『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2024/6/9分)

2024-06-14 20:42:09 | 日記

ウルトラマンニュージェネレーションスターズ

第14話「それぞれの道 僕が僕であること」は、個人的に、『ウルトラマンジード』の中でも、特に深いストーリーだな、と感じている回を振り返る事ができるものでした。

呼び出しを受け、お偉いさんから、仕事の進捗に関する小言を言われてしまい、「上層部は言うだけなんだから楽だ」と愚痴を溢すユカ隊員を宥めながらも、エディオムは「上司には上司の違う苦労がある」と説き、ジードのとあるエピソードを彼女に見せる。

悪の中の悪と言っても過言じゃないウルトラマンベリアルの因子を受け継いでいるがゆえに、どうしたって、容姿がベリアルに似てしまっているジードに対する世間の評価は冷たく、厳しく、辛辣だ。ちやほやされたくて、戦っている訳じゃないにしろ、こうも冷遇され、しかも、ぽっと出(笑)のゼロが高評価を受けちゃ、リクとしては面白くない。そんなクサクサ状態のリクに、「サラリーマンは楽でいい」と言われてしまったものだから、ゼロに体を貸しているレイトはカチンと来ちゃう。そら、そうだよな、基本的になよっちいとは言え、レイトはレイトで、家族の為に誇りを持って、サラリーマンをやっているんだから。

売り言葉に買い言葉のお手本よろしく、勢いのまま、リクとレイトは、それぞれの立場を交換し、各々の一日を体験する事に。最初こそ、生きるか死ぬか、の戦いをしなきゃいけないウルトラマンに比べたら、サラリーマンなんて余裕、と高を括っていたリク。ところがどっこい、サラリーマンはある意味、ウルトラマンよりも激しい戦いの日々に、身を置いていた、と痛感する。まぁ、レイトの会社が、ブラック寄りってのもあるんだろうが、これは大きな気付きだ。

自分の浅慮さを反省し、リクはレイトに素直に謝罪する。その言葉を、ゼロを受け入れられるだけの大きい器で許したレイトは、リクに、「自分は大切な人を守るために、この世界で戦っている」と前置いた上で、リクは大切な何かを見つけるために世界を守る戦いをすればいい、と大人らしい言葉を贈る。レイトからの言葉で、何かが吹っ切れたらしいリクは、自分は自分として戦う覚悟を極める。その心構えに応えるように、ジードクローが顕現する。こうやって、ウルトラマンの精神的な成長に合わせ、強力な武器が登場するパターン、好きだ。

隣の芝生は青く見えるってのは、生きてりゃ、よくある話だ。どうしたって、人間は、他人が羨ましく思えちまう。けど、人間は、他人になれない。なれない他人になろうと、つまらない努力で時間を無駄にするくらいなら、自分の中から新たな自分を見つけ出して、前に進んだ方が良い。誰にだって、それぞれの苦労と幸福がある。だから、自分の生き方を恥じないで、自分を誇って生(行)きたい。

 

爆上戦隊ブンブンジャー

バクアゲ15「錠とキー」、もう、これ、スーパー戦隊好きなら、確実に泣いちゃいますって。あくまで、私個人の意見ですけど、こうゆう、戦隊のメンバーと怪人の間に確かな友情が築かれ、それが悪意によって崩されてしまう回は人気が高いと思いますね。

今回のメインは、サブタイトルの通り、ブンブラックの錠さん。その錠さんとの間に絆が作られたのが、シーミアサウルスの化石を素体にして生み出されたカセキグルマー。このカセキグルマー、素体になったシーミアサウルスが臆病な気性で、危機を感じると優れた脚力で、その場からの全力逃走をするって事もあってか、ブンブンジャーと戦うどころか、人々を襲ってギャーソリン集めすらしない始末。イベントを成功させるために希少な化石を博物館に届ける、その仕事を引き受けたブンブンジャーたち。もし、街で隠れていたカセキグルマーを真っ先に発見したのが、錠さんじゃなかったら、話は悲しい結末は迎えず、サクッと片付いていたんでしょうね・・・・・・

苦魔獣は倒さなければならない、しかし、目の前のカセキグルマーは、誰も傷付けていない。警察官として、ブンブンジャーとして、何より、一人の人間として、無害な相手を倒す事に抵抗を感じてしまうあたりに、錠さんの底抜けなお人好しっぷりが出てしまっている。どうすべきなのか、と迷っていた錠さんに、救いの手を差し伸べてくれたのが、神出鬼没な調達屋である玄幡さん。彼は、錠さんとカセキグルマーが身を隠せる倉庫を用意してくれていた。ここで気になったのが、玄幡さんが一人と一匹を見送る際に溢した言葉。やはり、玄幡さんも外星人で、なおかつ、何らかの理由で自分以外が絶滅してしまったのかな?

