しています…(ファミコンってけっこう頭悪いかも…)

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6才の6月、家にピアノがドーン!

2005年12月07日 | My Favorite

小学1年の6月のある日、家にピアノが運びこまれて来ました。KAWAIのアップライトピアノ。サラリーマン家庭の狭い家には不似合いの。
母「さあついに届いたわよ。来週から〇〇先生のところに習いに行きなさい」
キノコ「はあ?聞いてないよ」
「何言ってるの。あんたが習いたいって言ったからピアノ買ったんでしょ」
「エッほんと?」
どうやら4才か5才くらいの時に「ピアノ弾けるようになりたい」と言ったらしいのです。全然覚えてない…
「昔から習い事は6才の6月からって決まってるのよ。文句言わずに行きなさい」ふ~ん…ってナンじゃそりゃ!
でキノコさん6才はバイエルから始めたわけですよ。♪ドレドレド~♪ドレミド~♪ミレドミ~
「あーつまんね。野球のほうが面白れーや。ピアノやめたい」「ダメッ。続けなさい」♪ドレミレド~
「あーやだやだ。習ってるのはオンナばっかりだぞ。もうやめる」「ふざけないで。いいからレッスン行きなさい」「チェッ」♪ミレドレミ~
「母上様。お願いですからやめさせてください。」「却下」♪ドレミファド~
イヤだイヤだと言い続けた私にレッスン継続を強制した母。その後結局中学3年まで9年間ピアノを続けることになるのでした。おかげでずいぶん譜面に強くなりました。ヤマハ・ミュージックコンポーザに抵抗なく入っていけたのも厳しかった母のおかげです。札幌の母へ感謝の気持ちをこめて♪ファミレドファ~

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チャレンジャー その③

2005年12月05日 | チャレンジャー

CD「FAMICOM 20TH ANNIVERSARY ORIGINAL SOUND TRACKS VOL.2」のトラック番号でいうと#51~#56が「チャレンジャー」BGMですが、このうち「#51 SCENE1(列車)」は作曲者がシューベルトなので、私が初めて提供したオリジナル曲は「#53 SCENE2(フィールド)」ということになります。なお「#52 デンジャー~ミス(トレイン)」はハドソンの制作の方(sasagawaさん?)の手によるものです。
この「フィールド」のBGMはとても変な曲です。メロディーがないでしょ?この曲を作るにあたってsasagawaさんからの説明は「とにかくやたら広い⇒クリアするのに時間がかかる」ということでした。そこで私が考えたのは ①ある程度長いスパンの曲にする(あまりリピートが多いとプレイしていて気が狂いそうになるのでは?) ②プレイのジャマにならないよう聞き流せるような軽い曲調にする …の2点でした。その結果ハッキリしたメロディーのない「全編バッキング!」みたいなヘンテコな曲になったわけです。キノコさんとしては「メロディーねえのかよ!」とツッコミを入れながら聞くので「聞き流せない」ストレスのたまる曲なのでした…

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カセットテープ「HUDSON①・②」

2005年12月03日 | 20世紀ファミコン少年

この2本のカセットテープには私がハドソンに提供したファミコンBGM全曲(「桃太郎伝説」の村祭りを除く)が収録されています。「チャレンジャー」をはじめとして「スターソルジャー」「迷宮組曲」「ヘクター’87」「ボンバーキング」など…収録されている音はファミコン本体から出力されるPSG音源ではなく、作曲ソフト「ヤマハ・ミュージックコンポーザ」から出力されたFM音源の音です。
hudson0102
このカセットテープにはOKテイクのみならずいくつかのNGテイクも収録されており、私にとってはいろいろな苦い思い出も詰まっています。CD「FAMICOM 20TH ANNIVERSARY ORIGINAL SOUND TRACKS VOL.2」と聞き較べるといろいろ新発見もあります。もういいかげんワカメになりそうなテープです。MDにはダビングしましたが…テープが死ぬ前にどなたかCDにやいていただけないでしょうか。キノコさんのPC、CDやけないのです…(涙)

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