真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

卒業後の就職活動

2009年11月25日 | Weblog
学生は卒業後に1年かけ求職をという記事を読んだ。なるほど。確かに良い提言だ。先日新卒一括採用方式はそろそろ限界にきているのではないかと書いた。1つには、学生が就職活動に励むため、4年間腰を落ち着けて勉強出来ない状況にあるからだ。

さらに、新卒一括採用方式が主流の日本では、その時々の経済状況に左右され、企業は経済状況によって採用枠を大きく変える。新卒は一生一度だと、私は授業時に良く言っているのだが、考えてみれば21歳で自分の一生を決定しかねない就職活動を失敗したらと思い、焦る学生の気持ちが分からないではない。

現在の就職活動では学業に支障が出ているのは明白なのだが、学生からも「就職活動は卒業後の1年間に」という提言は、とても良い提言だと思う。就職活動の早期化は、超氷河期と言われた2000年頃から始まったと言われているのだが、発端は、企業がより良い人材を獲得しようと採用を早めたからだ。

しかし、この早期化が大学卒の3割が3年以内に退職してしまう問題を引き起こしている。ミスマッチという一言で片付けられているけれど、そんな簡単な話ではない。もちろん、企業など入ってみなければ分からない。それでも、今の状況であれば、とにかく内定を取る、そのことだけが学生には重要なのだ。

今、学生にどの業界が良いのかと問われても、答えられないのが教員として辛い。出来れば政府主導で、就職活動時期を遅らせる方向に進むと良いと思う。少なくとも4年生の秋からで充分なのだ。なぜなら、働き始めるのは卒業後の4月1日と新卒は決まっているからだ。

企業が心を入れ替えない限り、学生も大学も翻弄される。そろそろ、政府が本気で対策に乗り出す時に来ていると思う。

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