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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

数値が示す日本経済⑩ エネルギー 猛暑でも原発必要なし

2016-08-30 15:43:13 | 経済・産業・中小企業対策など
数値が示す日本経済⑩ エネルギー 猛暑でも原発必要なし

今夏、猛烈な暑さに襲われた日本列島。原発なしでも電力の供給は安定しています。東京電力福島第1原発事故によって広まった節電の取り組みの定着と、再生可能エネルギーの普及によるものです。
電力会社は、電力使用率が97%以上になると需給がひっ迫する「大変厳しい」状態になるとしています。
安倍晋三政権や財界は、電力の安定供給には原発が必要だとしています。しかし、今年の8月の猛暑のなかでも使用率が97%を超えた日はゼロ(22日時点)。原発推進勢力の言い分は需給面でも根拠を失っています。






需給に大幅余裕
九州電力川内原発(鹿児島県)が稼働している九州地域では、10日午後2時にこの夏一番の最大電力1527万キロワットを記録しました。それでも、電力使用率は90%にとどまり、177万キロワットの余裕がありました。
発電容量178万キロワットの川内原発がないと需給がひっ迫するようにもみえますが、九州電力と周波数が同じ中日本・西日本の5電力の同時刻の供給力には900万キロワット以上の余裕があったため、川内原発がなかったとしても供給に問題は生じませんでした。
東京電力は新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働を目指していますが、7月以降使用率が90%を超えたのは2日だけ。8月は1度も超えていません。
2011年の福島原発事故を機に広がった節電の取り組みは、夏の電力需要を大幅に下げています。10年に日本全体で約900億キロワット時あった7月の電力需要は15年に800億キロワット時を割り込み、今年はさらに減少しています。
12年7月に始まった固定価格買い取り制度(FIT)を追い風に、再生可能エネルギーが急速に増加しています。なかでも太陽光発電はFIT開始以前と比べ約6倍に増えました。太陽光は、夏の電力需要が増加する昼間に出力が大きくなるため、電力の安定供給に大きな役割を果たしています。

【電力使用率】
電力会社は日々の電力需要を事前に予測し、火力や揚水力を動かせるように準備します。準備した供給力に対して実際に使われた電力の比率が電力使用率です。準備しておく供給力は電力会社の最大供給力とは異なるため、使用率が97%を超えても実際には余力がある場合もあります。



川内、伊方原発の再稼働をやめろと抗議する人たち=8月12日、首相官邸前

化石燃料輸入減
原発推進勢力は、原発停止によって化石燃料の輸入が増え“国富が流出”していると批判してきました。
しかし、節電の取り組みと再生可能エネルギーの普及が進んだことで、化石燃料の輸入量も減少に転じています。事故後のピークと比べ15年の輸入量は石油で8%、液化天然ガスも4%減少しました。
世界的な資源価格低迷の影響もあり、15年の石油と石炭の輸入額は福島事故以前よりも少なくなっています。14年には年間7・8兆円あった液化天然ガスの輸入額も、15年には5・5兆円に急減。原発停止による“国富流出”論も説得力を失っています。
(佐久間亮)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2016年8月30日付掲載


原子力発電所の発電能力で言えば、日本の発電能力の約3割あるのでしょうが、現在動いているのは川内と伊方だけ。
安全性の担保されない原発を稼働させなくても電力は足りている。化石燃料の輸入額も減ってる。
原発稼働の根拠はなくなっています。

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