長野の家でペンネを箸で食べながら、どうでもいいといえばいいけど、やっぱりフォークが欲しいかなと思った。
母はなぜだかカトラリーを種類ごとにまとめて輪ゴムでくくって食器棚の引き出しに入れていた。
父と母の食生活は箸と爪楊枝だけがツールだった。
アイスクリームを食べる時も箸。プラスチックや木のスプーンが付いてきてもそのスプーンは使わずに引き出しに保管していた。
それはそれでいいのだけど、何年どころかもしかして何十年もたつうちに、輪ゴムはすっかりと経年劣化して溶けてカトラリーというカトラリーにべったりと張り付いていたのだった。
長野の家を片付けていたら、輪ゴムだけでなくすべての物に経年劣化ってあるんだと知った。
ラップ類も洗剤類も布類も。
母は、腐るものじゃないし仕舞うところはいくらでもあるしたくさんあればあるほど良いことと思っていたんだと思う。
カトラリーは全部捨てざるを得なかったので長野の家にはパスタを食べられるようなフォークが無いのだった。
ああコスパいいアレにしよ!で、昨日東京駅での乗り換えついでにイデーさんに立ち寄った。確かイデーさんに取り扱いがあったはずだ。
そしたら、フォークが無い。
やめちゃった?と聞いたら、なかなか入ってこないんですよとの答え。国産品なのに?と言ったら、いやフランスからの輸入品ですと言われて、内心ギャン!
蝉のマークが付いたの。
私はずっと国産品だと思っていたのだった。
家に帰って眺めてみたらなるほどにフランス製だ。
まさかこれもか?と思って見てみたらこれもそうだ。
なんで国産だと思い込んでいたんだろ?
カレンダーで10月の予定を見ていたら、ん?いやこの日に眼医者さんの予約なんて入れるわけないよなと眼医者さんに電話してみたら、やっぱり間違えていた。
失くした財布に歯医者さんと眼医者さんの診察券といなげやさんのポイントカードが入っていたのだった。で、眼医者さんに予約確認の電話したのだけど、どうやら21日と27日を聞き間違えてしまったということだ。
でも気が付いて良かったよな。恥かくとこだったよ。
ったくウチのジイさんもバアさんもと父母に愚痴ばかりな日々だけど、いつの間にか私の頭も身のこなしも何もかも徐々に経年劣化。。
きっとこんな風にさり気なく老いというものは忍び寄って来るものなのかもしれない。。。
ま。
今日も暑くなるとの予報。
朝は寒いくらいに涼しくて短時間にググっと一気に上がる気温は、つらい。
ん?
これも身体の経年劣化のひとつかな。