Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

決戦用 ロード ホイール

2010-02-23 20:06:55 | ホイール
自転車競技者であれば選手はそれぞれ 試合で使う決戦用の
ホイールを用意していると思います 今回は私が選手をしていた頃 
決戦用として使っていたホイールを倉庫から出してみました 昔は
どんなホイールを使っていたのか見てみましょう




ホイールは使う者の脚質に依っても好みが変ります
大きな筋肉を使い 踏み込むタイプの選手は やや重量が
有る方がスピードに乗せ易いと言う選手も居ます

でも私にはその様なホイールは合わず 軽量ホイールが
好きでした このホイールは 38年位前の物です




ハブは Campagnolo Record カンパ・レコード スモールの 36穴
RECORD の刻印が無い珍しいハブです







リムはドイツの SCHEEREN Weltmeister シェーレン ベルトマンスター 28穴
当時のアルミでありながら 240g と言う超軽量リムです 本来ピスト競技の
タイムトライアル種目の決戦用リムで これをロードで使うのは狂気の沙汰です




スポーキングは前輪 36穴ハブと 28穴リムの変則組です 後輪は 36穴のリムを使い
オーソドックスな組み方をしていました この変則組については、バランスが悪いとか
スポークテンションが一定にならないから駄目だとか仰る方も居ますが このホイールで
全日本と冠の付く大会で 2位の成績やその他そこそこの実績を残しています 自転車は
机上論では無く 実戦が全てです 変則組は間違い無く試合でも使えます




この様な軽量リムはスポークを強く張れなく どうしても柔らかい
ホイールに組み上がってしまいます それを補う為にスポークの結線 
ソルダリングをしています この頃は針金も今程簡単に手当てが出来
なかったので エフ(荷札)の細い針金を使うのが常でした




このホイール 前輪の重量が 530g 先日組んだ 【 知人のホイール 】
アラヤのピスト用軽量リム ADX-5 28穴を使った物で 610g でしたから
このホイールの軽さを分かって頂けると思います






このシェーレンのリムは リムの中に軽量木材、バルサ材が入っています
リムの外部 アルミは本当に薄い物で スパナを落としただけで凹みます
そしてリムの構造から使うのは ロングニップル





ニップルの頭がタイヤと接触するので ニップルの頭を擦り落とし影響を軽減しています

ピストの決戦用にも同じ 28穴のリムを使っていましたが 試合中に隣の選手と競っただけで
ホイールが曲がりました この様なホイールを使うのにはそれなりの気遣いと技量も必要です
このホイールを壊さず目一杯もがくのは結構難しいですよ もう今はこれを使いこなす自信は
有りません でもこの SCHEEREN Weltmeister シェーレン・ベルトマンスター もしデットストックで
有れば是非 手元に置いておきたいリムです 40年近く前にこんなリムが有った事が凄いですよね

コメント (8)
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