ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)堤 未果岩波書店このアイテムの詳細を見る |
私はイラク戦争があれほど長期化しているのにアメリカからそれほど厭戦ムードが感じられないのはどうしてなんだろうと思っていました。
もちろんアメリカから日本に入ってくる情報自体がアメリカと日本の都合のようようにフィルターにかけられイコラージュされているわけだから、日本人がイラク戦争に対して悪い印象を抱くような情報はそもそもカットされているということなんだろうけど、それにしても・・・、と思っていた。
この本の第5章 世界中のワーキングプアが支える「民営化された戦争」を読んで、そのなぞが解けたような気がした。
「もはや徴兵制など必要ないのです。」
「政府は格差を拡大する政策を次々に打ち出すだけでいいのです。経済的に追い詰められた国民は、黙っていてもイデオロギーのためではなく生活苦から戦争に行ってくれますから。」
そしてこの本の帯には、こう記されてる。
教育、医療、戦争まで・・・極端な民営化の果ては?
米国の後を追う日本へ 海の向こうから警告する!
私はこの本で初めて堤未果さんという人物を知りましたが、他の著書も読んでみたくなりました。
マガジン9条の「この人に聞きたい」のインタビューもとても参考になります。