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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

コロナ禍と資本主義 宅配の闇③ 巻き添え被害も隠ぺい

2022-03-18 07:11:35 | 働く権利・賃金・雇用問題について
コロナ禍と資本主義 宅配の闇③ 巻き添え被害も隠ぺい

突然の訪問でした。
2020年5月。埼玉県川口市の運送会社「トランプ」が運営する営業所に、楽天の「自社配送」事業「楽天エクスプレス」を統括していた幹部A氏が姿を現しました。

2拠点奪う
A氏が川口営業所の責任者に伝えたのは、川口を含む2拠点を楽天の直営にするという意向でした。すなわち「自社化」です。3カ月後の8月末をもって2拠点との業務委託契約を解除する旨が一方的に通告されます。
しかし、実際に行われたのは自社化などではなく、2拠点の業務を別会社へ委託することでした。
楽天が委託先へ支払う委託料をA氏ほか2人の幹部が過大に見積もり、その一部を自分の個人口座などへ送金させていたとの情報を、本紙は得ています。いわゆるキックバックです。
2拠点を奪取したA氏ら幹部の狙いについて、トランプ社の矢作和徳社長は「新しい委託先をキックバックの専用会社にすることだった」と指摘します。



トランプカー(トランプ社提供)

新たな委託先に選ばれたのは、東京都内に本社を構える株式会社スマートデリバリー(スマデリ社)でした。設立は20年3月末。トランプ社が契約解除を告げられるわずか1カ月ほど前です。
関係者によると、設立されたばかりのスマデリ社には事業者登録に必要な車両が1台あるのみでした。
楽天エクスプレスの関係者はトランプ社に対し、川口営業所で管理していた配達車両をスマデリ社へ有償貸与するよう要求。車に貼られたトランプ社のステッカーもはがすよう注文を付けました。
トランプ柄のステッカーは矢作社長が「親しみをもってほしい」との思いで自らデザインしたものです。
引き渡し日を翌日に控えた深夜、矢作社長はそのステッカーをスタッフと一緒に夜通しはがし続けました。作業にかかった費用は自社で負担しました。

還流認める
トランプ社は配達業務品質で楽天からトップクラスの評価を得てきたと言います。楽天が家電量販店のビックカメラと共同で配送事業を始める際にも手本とされたのがトランプ社の川口営業所でした。
品質を認めてきた拠点を切り捨ててまでスマデリ社を選んだ理由は何か―。
矢作社長に対し、楽天はその理由をいまだ説明していません。
一方、スマデリ社は本紙の取材に対し、金銭をA氏へ還流していた事実を認めました。「第三者を通して双方で解決済みです」としたうえで、「相手側には返還要求しております」などと回答。楽天から過大な委託料を支払われていたか否かについては答えませんでした。
楽天は、楽天エクスプレス事業をめぐりA氏ら幹部に大きな権限を与えていました。監理監督を怠った楽天の責任は重大です。しかし楽天は「元従業員の個人情報となりますため」などとして不正を公表していません。
関係者によると、キックバックに関与した委託先は楽天との間で不正を公表しないよう合意書を交わしているといいます。
楽天は事実をひた隠しにすることで、その巻き添えに遭ったトランプ社の被害も闇に葬ろうとしているのです。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年3月17日付掲載


トランプ社は配達業務品質で楽天からトップクラスの評価を得てきたと。楽天が家電量販店のビックカメラと共同で配送事業を始める際にも手本とされたのがトランプ社の川口営業所。
品質を認めてきた拠点を切り捨ててまでスマデリ社を選んだ理由は何か―。
本来の配達業務品質よりも、キックバックに応じてくれるか、楽天幹部との癒着を優先したとしたら由々しきこと。

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