玄幡さんが用意してくれた倉庫に身を隠し、空腹のカセキグルマーに大量の食事を食べさせる錠さん。肉だけじゃなく、魚や野菜もしっかりと用意してあげるトコに、ほんと、錠さん、善人だなぁ、と感じる。無邪気で、凶暴性など一欠けらも持ち合わせないカセキグルマーを愛おしそうに見つめる錠さんは、連絡をしてきた大也に、自分がここで、一晩、一緒に過ごす事で、このカセキグルマーが悪い奴じゃない、それを証明すると断言する。錠さんの覚悟を、その言葉から感じ取ってOKを出す大也も、これまた、器がデカい。こうして、錠さんは、「キー太郎」と名を付けたカセキグルマーと一晩を過ごす。きっと、誰もが、ほんわかしていたでしょう。

しかし、そんな空気と錠さんのメンタルをぶっ壊してきたのが、ハシリヤン。ギャーソリンを集める、その為にカセキグルマーを捕まえに来たサンシーターはまだ、良いんですよ。コイツらは自分の職務に忠実な訳ですから。ムカつくのは、キャノンボーグですよ。カセキグルマーを凶暴化させ、しかも、巨大化させやがった。その上、本能のままに暴れるカセキグルマーを見て、失敗だ、と悪びれもせずに言い放ちやがった。ハシリヤンに何かをされたとは言え、巨大化したキー太郎が街中で暴れ、人々を傷付け、恐怖させてしまっているのは事実。人を守りたい、その気持ちがあるから警察官になった錠さん。キー太郎と過ごした一夜を思い出しながらも、錠さんは、自分が倒す、と決断。この心の強さにはシビれました。救いと言えるかは微妙ですが、ブンブンジャーロボ モンスターの必殺技を喰らったキー太郎が、最後の一瞬だけ、目に正常な光を取り戻したのは良かったですね。警察官としての事務的な報告を行い、悲しい雰囲気を纏う錠さんを大也たちが無言で慰めているのも、これまた、グッと来ました。個人的には、キャノンボーグは、錠さんにブッ飛ばされてほしいですねぇ。

 

仮面ライダーガッチャード

第39話「ガッチャ完了! クライマックス101」は、最強フォームに到達したガッチャードもとい宝太郎のぶっ飛んだ強さが如実に出ている戦闘を観れましたね。

回収できていないケミーは残り2体。それは、パクラプターとオジーラカンス・・・こっちでも恐竜が出てきた。まぁ、そこはさておき、加治木から有力情報を得た宝太郎たちは、それぞれのやり方で、パクラプターの捕獲に挑む。宝太郎は得意(?)の料理で、錆丸はエックスレックスの鳴き声を活かしたメカを作成。りんねと蓮華は、恐竜のコスプレをするも、りんねの方は実行寸前で我に返ってしまい、その場から退散。初期に比べたら、りんねも結構、はっちゃけるようになったけど、まだまだ、吹っ切れ方が足りていないようだ。

一方、鏡花さんにパシられているラケシスが愚痴っていると、その前に、アトロポスがやってくる。グリオンを復活させたいのに、ギギストが力を貸してくれないものだから、ラケシスを味方に引き込みに来たか。それを阻止したのが、宝太郎らの元を去っていたりんね。マジェードはクロトーレビスと戦闘へ突入するが、姉妹に執着している自覚がない故に狂化してしまっているクロトーレビスは強く、ラケシスが撤退を手助けしてくれなかったら、大いにヤバかったかも。

対する宝太郎たちは、パクラプターとオジーラカンスを発見するも、それを待っていたかのように、ギギストが強制転移を発動。ニジゴンを奪おうとするが、たかだか、冥黒王ごときが、宝太郎とニジゴンの絆を引き裂けるわけもない。パクラプターとオジーラカンスのマルガム化も簡単に阻まれたギギスト、何か、滑稽。まぁ、ぶっちゃけた話、宝太郎が理解できないほど、ぶっ飛んでいるんだから、しゃあない。ニジゴンのブレスで、ケミーたちをコーティングして、マルガムに出来ないようにするって、私らも想像してなかった。

苛立つギギストとのタイマンでも、レインボーガッチャードの規格外っぷりは、遺憾なく発揮される。まさか、スケボーズとアッパレブシドー、ゴルドダッシュとメカニッカニーで、アッパレスケボーとゴルドメカニッカーを召喚するとは。ケミーのみで仮面ライダーを生み出され、さしもの、ギギストも狼狽を隠せない。理解が追いつかない事で冷静さを失っちまったら、そりゃ、勝ち目はない。三人のガッチャードの必殺技をモロに喰らってしまい、爆散したギギスト、南無。ケミーを101体回収し、ギギストも倒せた事で祝勝ムードに浸る宝太郎たち。その裏で、ラケシスは人になる決意、ミナト先生は組織のトップを奪る決意を固くする。そして、彼らはまだ知らない、新たな敵がやってきている事を・・・・


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