木のつぶやき

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books164「中村彝(つね)」 (新潮日本美術文庫37)

2010年02月14日 22時15分57秒 | books
中村彝 (新潮日本美術文庫)

新潮社

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私は、絵のことなどまったくわからないのですが、たまたま横須賀美術館でこの本の表紙にもなっている「少女」という絵を見て、惹きつけられました。
館内でもらった解説カードにはこんな風に紹介されています。
どんな絵?
今はカレーで有名な「新宿中村屋」に下宿していたが画家が、その家のお嬢さんを描きました。お嬢さんは中学生で、名前は相馬俊子といいます。
どんな人?
中村屋に下宿し、そこに出入りする芸術家たちと交流しました。画家として高く評価され、かつやくが期待された矢先に結核のために亡くなりました。
【解説】
長い黒髪に大きな瞳、紅いほおにあどけなさが残るが、若々しく健康的な姿が印象的な少女は下宿先の娘・俊子である。中村彝は1911年から3年間、荻原守衛をはじめとする芸術家や亡命中のインド独立運動指導者などが出入りする新宿中村屋に下宿し、1913年から翌年にかけて俊子を数多く描いた。俊子やその母・相馬黒光との恋愛や芸術家との交流に彩られた時期に描かれたこの作品は、画家とモデルの信頼関係を映し出している。

茨城県水戸市生まれなんですねぇ~。中村彝(つね)氏。37歳で結核のために亡くなっています。
この新潮日本美術文庫は、(ほかの作者の場合はどうかはわかりませんが)制作年代順に絵が並べられていて、かつ1枚の絵が掲載されたもう片方のページに解説が書かれているので、中村彝の個人史を読むように絵を理解することができ、私のような素人にも1枚1枚の絵を味わいながら読み進めることができます。
解説などの執筆は原田光さんでこの本が出た当時(平成9年)には神奈川県立近代美術館の学芸員をされていた方で、どうやら現在はこの横須賀美術館の副館長をなさっている方のようです。原田氏の解説文も、何というか淡々としていて、客観的で、わかりやすくて良いです。絵の解説とはそもそもそういうもんなのかもしれませんが・・。
調子に乗って絵はがきまで買ってしまった。
コメント (2)
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