きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

ポルトガル新時代 反緊縮のたたかい⑦ 右派政権阻止が目的 良い“がらくた”の誕生

2018-01-24 10:59:25 | 国際政治
ポルトガル新時代 反緊縮のたたかい⑦ 右派政権阻止が目的 良い“がらくた”の誕生
反緊縮を一致点にして発足から2年たったポルトガルの社会党政権について、閣外協力する左翼ブロックのサンドラ・クーニャ議員に聞きました。同議員は前回2015年の総選挙で当選しました。(リスボン=島田峰隆 写真も)

左翼ブロックの国会議員 サンドラ・クーニャ氏に聞く




最近のポルトガルのメディアに「ジェリンゴンサ」という言葉がたくさん出てきます。「がらくた」とか「あまりうまく機能しない機械」を指す言葉です。右派の人たちが、社会党と左翼3党による政権を椰楡(やゆ)してこの言葉を使っています。

●合意壊すな
しかし現政権への国民の期待は大きく、左翼ブロックや共産党が街頭で宣伝やデモ行進を行うと、国民の多くが「(社会党と左翼3党の)合意を壊さないでくれ」と言ってきます。前政権時と比べて状況が良くなった、右派政権には戻りたくないという声です。
国民は、左翼政党が社会党に圧力をかけることで状況が良くなってきたということを認識しています。社会党の単独政権では、決して今のように生活が良くなることはなかったでしょう。だから私たちは、いまは良い「ジェリンゴンサ」が生まれていると主張しています。
確かに国民の収入が増えて、個人の権利が回復されてきています。消費できるお金が増えて、国民はより幸福感を得ています。ただ、まだ欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)の緊縮政策に奪われたものを取り返している段階にとどまっており、さらに前進を始めたというわけではありません。

●医療や教育
例えば、医療や教育への公共投資は不十分です。質を伴った医療や教育をすべての国民に提供することはまだできていません。学校の先生がデモ行進に取り組んでいますが、医師や看護師も立ち上がっています。
前進面が限られる背景には、社会党が左翼3党とそれぞれ合意を結んだにもかかわらず、実際にはEUの要求、財政の安定化を求める命令に縛られていることがあります。
社会党は3党との合意をゆっくりとですが実施し、順守しています。しかしもともと彼らの政策はかなりの右派です。
非常に失望したのは、2018年度予算での電力会社への課税に関する社会党の対応です。左翼ブロックは、多額の利益を上げている電力会社への課税強化を提案しました。社会党はわれわれとの交渉で最初は同意したのに、採決になって反対しました。企業利益に非常に強く結びついている証拠です。
社会党との合意は極めて特別な状況下で生まれたもので、右派政権の阻止が唯一の目的です。今後も、左翼ブロックはあらゆることを要求し、影響を与えたいと思います。
(おわり)◇

「しんぶん赤旗」日刊紙 2018年1月23日付掲載


社会党が電力会社の圧力に負けて、課税強化に反対するなんて。
政策的にふらふらする、かつての日本の社会党のようです。
左翼ブロックが“良いがらくた”として結集していくことですね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする