真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

圧迫面接で鬱病

2012年11月22日 | Weblog
圧迫面接でうつ病になった人が、企業に慰謝料を請求することは可能か、という記事を読んだ。長引く景気低迷により、依然として厳しい雇用情勢が続いているが、就職活動で思うように内定を得られず、「就活うつ」になる人や、自殺をしてしまう人が増えているという。

労働相談を中心に活動するNPO法人POSSEが2010年度に学生約600人へのアンケートにより集計した「就活調査」によると、就職活動を経験した7人に1人が就活うつの状態になったようで、また警視庁の統計では、就職の失敗を理由に自殺した人は2011年には150人にのぼり、2007年の60人と比較すると4年間で2.5倍に増加したとされている。

就活うつになってしまったり、自殺してしまう人が増えている真因は断定できないそうだが、一部には採用面接で、面接官から過度に人格や経歴を否定するような言葉を投げかけられたり、威圧的な言動で萎縮させられるような「圧迫面接」を受けたことで、うつ病になってしまった事例が存在するようなのだ。

圧迫面接を行なう企業側にとっては、面接受験者にプレッシャーをかけることでストレス耐性や本音を探るといった意図があるようだが、なかには採用選考における明確な意図もなく、面接官の個人的な感情で辛辣な態度を取るような、悪質な事例についての指摘もある。

それでは、もし圧迫面接を受けたことで、面接受験者がうつ病を発症してしまったり、自殺してしまったような場合には、本人や遺族は圧迫面接を行なった企業から慰謝料を得ることが可能なのだろうか。

実際は、圧迫面接とうつ病の発症や自殺との因果関係の立証が困難で、慰謝料を得るのは難しいそうだ。ただし、企業にとっても社会的信頼を失いかねないので、安易な圧迫面接は避けるのは当然のことだろう。

最後に法的な解決策とは異なるが、就職活動に励む人は、もし面接で過度な批判を受けたり、それまでの自分の経歴を否定するような言動を受けたとしても、決して自らを追い詰めることなく、苦しいときは周囲の人に相談するなど、心の支援を求めてほしいと、結んでいる。