九州の風来坊

今は自由人で風来坊、何処までも突っ走る男は何処に行くのやら

トーマス

2008年09月19日 01時38分18秒 | Weblog
今回の目玉選手は俺の所属県でもあり同じ練習コースからやってきた。
空港で見た時にこいつが大野の教え子かと思ったら全然違うじゃねーか。
高校生なのに農協の旅行団体の一員のようだし、まるでカンフー少年か小坊主。
少しでも足を長く見せようと努力のポジションも中々の物、頭が切れるが人の話を聞いていないでミスを犯す。
下りが下手、下手でも度が過ぎる。飯を我慢していていたのか?遠慮していたのか?レース2日目、これ食べるか?ハイと言った瞬間からいきなり大飯喰らいに変身してホテルの皆を驚かせた。食たいなら早く言わんかい。
理数系が得意で計算をするが、計算が複雑すぎてコーナーの突っ込み速度が計算できない、答えが出たときには落車している。 バランス感覚なし。
そんなトーマスは登りが得意ですと言っていたが俺は信用しなかった。
登りが始まるとバランス感覚の悪さは無くなりデーゼルエンジン炸裂。
ジュニア選手の中では大排気量のエンジン搭載している、そのボデーも坂を登る体系で無くスプリンターに見えるほど、ここは俺にも似ているが頭の良さでは完全に負けている。
坂が始まるとトーマスのアタックの連発でチームメートが苦しみきれる、勿論外国チームも苦しみどんどん切れていく、トーマスの行く手を阻むのは数人のイタリア、ロシアの選手のみだ。
トーマスのアタックの模様はラジオツールでも何度も伝えられる。一体今年の日本チームはどうなったんだ、ほとんどの選手が集団から中々切れてこない、こちらが心配にらるほどいきまくっている。
そして下りになると一人最後尾の集団まで離脱してくる、チームカーはダメだと判断して置いていく事にした。
坂に入りしばらくすると後方に近づく選手の速度はただ者では無い、車にでも捕まって来たのだろうとメカと話をしていると、メカがトーマスです、物凄い勢いで近づいて来ますと報告した。
心配性のトーマスは迷子になるのが怖くて10km続く登りでチームカーを追って来たのだ。
いけ、その速度でいけば追いつけると励ますが先頭はアタックが決まっている、最後尾までは追いつけるだろうと思っていたら、デーゼルエンジンの威力は脅威の力を発揮、集団に復帰するどころか2分も離れていたのに先頭に追いついてしまった。
このままいけば優勝?
しかし天は見方しなかった、頂上付近2kmぐらいが少し下り坂、高速で登り続けたので石炭切れで失速16位。
ラファエルがゴールしてきたトーマスをみて驚いた、なんでこいつがここに居る、さっき補給地点で後続のグループに居たのに信じられんと言葉を発した。俺も信じられん。
最終日、雨、ビビッて最後尾に居るが切れない男、危険な下りが始まったから心配しているとやはり道路掃除をしていた。
すぐに起き上がり走り始めるが高速で進む集団、アタックで集団が分裂している、追いつけても最後尾で今日は終わりだ。
何とか一人で追いついたトーマスのエンジンが掛かった、最後尾の集団を引きまくり数人で前のグループに追いつく、ここには2人の日本の選手が含まれる、3人で協力してと思ったが引きが強くトーマスが一人でに前に追いついた、そして得意の坂で遂に先頭に追いついたのだ。
今日は後半登り基調の為に狙いますとスタート前に行った言葉が現実の物となる、しかし先頭の数名にマッキーが含まれるためにトーマスの快進撃はここ出終わった。
イタリア人を唸らせたトーマス、下りを克服すれば海外で何時でも優勝可能。
ただしゴールスプリントは駄馬だ。
この日マッキーが3位入賞。
帰り、ローマの空港で田舎物に変身したトーマスは農協の団体旅行の一員になって成田に帰国、一人話を聞いていなく出国で大迷惑。
20点減点。






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