落ち葉（天風禄）

１１月２８日中国新聞より
今年の紅葉は一級品である。葉を傷める台風の被害が少なかった。昼夜の温度差が大きかったことも鮮やかさを演出したようだ。晩秋の平和大通りでは、イチョウが最後の輝きを放つ。地面には黄色いじゅうたんが広がっている

この季節、絵本「葉っぱのフレディ」の一節を思い返す。「いつかは死ぬさ。でも“いのち”は永遠に生きているのだよ」。枯れた葉が大地を肥やすように、人の命もまた巡っていく。そう思うと、今を生きることの尊さに気付かされる

絵本が舞台化されて１０年。今夏、ニューヨークで初の海外公演も実現した。企画したのは聖路加国際病院理事長の日野原重明さん（９９）である。「命あるものは変わることが当たり前で、自然の理（ことわり）である」と子どもたちに伝え続ける

森の中では変転の営みが絶えず繰り広げられている。朽ちた落ち葉と風化した岩石に含まれる成分が結び付いて水に染みこみ、川から海へ。生き物の食物連鎖を支えるプランクトンを育てる。目には見えない命の循環がここにもある

枯れ葉の舞うころは、どこか物悲しい。だが、新しい命へつなげる準備の始まりと見れば、景色は鮮やかに映えてくる。「桐（きり）一葉　日当たりながら　落ちにけり」（高浜虚子）。この一瞬一瞬がいとおしくなる。
以上


広島県内、帝釈峡・三景園・宮島・三瀧寺と紅葉狩りに行きましたが、今年ほど鮮やかさを感じた年は無かったと思います。（此処何年も）
今日は‘落ち葉’考えさせられる記事なので載せました。

三瀧寺にて撮影

落ち葉


モミジの絨毯と猫ちゃん








三瀧寺の紅葉はもう少し続けます。