日本語を「外」から見る 留学生たちと解く日本語の謎 (小学館101新書)佐々木 瑞枝小学館このアイテムの詳細を見る |
私が手話通訳者を目指して勉強されている方に「日本語の勉強」のためとしてお奨めする著書の一つに「外国語としての日本語」(講談社現代新書)があります。
ところがこのブログには登場してなかったんですね、佐々木瑞枝先生。自分でも驚きました。とっくに書いたつもりになっていました。
とりあえず今回の「日本語を『外』から見る-留学生たちと解く日本語の謎」を皆さん、読みましょう。とっても勉強になります。佐々木先生がプロローグでお書きになっていますが、「外国語としての日本語」などはちょっと「エッセイに流れすぎ」ている感じというか「新書」というスタイルを意識して「堅くなりすぎないように書かれた」印象がありました。でも、今回は先生曰く「日本語を指導してきた中から得た『日本語の真髄』」が詰まってます。
とても勉強になります。自分の日本語を振り返る際に新しい眼を持つことできる。
【追記】
手話のロールシフトの勉強に使えるのではという方法が書かれていました。
人形劇をやるのです。まずAさんが両手に指人形を持って4行くらいの会話を考えます。Aさんはできるだけ役になりきって会話をしゃべります。
これだけでも、日本語での「ロールシフト」を体験できると思います。
そしてBさんはAさんの語りを聞きながら手話通訳の練習をするのです。つまり指人形劇を演じているAさんの語りをBさんが聞き取り手話通訳練習するというものです。
これはなかなか面白そうです。私もお裁縫を習って指人形を作れるようになろうなどと考えています。
【追記2】2010.4.2.金
118頁「日本語教育とは場面あってのものだと思う」
197頁「大切なのは、例文とともに解説すること、そしてその表現がプラスかマイナスかをきちんと指導しておくこと」
223頁「留学生に必要な書く能力を伸ばすために
9月 単文から段落作成まで
■アンケートに簡潔に回答する-比較、理由、意見
■クラスでハイキング-計画を立て情報を文章にする
■ハイキングで感じたこと-状況を説明し、意見を述べる
■段落を作る-中心文と支持文で段落を作る練習
10月~11月 数段落からなる文章の作成
■体験したことを報告する文章を書く(見学の報告)
■テーマに沿った意見文を書く(環境を考えた生活)
■自分をアピールする文章を書く(日本企業に就職のための自己紹介)
手話通訳者養成においても、こうした基礎的な「日本語力」(その中でも論理的な文章を構成する力や表現する力)を高めるトレーニングを平行して受講生に課すようなカリキュラムが必要ではないだろうか。
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