真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

高所平気症

2015年05月22日 | Weblog
最近高層ビルから子どもの転落事故が相次いでいる。その原因をTVで放映していて、高所恐怖症ではなく高所平気症に因ると分析していた。高所恐怖症という言葉は知っている方は多いと思うけど、高所平気症と言う言葉を初めて聞いた。

高所平気症とは「高いところを高いとも思わない感覚」を指し、病気では無いので改善することが出来るそうだ。高所平気症は、子供の生育環境の改善を研究している「こども環境学会」の織田正昭先生が提唱している。

織田先生はTVでインタヴューで、転落する子供で多いのは2~3歳までの幼児と小学高学年~中学生までと言っていた。2歳ごろは安全に対する感覚の未熟さが原因らしく、小学高学年くらいの子供は、好奇心旺盛で行動の予見ができないため危険性が高いという。

高さへの恐怖心は、自分の目の高さによって感じるらしいのだが、高層ビルで小さい頃から生活していると、この恐怖心が感じられなくなるらしい。転落原因の一つは、子供の行動に合っていないマンション設計上の問題が絡み合っているのではないかとも言っていた。

織田先生は、子供は立体的なものに対する感覚が未発達で、自分が高層マンションに住んでいても高いところにいるという意識があまりない。また高層マンションで育つ子供は、高所に慣れる傾向があるため、高さについての恐怖心が薄くなる「高所平気症」になりやすいそうだ。

また、マンションのベランダの柵の高さは、建築基準法で110センチ以上と決められているが、その程度の高さでは子供は簡単に乗り越えてしまうため、転落防止のためには、ベランダに物を置かない、ベランダに出る窓に鍵をつける、日中、子どもを1人にしない等が重要だそうだ。

子供を外で遊ばせることも重要で、ブランコやすべり台で遊ぶこと。そうすることで、高さに対する意識などが養えるそうだ。危険だからと言って子供を家に押し込めるのではなく、子供に「外」を経験させることが大切というのだが、今は、外は外で危険な面もある。

アメリカなら、転落させた子どもの親が逮捕されるし、マンション建設会社を親が訴える。

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