木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

2004.09.01過去ログ移転「も~い~くつね~るぅ~とぉ~」を手話で表すと…

2005年01月28日 17時59分51秒 | sign language
<この文章は、2004年9月1日にJENS WeBlogに書いたものです。>

いま、手話歌「おしょうがつ」を考えています。

考えているというのは、歌詞を手話でどう表すかを考えているのです。手話歌というのは、日本語の歌詞を手話に翻訳し、メロディに合わせて手話で「歌う」というものです。この「手話に翻訳」する部分を考えているわけですが、言葉の違いというか文化の違いでなかなかうまく翻訳できない場合も多くあります。

例えば、この歌は、「も~い~くつね~るぅ~とぉ~、おしょう~が~つ~」という歌詞で始まるのですが、いきなり「も~」というのがいけません。「もういくつ」の「もう」というのにぴったりの手話表現がすぐに思いつかないのです。「もう」はgooの辞書を引くと『副詞(2)時間や場所にある基準点を定めて、それに近づくことを表す。まもなく。』があてはまるのかなぁ~と思うのですが、実際の感覚としては「あと何日」だと思います。

そこで「あと」をgooで引くと『数詞に付いて、今よりそれだけ超過するさまを表す。さらに。』ということになるようです。つまり「これまでもずっと待っていたけど、さらにもうあと何日寝ればお正月になるのかなぁ~」という子供の気持ちを表していることになります。

そうすると語義どおりでは「さらに」という手話を最初に表現して、つぎに「いくつ」「寝る」「~と」「正月」と表現することが考えられます。ただ、実際に表現してみると「さらに」よりも「あと=後=これからさき」という意味で「これから(未来を表す)」という手話を充てた方が、イメージ的にはしっくり来るような気もします。このあたりは、結局、翻訳者の感性に委ねられる部分でもあると思うのですが、どっちがいいかなぁ~と散々迷うわけです。

この部分を英語に翻訳するとどうなるのかなぁ~、教えてくれる人がいると参考になるのだけれど…などと思いながら、一方で「もう」の解釈自体が間違ってるのでは…という不安もぬぐえないのです。(2004-09-01 13:50:34投稿)

macky 2004-09-01 23:14:21
こんにちわ~
お久しぶりです♪
日記をまとめて読ませてもらいました。
いっつも色々なことに目をむけて考えていて、すごいなぁと感心しています。
ところで、どうして今の時期にお正月の手話歌を考えようと思ったのでしょう?
「もう」のところ、私だったら「待つ」にするかなぁって思いました!

kinoco 2005-01-01 12:48:28
昨夜書いたつもりが上手くアップできてなかったみたい。9月1日に「お正月」の手話歌を考えていたのは、チャイルドの『保育プラン』という雑誌に載せる原稿だったからです。毎月4ヶ月くらい先行して作業をしています。

まず歌が決まって、その歌詞カードが送られて来て私が手話表現を考えます。私はデジカメで手話表現を撮影し、絵を描いてくださる加藤直美さんが私のエグい顔を見ながら毎回かわいらしいイラストに変身させてくれるわけです。

2ページ建てとスペースが限られている中で解説しなければならないのと、一こま一こま分かち書きになっているので、ある程度元の日本語との対応関係を維持しないと解説しにくいという制約があります。「待つ」ですか?いいですね。普段手話歌なんて見ることもやることもないので、どうもイメージを膨らませられなくて毎回苦労しています。「待ち遠しい気持ちを込めて『待つ』と表しましょう」と解説すれば子どもにも分かりやすかったですね。どもどもコメントありがとうございました。
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