生まれてから長いか短いかの時間に、つまり年齢に関係なく、両親や学校の先生から一度は必ずと言っていいほど、言われて言葉があると思う。それは「あなたの為だから言っている」「お前のためだから言っている」のだと。
私も両親から何度もこの言葉を言われてきた。でも正直に言うと、これは言われている本人のためではなくて、言っている人のためなのだと、後になって気がついた。端的に言うと、親や教師が子供や教え子に「あなたのためだから言っている」は、両親や教師の価値観や考え方を押し付けている言葉なのだ。
だから、「あなたの為だから」「あなたのためを思って」は、その人の価値観を押し付けてるだけのことだと気がつけば、あなたの人生は、あなたが決めてよくて、決断は自分でするのが一番だとわかる。
なぜなら、誰かに言われて決めたことは、その人の決断ではないから、先々その人に何かがあったときに、人のせいにする口実になるからだ。だから自分の人生は自分で決める習慣をつけ、子供になら子供の意思で決めさせることが大前提だ。
もう一つ、「みんなそう言っているよ」って言う人。私はこれを言われたら、みんなって誰？って聞き返すようにしている。この「みんな」は嘘で、言っている人自身の思いや考え方なのだ。だから私はこれを言われたら、頭の中で、あ〜、あなたの思いなのねって、置き換える。
大切なのは、自分の心に正直に生きること。他人の言葉に振り回されず、自分で自分の人生は決めることに尽きる。あなたの為だから、みんながそう言っているは、要注意の言葉と心得るべきで、お子さんの相談を受ける時に、私が親の方にこの二つの言葉を子供に言ってはダメですと必ず告げるようにしている。
