波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

足跡        「表と裏」

2016-12-06 09:20:47 | Weblog
「あなたから聞いたお話と正反対でした」と取引先の人から電話があった。台湾の仕入先の会社の状況を事前に聞いていた事を話しておいたところ、先日台湾から来た会社の人から直接聞いたところ、事実はぜんぜん違っていたと言うのである。「そうですか。それはよかったですね。悪い話がなかったら心配ありませんね」とその場は済ませたが、後味の悪い気分になっていた。
私は直接は聞けないその会社の実態を裏から聞いて情報として知らせたつもりだったが、表から出てきた対面上の話は不安のあることが出るわけもなく、それをそのまま鵜呑みにしたらしい。
私の話したことが裏目になり、かえって私自身の信用を落としてしまったことになった。
「会社の悪い話をお客さんのところで話すわけはない」と思いながらも「それは本当ではありませんよ」ともいえず、そのまま話は終わったが、こんな話は世間では良くある事だと思う。
つまり、人の話には「表と裏」があり、話はそのまま鵜呑みにする事は出来ないということである。うわさ話になるとますますその程度も深くなり、事実関係がわからなくなることが多い。
人間は自分の都合に合わせて自分に有利になるように解釈して話すことが多いし、都合の悪い事は曲げて話す事も多い。まして知ったかぶりで話した事など面白くないことがあれば、それを貶める事を考えることもよくある話である。
事ほど左様に世の中の事や世間のうわさはなし、そして中傷などは心して聞かなくてはならないだろう。全てこの世の事は「表と裏」のある事は心得ておかなければならない。
逆に言えば真実のことは隠されて中々聞けない事だし、また聞く必要もない事かもしれない。敢えて言うならば「根掘り葉掘り」する事はないわけで出来るだけ他人の事は口出ししないことが賢明なのだと思うべきだとおもう。
今回の事も良かれと思って話した裏情報だったが。全くの「やぶへび」に終わった事を反省している。