MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.101 「最後の忠臣蔵」(2010年 133分 ビスタ)

2010-12-23 23:12:28 | 2010年劇場鑑賞
監督 杉田成道
出演 役所広司
   佐藤浩市
   桜庭ななみ



クリスマスも目前に迫ったこの日、水曜レディースディということでなんばパークスシネマは女性客を中心に賑わっております
本日見る「最後の忠臣蔵」は時代劇ということもあり、客層は年配の方が多いです。
でも平日ながらほぼ満席の人気・・・前から2列目の端っこでの鑑賞ですが、昨今のシネコンは昔の映画館とは違い、端からでも角度を微妙に中央に向くように作ってるので見やすい
んですが、ここのは見にくいなぁ~

(あらすじ)

忠臣蔵として有名な赤穂浪士の吉良邸討ち入りでは46人が主君に殉じ切腹するが、二人の男が生き残った。
討ち入り前日に逃亡した瀬尾孫左衛門(役所広司)と、討ち入りを後世に伝えるため逃がされた寺坂吉右衛門(佐藤浩市)。
正反対の運命を背負う二人が16年ぶりに再会。瀬尾はなぜ討ち入りから逃げたのか、寺坂は元同志が抱えてきた秘密を知る。



忠臣蔵の映画でありながら討ち入りのシーンから始まる異色の展開・・・それも数分足らずで終わり。(チャンバラの立ち回りシーンこの場面のみ)
この映画の本筋は討ち入りから16年後の話です。
討ち入りを後世に伝えるために大石内蔵助の命をおびて赤穂浪士の家を訪ねあるく寺坂吉右衛門は割と知られてるが、そこのもう一人生き残りが居たといドラマ。
このもう一人である瀬尾孫左衛門が何故に生き残り、なにを守ろうとしてるのか?
そんな瀬尾孫左衛門を役所広司が不器用で真面目な芝居で好演しております

瀬尾孫左衛門が何を守ろうとしてるのか?と言う事はストーリー進むにつれ大体予想は付きますが、この瀬尾と一緒に暮らす可音という娘との、まるで親子のような2人の関係が時に微笑ましく、そして時に切なく描かれる。
そして可音が成長にするにつれ、2人のそれぞれに対する愛情の方向が微妙にズレていくが故の切なさがドラマの後半の感動へとつながっていきます
あまりネタバレしては行けないので表現しにくいですが・・・

立ち回りのシーンが皆無な時代劇ですが、これほど武士道を強く感じさせる作品は無かったですね。
主君の命を帯びて生かされる(または死ぬ事を許されなかった)2人の武士。
それぞれ生かされる意味合いこそ違え、主君の為にひたすら役目を尽くすその姿こそ武士道そのものだし、また討ち入り直前に逃げ出したとされる瀬尾に対し弱腰、腰ぬけと罵る浅野家の元家来たちの姿も君主を思うが故の姿・・・思えば忠実に君主を思う武士たちがこの映画にたくさん出てきます。



クライマックスは討ち入りならぬ嫁入り!
でもこのシーンこそタイトルの最後の忠臣蔵そのものであると思います
君主を思う家来たちがもう一つの討ち入りしていくシーンは涙がこぼれます
そしてラストは賛否が分かれるところですね
16年も経ってそして使命を果たしたんだから・・・って思いますがね
忠義を果たす2人の男が交差するラストは、使命を果たし役目を終えて旅立って行く者と使命を果たす為生き続けて行かなければならない者・・・それぞれの忠義がクロスオーバーする場面は切なくもあり、また武士道と言う日本古来の美意識が時にはこれほどもまでに残酷なものかと痛感させらる。

最後にエンディングに昨今流行りの作品とは不似合いなポップス系アーティストの主題歌とかが無くてよかった・・・



★★★★★ 2010.12.22(水) なんばパークスシネマ シアター11 16:20 B-2








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