波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

思いつくままに   「袖すり合うも~」

2016-06-30 09:35:37 | Weblog
先日ある会合に出た人の話を聞いた。其の会合は同業の集まりであったので、初めて会う人同士とは言え同じ立場で共有する知見のある人同士なので楽しい会になるはずだった。
しかし、実際に出かけて会場へ行くと隣り合わせに座っている人同士でもほとんど口を利くこともなく会は進んでそのまま終わったと言う。
そういえば最近の傾向として個人情報の悪用と言う文字の影響もあり、プライバシーに関する話しはしないほうが良いと言う傾向が目立つようになっている気がする。だから上記のような催しで集まりがあっても、また他の様々な会合でも其の時間を楽しく共有することが酸くなっているのではないだろうか。これはいったいどういうことなのだろうか。
江戸時代から伝わる下町長屋の人情話のようなうち解けた話や大金を取り逃がした話、また大物泥棒を捕まえた話とか他愛のない話を気楽にしながら笑いあったり、慰めあったり助け合ったり
出来たのだが、もうこの時代にそういうことは期待できないのだろうか。
そういえば会話の楽しさを努力したり学んだりすることや話術と言うものの価値もほとんど話題にもならないようである。こうなると何処へ行っても「笑い」はなくなり、心が温まる事もできなくなるのかと少しさびしい気がしている。
TVで「笑点」が人気になり、「お笑い番組」が人気があるのは、現代のそういう状況の反動でもあり、そうでもしなければ笑う機会もない事を象徴しているのかと思うとあまり笑えない話ではないだろうか。本当の笑いは各人の心にあることを覚えたいと思う。